SCSIDNIKUFESIN

17 Sep, 2012

※保存してあった下書きを放置しすぎて、書くことが増えすぎたので2分割で更新しました。今月8・9日のライブの件だけ14日づけで書いてます。
▼8日の東京では、ひさびさに空き時間でディスクユニオン(新宿メタル館)まで中古CD物色しに行ったのでした。収穫ENSLAVED「ISA」(04年)、THE GATHERING「ALWAYS...」(オリジナルジャケの本国盤ようやく入手)、SAGITTARIUS「SANITY OF MADNESS」(VOICES OF WONDER初期リリース、ノルウェー産プログレメタル)、Y&T「DOWN FOR THE COUNT」("Summertime Girl"収録)、MARSHALL LAW「WARNING FROM HISTORY」(入手困難99年作)。何でもありすぎておそろしい。でもワタシはCELTIC FROSTの「TO MEGA THERION」非リマスター版とDIO「THE LAST IN LINE」VERTIGO盤を探しておるのです。
▼一週間経って、15日からは名古屋でサウンドベイのバーゲン。まず金山でFRONTLINE「THE STATE OF ROCK」(90年代メロディックメタル名盤、LONG ISLAND盤に買い替え)、OUTRAGE「THE FINAL DAY」、RAGE「PERFECT MAN」(外盤買い替え)、上前津でMOGANA LEFAY「MALEFICIUM」。更に今日(17日)リベンジして、金山でSENSE FIELD「BUILDING」、ULVER「SVIDD NEGER」、上前津でLEMONHEADS「IT'S A SHAME ABOUT RAY」。とにかく安いのばかり。
▼時系列乱れますが16日は埼玉スタジアムコンコースで開かれたフェス「ぐるぐる回る2012」に出演してまいりました。概要はこちら(1年以上あとに見た人はURL末尾に/2012/をつけるとよいはず)。我々が出演するステージの前のバンドが終わって、これからセッティングに入る(ただしスタートは約40分後)というくらいのタイミングで、ACCEPTのTシャツを着た男性がニコニコとステージのほうを見ていたのは我々を楽しみに来てくれたお客さんだったのでしょうか。そうだったと仮定して進めますが、気合入れてメタルTで来てくれる人がいるとは喜びひとしおです。お陰で"遺跡"の間奏のタッピングハーモニクスがいつもよりきれいにキマりました。ありがとうございます。
フェス全体としてはいい意味で手作り感があって、大勢の地元の人の参加と協力によって良い形に成り立っている感じが良かったです。フード・ドリンクとも堪能し、そこそこ早く帰るつもりが結局終演近くの時間帯まで満喫した次第。埼玉の皆様今後とも何卒ひとつよろしくお願いします。
ピックのさらなる使用感リポート、書き漏らしてるご近所外食リポートはまた次回。
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本日のレビュー:MIND SCIENCE OF THE MIND「MIND SCIENCE OF THE MIND」

少し前に今池P-CANのバーゲン品ワゴンから100円で救出した品。この変なバンド名なんだ?と思って手にとって、オモテ面に外盤特有のステッカーが貼ってあったから話が早かった。いわく、DCポストコアの異端である変則崩壊ポップバンド・SHUDDER TO THINKのネイサン・ラーソン(G./Vo.)と、デヴィン・オカンポ(FARAQUET)がソロアルバムのバックでドラムを叩いていたことがあるex.HELIUMのメアリー・ティモニーがいるプロジェクトとのこと。96年にSONYからリリースされてます。ひとかけらも知らなかったー。
内容は、SHUDDER TO THINK譲りの屈折性を相当地味シブな形に落とし込みつつ、フォーキー&ラウンジーな聴き心地も加味した、「注意してないとその複雑なウマみに気付かない高級ダシ」のようなかなり微妙なもの。というかこれは歌いかたも含めてジェフ・バックリーの登場にショックを受けて感化されたクチなのではないかと推察します(実際SHUDDER TO THINKとして作った映画のサントラアルバムでジェフをゲスト参加させている)。時折ガッツリとしたギターの響きで押す場面があったり、フワーッとファルセットがちに神々しく歌う場面があったり。拍子の区切り方やコードワークはちゃんと聴くとやっぱり相当ヘンで、なるほどこのメンツという要素も多分にあります。バイオリンが常に鳴っていてアンサンブルの生っぽさが強調されているあたりは、元LOUNGE LIZARDS組の90年代以降の仕事(オーレン・ブローダー、エリック・サンコ他)を彷彿とさせる感じもあります。
SHUDDER TO THINKファンが血眼になって探すほどではないにしろ、米インディロックシーンが産み落としたかなり変わった遺産として記憶されてもいい個性的な1枚だと思います。