SCSIDNIKUFESIN

26 Jun, 2014

▼生存しています。一か月半分の収穫、楽-YA植田本店、いろんなブックオフ、サウンドベイ、ディスクヘブンなどでART GARFUNKEL「WATERMARK」、JOE SAMPLE「CARMEL」、JANN ARDEN「TIME FOR MERCY」「LIVING UNDER JUNE」、BILL McHENRY「ROSES」、AMERICA「AMERICA'S GREATEST HITS」、BOB SEGER「THE DISTANCE」、MASSACRE「PROMISE」、MARC COHN「MARC COHN」、V.A.「CASINO LIGHTS - RECORDED LIVE AT MONTREUX, SWITZERLAND」、STEVE LUKATHER「LUKATHER」、STEVE MORSE「HIGH TENSION WIRE」、DANNY GATTON & JOEY DEFRANCESCO「RELENTNESS」、BILL LaBOUNTY「THIS NIGHT WON'T LAST FOREVER」、JETHRO TULL「SONGS FROM THE WOOD」「HEAVY HORSES」「ROOTS TO BRANCHES」、AVERAGE WHITE BAND「AWB」、BRAD MEHLDAU「HIGHWAY RIDER」、RAY WONDER「HURRAY」、GREG HOWE「INTROSPECTION」、38SPECIAL「BONE AGAINST STEEL」。

▼相変わらず「イントロ~Aメロまで作ってモチベーションのピークを迎え、あとが続かない病」を患いつつ、↑で買ったブラッド・メルドーの2枚組が自由すぎて少しほぐされもして、和歌山・白浜へムスメ生誕後初の泊まり旅行に連れて行ってもらったりしていたここ最近です。

白浜は最高。詳しくはビジュアルで。↓(クリックで拡大)

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ちなみにムスメは最近、「耳のゴソゴソ」こと耳アカの存在が気になる時があるらしく、耳アカ除去が好きすぎて除去できる自分の耳アカが常に底をついているワタシとしては羨ましい限り。一度自然にカラカラッと大きいやつが出てきたことがあったそうで、平日の昼間にそういうことがあったら晩まで保存しておいてもらうようにヨメさんに頼んであります。

▼バンド活動の休み中、なんとなく機材に目を向ける時間が増えてるのですが、「チューン・O・マチック式ブリッジのテイルピースはどの高さが(自分的に)正解か?」という、たまに陥っては深みにはまる問題に、少し前までザバザバにはまってました。もう二度と悩まないところまでいったので、まとめてみます。

これがテイルピース。(赤の斜線で囲った部品)
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一般的には、「テイルピースを下げるとボディがよく鳴り、テンション(感触)は固くなる。上げればその逆」と言われています。まず音色については、テイルピースを下げるとサドル(テイルピースの隣りの部品の、弦を乗せている6つの可動コマ)での弦の折れ角度がきつくなり、弦からの下向き(ボディ方向)の力が増すことでボディに弦振動がよく伝わるという考えに、多くの人が納得しているようです。図1参照。

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それが本当にサスティンを伸ばすなどの良い結果になるかというと、諸説あるようで(ボディから戻ってきた振動が逆にサスティンを殺すという見方も有)、「ボディ材のレゾナンスをより強く音色に反映させたければ、テイルピースを下げればよい」というところまでにしておくのが無難そうです。

いっぽうテンションについては侃々諤々の議論があり、検索してみるとよく出てくる意見はこう。「物理的に見れば、ギターのテンションは弦の太さ・チューニング(音程)・ネックのスケールだけで決まる。ボディに伝わる弦振動は増えても、テンションは変わりようがない」と。
それに対し、「でも実際やってみると、明らかに感触が変わってる。下向きの力が強くなるから、サドル上で弦が滑るときの摩擦が増えて、テンションが固く感じるのでは。張力と区別してそれを『テンション感』とでも呼ぼう」という勢力も譲らない。

後者の人はしばしば体感中心で語ってしまうため、本当に弦がサドル上を滑ったりしてるのか?という、目視で観測しづらい部分を科学で説明できず、思い込みやら何やらも入り混じって全然整理がついてないのが長年の戦況のようです。

それについて、海外サイトで誰にでもできる検証方法をあっさり説明してくれている人がいました。こちら。曰く、

1. サドルとテイルピースの間の短い部分を弾いてから(※ピョリンと高い音がするやつ)、
2. その弦を指板上で押さえてピッキングしないままベンドしてみ。

とのこと、はい、ピョリーイと音程が上がりました。弦高次第では、チョーキングせず普通に押さえただけでちょっとシャープするのが分かると思います。このように押弦動作は思った以上にサドルの向こう側の張力にも影響を与えるようで、弦とサドルの接点での摩擦がそれに関係するのはもっともらしく思えます。弦が本当に滑ってるのか、わずかにどこかが変形しているのかは分かりませんが。

ともあれオカルト扱いされがちな「テンション感」説も、「テイルピースによって弦の張力は変わらない」論とバッティングすることなく、裏付けを見出すことができ、満足しました。(完)

ちなみに海外サイトでは、好みの音色のためにテイルピースを下げるか、弾きやすさ重視で上げとくか、悩ましいんだけど…みたいな人がいると、大抵すぐさま「top-wrapをやれ。それが最強。」と言う回答者が現れます。ザック・ワイルドやデュアン・オールマンで有名な、テイルピースの穴のネック側から弦を通して、クルッとテイルピースの上を通す手法です。(=図2)

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これをすると、テイルピースをベッタベタに下げても、サドル上での弦の折れ角度(≒弦との摩擦)は小さく済み、押弦やチョーキングの感触はラクになります。そしてテイルピースがボディと接することで、ボディ材への弦振動の伝播量増大も期待できるという。

ただ長年これをやるとテイルピースに傷がついたり、単純にルックスが嫌という人もいるので、ボディにガッチリ固定するタイプのテイルピースも複数のメーカーから出てます。(そのひとつを実は昔購入済みだったりする)

だがしかし、それらの固定可能テイルピースとtop-wrapの違いがまだあると主張する猛者もいる。曰く、「サドル-テイルピース間の弦長がtop-wrapだと長くなるので、そこで鳴る音(※弾いてなくても意外と響いてます、簡単に実験可能)が変化して音色全体にも影響がある」との事。いいのか悪いのか、ライブ会場のPAで有意差が出るのか、それはあなた次第(もう面倒)。実践と確認あるのみ。

BRAD MEHLDAU - Highway Rider

本日の最近よかった収穫:BRAD MEHLDAU「HIGHWAY RIDER」

本編が長大になったのでYoutubeリンクだけ貼り逃げします。曲が曲の体現行為と不可分に結びついているその「音楽の総体」がひたすらアザヤカ美しい、現代ジャズ界から届いたナイス・コンテンポラリー・インストポップス。金字塔感あふれる2010年作。

他にもいい買い物たまってるので、レビューだけでもコンスタントに上げていきたいところです。あと今回からジャケ画像をちょっと大きくしました。Retinaは非対応ですいません。