SCSIDNIKUFESIN

7 Jan, 2014

▼実家に10年近く溜めた売りCDの山をついに放出し終えた男の買いざまがこちらです。最近の収穫、ブックオフ平針店にてAL JARREAU「BREAKIN' AWAY」、BLUE MURDER「BLUE MURDER」(外盤買い直し)、同植田店にてDAVID SANBORN「BACKSTREET」(83年)、MIKE STERN「BETWEEN THE LINES」、楽-YA植田店にてDANGER DANGER「COCKROACH」(お蔵入り3rdの後出し2枚組)、MICHAEL FRANKS「PASSIONFRUIT」、EGBERTO GISMONTI「EGBERTO GISMONTI」(69年)、CHRISTOPHER CROSS「BACK OF MY MIND」(88年)、同大須店にてGINO VANNELI「BROTHER TO BROTHER」、PETER GABRIEL「OVO」、サウンドベイ上前津にてFIONA「BEYOND THE PALE」(レブ・ビーチ&キップ・ウインガー参加!)、今池WILD HONEYにてERIC CLAPTON「AUGUST」(フィル・コリンズ全面参加、スティーヴン・ビショップほかも作曲で参加の86年作)。一部を除いてだいたい500円以下。

▼「カバンのベルトにいわゆるカラビナらしきものをつけると、取り外ししやすくて絶対見失わない自転車の鍵のホルダーになる」という技を、ライフハックという言葉を見かけるよりかなり前からやってるのですが、「登山用ではありません」との但し書きがあってもやっぱり事故とクレームがあったのか、最近100円ショップでカラビナ的なあれを探しても全然いいのが見つからないという事象があり困っています。

で最近、寒さしのぎに入ったコンビニで、無印良品製の、携帯用靴べらがついた珍しい形のカラビナが売ってたので、購入してバラして、靴べらは曲中で脱着可能なスライドバーにしてみました。

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靴べらはめちゃくちゃ固くて、ここまで曲げるのに2晩かかりました。弦に接する面が完全にまっすぐじゃないのか、七味とうがらしの空きビンより音は悪い。しかも別に使い道はないので、オジーの"No More Tears"でもコピーするかと。(しません)

CIRCUS MAXIMUS - Isolate

本日のレビュー:CIRCUS MAXIMUS「ISOLATE」

ノルウェーの若手(といってもデビューは05年)プログレメタルバンドの2nd。前回の「2013年に聴いたベスト」で唯一レビューなしだったのでご紹介します。

リリースはイタリアのFRONTIERS RECORDS。JOURNEYを頂点とするメロハー回顧の群れ(最近じゃJOURNEY自身までご厄介になる始末)やら、古き良き様式美時代の渡り鳥プレイヤーたちのシャッフルプロジェクトやカムバック組の受け皿をしつつ、伝統の踏襲に精を出す若手も積極応援するという、一段落ついてしまった正統派HM/HRシーンのクローズドな感じを余すところなく体現するレーベル…というちょっと後ろ向きなイメージも個人的には持ってたりします。ファンもミュージシャンも幸せにしているという点では何も悪くないし最善のあり方とも思う。

そこからのリリースなので、新鮮味は期待せず試聴してみたら、恐ろしいまでの機動力の高さと緻密さはばっちりイマドキ仕様ながら、過剰に新世代っぽくならずしてオールドメタラーのかつての夢を全部叶えたような最強プログレメタルで、抜け目なきクオリティと存在感に圧倒されてしまいました。ヴォーカルスタイルや陰りの入れ具合が同郷の大先輩・CONCEPTIONをかなり彷彿とさせながら(ここがポイント)、ダウンチューニングリフのグェグェ感+キメキメ変則拍子+キラキラを取り違えてないシンセのコンボ攻撃がどこまでもDREAM THEATER~SYNPHONY X。「やたらシンフォ感を盛った結果、なんだかヴィジュアル系と紙一重」というパターンが多い昨今の人達とは明確に一線を隔てていて、かつてのBURRN!の白黒ページ広告で腐るほど見かけた「Q.ライク~D.シアタータイプ様式美テクニカルプログレメタルGood!」と形容されるあの感じの延長線上。若い人にしてみればどうでもいいというか逆にもっと派手にやれってところなんでしょうけども、この微妙なラインを守ってくれている新譜というのが、今や大変希少なのです。サウンドプロダクションもどこまで人力か分からない潔癖なものではなく、適度に前時代的…と思ったらエンジニアがトミー・ハンセン(HELLOWEENなどを手掛ける)でした。

そんな化石耳の執着はさておき、このバンドがグッと来た最たる点は、楽曲のドラマ性やメロディがしっかりしていてヴォーカルもかなりの大器であるところです。良いものだから良い。カリスマ感をふりまく隙もないメカニカル&ハイグレードな演奏に「ロックバンドの色気」は一切漂いませんが、もともとこの音楽性にそれを求めるのは厳しいのでひとまず問題なし(そう思うとEXIVIOUSはつくづく凄い)。このアルバム以外の作品もじっくり聴いてみたいところです。