SCSIDNIKUFESIN

15 Nov, 2013

▼「一部の人だけに役立つかもしれないシリーズ」続いてます、最もしょーもない内容でいったん打ち止めです。本日のテーマは「『JIM DUNLOP Ultex Sharpは厚さの表記と実寸の違いがひどい』は本当か?」です。最近とにかくピックですみません。

しなりの反動でぺちっと手応えが来る極薄ナイロン、端が丸いデルリンも楽しいなーと迷いながら、自分のバンドでの用途に最適だということになったのがこちら、JIM DUNLOP Ultex Sharpの1.0mm。某大手通販サイトのレビューを見ると、実際に購入したユーザーから口々に「厚みが変」という報告があるようです。ワタシも0.73、0.90、1.0、1.14の4種類を買ってみまして、指で持ち比べてみると確かにおおかたのレビューのとおり、0.90のほうが1.0より厚く感じる。ただ「ノギスで測るとだいたい表記どおり」という声もあり、そんな変なエラー個体がゴロゴロあっていいのか?と疑問に思いつつ、ノギスは持ってないので平置きで並べて横から見たところ、発見したのです。

131112-pick.jpg

お分かりでしょうか。左の2つ(0.73と0.90)は平らなのに対し、1.0と1.14だけ、少し端が浮いています。確かにそうと知ってもう一度持つと、全体にゆるやかーなRがかかっていて、中央がわずかに盛り上がってるのを認識できます。

楽器屋の店頭でも確かめてみたところ、ノーマルのUltexではなくUltex Sharpに限り、やはりどの個体をとっても1.0以降は端がわずかに薄く、0.90以下はまっすぐであるようでした。同じモデルでそんなことがあっていいのか分かりませんが、今のところこういう仕様なようです。Ultexは人間の爪に近いとか、べっ甲に近いとか言われてますが、天然素材のべっ甲は反りを防ぐために敢えてゆるーい凸面状にすることがあるそうで、厚みが充分にある1.0以上だけそれを模してみたということなんでしょうか。おかげで軽いタッチのアルペジオでは明るい音がしながら、太いゲージでも低音弦パワーコードの頭がバシッと揃うという超ありがたい使い勝手なので、そのうちマイナーチェンジで真っ平になったりしないことを心から願っています。

最近の収穫、いろんなブックオフでNRBQ「MESSAGE FOR THE MESS AGE」(94年)、DAVID SANBORN「CLOSE-UP」、SALTY DOG「EVERY DOG HAS ITS DAY」、GARY HOEY「BUG ALLEY」、LOVE/HATE 「BLACK OUT IN THE RED ROOM」、JULIE CRUISE「FLOATING INTO THE NIGHT」(リンチ&バダラメンティ!)、大須K-HOUSEでMICHAEL FRANKS「PACIFIC BLUE」、大須グレイテストヒッツでJANET JACKSON「JANET.」、サウンドベイ金山でTHE STONE ROSES「THE STONE ROSES」、楽-YA植田本店でLITTLE FEAT「DOWN ON THE FARM」「LITTLE FEAT」、楽-YA大須店でHURRICANE「SLAVE TO THE THRILL」(ダグ・アルドリッチ!)、ROBBIE ROBERTSON「STORYVILLE」。

そして超々ひさびさなバナナ本店でMARC JORDAN「MANNEQUIN」、DAVE KOTZ「LUCKY MAN」、からその足で向かった東山246のイベントで初・QUIZKID拝んできました。もう全面的に有り難くて震えました、あんなとてつもない三人だとは。会場でSAY HELLO TO NEVERからリリースのQUIZKID「333」と、普通にお客さんとしていたANCHORS寺田さんからKENNY BAKER / DAIEI SPRAY / This Time We Will Not Promise And Forgive / THE ANCHORS / THE LAST LAUGHのスプリットもありがたく入手。いい加減出費著しくてヤバいので、そろそろ実家に死蔵されている売りCDの身柄を移送します。たびたび即売会に来てくれた皆さんありがとうございました。

もうひとつ追加でオランダから遂にEXIVIOUS「LIMINAL」届いたのでレビュー行き。

EXIVIOUS - Liminal

本日のレビュー:EXIVIOUS「LIMINAL」

再結成CYNICに参加していたメンバーと、オランダのDjent&CYNICな極悪テクニカルバンドTEXTURESのメンバーによるインストフュージョンメタルチームの2nd。死ぬ程聴いた09年のデビュー作は自主リリースだったようで、最高な内容なのに人に勧めにくかったものですが、今回めでたく安心のSEASON OF MISTから。皆さん買ってください。

131115exv.jpgワタシは制作費用を募るプレオーダーに勇んで参加しまして、待ちに待って届いたスペシャルパッケージが右のとおりの内容です。外箱、カスタムポスター(一人ひとり違う柄)、Tシャツ、ステッカー。最高です。

肝心の内容のほうは、基本的に前作の延長線上にあるテンション系フュージョンmeetsメタル≒激ポストロック?なバカテク音楽。アラン・ホールズワースが確立した世界観をベースに、「はいテーマ、よしきたソロソロソロ」みたいないわゆるメタル系ギターインストの世界の因習には陥らずして、大きな展開の流れで曲をきちんと聴かせる作り込み方が素晴らしい。Djentな複合拍子もたしなみながら、低音弦でグリグリやることはないので重たい方向にはあまり行かず、張り詰めてはいるが開放感もあるというバランスの妙。テクニカル系インストというと畳み掛けるような高圧縮感を前面に出すバンドも数多いですが、この人達は余裕があるのがいいです。

新機軸というほどの試みはそうそう出てこないながら、あっ新曲かっこいい!と思える切り口の新鮮さは随所で堪能可能。デビュー作にして圧倒的な偉業を達成してしまったバンドの2ndとして不足はないです。前作に引き続き自主録音をめちゃくちゃドライでいい音に仕上げてきたタイモン(g.)は個人的にジェフ・ルーミス(NEVERMORE)以来のやり手ヒーロー。

かっこいい。

ソプラノサックス映えててかっこいい。