SCSIDNIKUFESIN

2 May, 2014

▼長らくタメてしまいましたが最近の収穫、バナナ・ジャズシンでTOM SCOTT「SMOKIN' SECTION」(99年)、楽YA植田本店にてCRISIS「DEATHSHEAD EXTERMINATION」(女性Vo.低速極悪デスラッシュ)、GROVER WASHINGTON, JR.「WINELIGHT」、サウンドベイのバーゲンでDEREK BAILEY「MIRAKLE」(トリオバンドスタイルの2000年作)、JIMMY BARNES「TWO FIRES」、KANSAS「VINYL CONFESSIONS」、DARE「OUT OF THE SILENCE」(ex.THIN LIZZYのダーレン・ワートン、pre-TENのヴィニー・バーンズ在籍)、RANDY NEWMAN「LAND OF DREAMS」、CIRCLE「INCARNATION」(EKTRO!)、ブックオフ熱田にてLEGER DE MAIN「SECOND FIRST IMPRESSION」(USカルトプログレメタル2nd)、COREY HART「YOUNG MAN RUNNING」(88年)、AL DI MEOLA「TIRAMI SU」(87年)。買いすぎててまだ続きます。まずい。増税前のドサクサの中アマゾンマーケットプレイスにてFREAK KITCHEN「DEAD SOUL MEN」「FREAK KITCHEN」、JANIS IAN「NIGHT RAINS / RESTLESS EYES / UNCLE WONDERFUL」、EVIE SANDS「SUSPENDED ANIMATION」、ブックオフ川原通にてRED HOT CHILI PEPPERS「ONE HOT MINUTE」、バナナのレコードストアデイイベント最終日にRICKY PETERSON「NIGHT WATCH」、MICHAEL FRANKS「SLEEPING GYPSY」、今池WILD HONEYにてPAT KELLEY「I'LL STAND UP」。

▼ひさびさにライブに出掛けたりもしました。カーリーズ+トゥラリカ混成バンド・トキノミノルは活動開始以来ようやく見れて、まずは攻めまくる楽曲に翻弄されどおし。初めて(またはかなり久しぶりになど)見るバンドのライブで、「新しい曲」と呼ぶに相応しいズッシリ大きい曲を一度に大量に浴びてファ~ッとなって、終演後早々にいまの出来事を思い出したくなる感覚ってなかなか得られないですが、久々にありがとうという感じでした。今後の変遷も読めなくて超気になります。見るたびにどこか違っていそうで楽しみ。

同日にハシゴしてsositeのレコ発名古屋編も目撃。ドラムもギターも生音圏内で、あの「1+1=ものすごい1」な生物的アンサンブルを直に体感できてしまう贅沢タイムでした。そんな距離感の中で聴いて、「明瞭な主題にいつもどこかで接触しながらの、感性先行の自由さ」がクラシックの変奏曲的でもあるなと認識。その場で何かがコロッと生まれて立ち上がって走りだすのを見るような、その場の時間から削り出していくような、文字通りの意味の「『アーティスト』の『ライブ』」をやってくれる希少なお二人です。

▼外食も随時開拓してます。吹上の喫茶 日本橋は巨大パンモーニングが壮絶で(食パンなら1斤の3枚切りクラス)、大きめデザートと本格食材のパニーニがイケている裏千種の超穴場MAGGIOREではイタリア歌謡に紛れてPFMが流れて戦慄が走り、常連おばあちゃんの多さが信用度を物語る中日ビル地下の浪越軒はモーニングも甘味も良い。作れば作るほど赤字必至な中川区の最強ホットドッグ屋くれえぷリンにはすぐにでも再訪したい。以前高畑にあったHIGH FARM BURGERはご近所の千早に移転してきて健在。九州以外では北海道と名古屋に1店ずつしかない肉肉うどん 御器所店は3日間で2回行きました。日替わり一品最強。鶴舞駅に出現したデフレチェーン風ルックスのおらが蕎麦はけっこう盛りが凄くて満足度高め。今池ユニー跡地で大戸屋の向かいにあるキッチン・ブーレのハンバーグは立地と外観に似つかわしくない丁寧な手作り感とハイコストパフォーマンス。東山にあった「できたてのロールケーキ ROLL」はPAROLEとして生まれ変わり、最強だったモーニングはやってないがティータイムのセットがめちゃくちゃお得。ロールケーキ相変わらずおいしい。名前的にMOTORHEADファンにもお勧め。平針のプティアンジュは生クリーム系のを頼むとかなり凄い。栄生のシャンティーヒラノは店内でケーキを食べるとちょっとだけソフトクリームがついてきてお得。ありがとうございました。

FREAK KITCHEN - DEAD SOUL MEN

本日のレビュー:FREAK KITCHEN「DEAD SOUL MEN」

増税前のドサクサで入手した、かねてからCDが欲しかったバンドのこちらは3rd。変態バカテク路線ではバケットヘッドを凌がんとする狂人ギタリスト(&ヴォーカル)、マティアス・エクルンドが率いるスウェーデンのトリオです。

デビュー当初から、ダウンチューニングをおざなりに使わない屈折ヘヴィリフと、若干の尻軽感も漂う若々しげなファンクネスを柱に、さんざん変則的ながらも歌で曲を通す難儀でキャッチーな音楽性を標榜していた彼らですが、2000年のこのアルバムは歌心が割増になって本国を中心に成功を収めた、ひとつの達成点的作品であるようです。きょうびのジェントに通じなくもない(MESHUGGAHと同郷ですし)「大局観のもとの変則リズム」を器用に使いながら、そこに奇跡的にはりつく豊かなコード展開が歌と曲に生命感を与えて、いくらアグレッシヴな切り口であっても決して「実験してみました」が先に立つことはないという見事な仕事。

フラッシーなリードギターの卓越性も凄まじく、ノイズ感を味方につけるダイムバック・ダレルばりの攻撃姿勢、ポスト・スティーヴ・ヴァイなハミ出しすぎるヘンさと、不敵なオールジャンル適応能力を駆使して、終始休まずスキを見極めては散らかしまくる。テクニックとアイディア/センスとの総合力はヌーノ・ベッテンコートにも引けをとらない人ですが、飛び道具方向に精を出しすぎて孤高のまま突っ走っている感もあり。悪いことではない。

作品やバンド総体としては、先述のとおり決して「テクを持て余した達人の試行陳列会」で片付けられることのないものになってるので、もっと普通に聴かれるといいと思います。ATOMIC OPERA、MASQUERADEの「SURFACE OF PAIN」、HAREM SCAREMの「VOICE OF REASON」…といったグランジ感化型の冒険的境界線ハードロックの更に先を拓くバンドはないものか、と思っている人がいたら絶対におすすめ。

最近のたまった買い物の中でもおすすめなので3曲貼っちゃいました。