SCSIDNIKUFESIN

9 May, 2013

ここしばらくの収穫、アマゾンでGUTHRIE GOVAN「EROTIC CAKES」、信頼と実績のimportCDs.comにてTHE RASCALS「PEACEFUL WORLD / THE ISLAND OF REAL」、LARSEN / FEITEN BAND「LARSEN/FEITEN BAND / FULL MOON」、STEVE VAITHE STORY OF LIGHT」、THE ARISTOCRATS「THE ARISTOCRATS」、大須グレイテストヒッツのバーゲンフロアにてCHICK COREA ELEKTRIC BAND「INSIDE OUT」、PAUL GILBERT「SILENCE FOLLOWED BY A DEAFENING ROAR」、SPIN DOCTORS「POCKET FULL OF KRYPTONITE」、尾頭橋ドンキホーテに併設の楽YAにてHOUSE OF LORDS「DEMONS DOWN」。明らかにギタリスト志向/フュージョンづいてる最近の買い物です。「ガスリー・ゴーヴァンをチラ見して人間の限界を確認しながらバズ・フェイトンを目指す」を当面の目標に設定。
▼最近「切り傷をアロンアルファで治す」を初体験。左薬指先に入ったシリアスな切り込み(→)が一週間でくっついて普通にギターを弾けるまでに回復しました。さすがそのために開発されたアロンアルファ。切れたばかりでまだ血が出ているときに人からもらった「バンドエイド キズパワーパッド」も、フィット力が凄くて止血効果抜群で、痛みもすぐ引くしびっくりしました。今じゃ湿潤療法てな考え方が主流なのですね。良い事しかないこの手の科学はどんどん明かされていただきたい。関係あるようなないようなですが、最近買い換えた洗濯機も内側が思いがけない形状をしていました。何か理由があるんですね。
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本日のレビュー:LARSEN/FEITEN BAND「LARSEN/FEITEN BAND / FULL MOON」

ひとつの盤を繰り返し聴くことも少なくなりました。たまにそういう作品に出会ったときは、「さあさあ今日も帰ったらあれ聴こう」と意気込むのではなく、ステレオの前に座ってる時間もったいないから何かかけようかな~、今日もとりあえずこれだな、という感じで自然と手に取る、というのがここ数年の傾向です。このハードルを超えてくる盤は非常に少なく、久し振りにそういうのに出会ってよかったというのがこちら。オリビア・ニュートン・ジョンのライブで客演している映像を去年の暮れに見て以来、頑張って近づこうと思っているギタリスト、バズ・フェイトンの参加作です。
デビューは60年代末と古く、80年代には売れ線シンガーのバックや大物フュージョンプレイヤーとの共演で大活躍してきた必殺仕事人のバズ先生。この作品は鍵盤奏者のニール・ラーセンと組んだユニットで80年と82年に発表した2枚のカップリング(別々で欲しかったけどCDでは手に入らず)。ほぼ歌ものでメジャー感も充分だがあまり女性ウケしなさそうな、辛口・シブめの極上フュージョンポップス~AORをやっております。歪みの量(少ない)に比例しないビシッとした攻め感があり、フュージョンと聞いて想像するようなスーパーマーケット的ぬるさとは無縁。かっこいい系の佇まいはリック・デリンジャーの如しです。
注目のリードギターですが、チョリーンと鋭く鳴る独特のトーンで、耳慣れた感じではない方向へスルスルスルッと、滑らかかつ威勢よく切り込んでいくさまが最高にしびれます。テンション高めの曲にあっては、熱っぽく走りだす前のチョーキング一発だけでもう「オッシャいったるでー」という掛け声かのよう。不安定なコードの上では絶妙な経過音でそれを効果的に強調し、近接した音程でベンドを多用する密集弾きとインターヴァリックな駆け上がり/下がり、雪崩れるような3連フレーズを自在に使い分けてドラマを作る。「ニュアンスの妙を裏付けるテクニックに唸らされる」というタイプのハイテクギタリストはゴマンといても、ひたすらその自由な歌心自体に惹きつけられる(更にそこには当然テクニックがある)という順序で感動できるプレイヤーはそう多くない気もします。歌心というか、次の音を出そうとする推進力、加速度というか。大前提として音楽(楽曲)が充実していなければ成り立たない話でもあります。
近いうちにコピーしまくりたいと思います。