SCSIDNIKUFESIN

30 Aug, 2012

▼弦交換をあまりしないワタシです(切らないし、無頓着でケチ)。かなり前にダース買いしたGHSのエリック・ジョンソン・シグネチュア弦、6弦だけ2音下げなどという使い方に適した010・013・018・026・038・050というやつなんですが、このほど数年かかってとうとう最後の1セットに。
これで弦交換のペースを計算できるじゃんと思って実行したら、1年につき約2.4回でした。だからいつまで経っても苦手なのか弦交換。血迷って弁当食べたあとに大福買うゆとりがあるなら、ストリングスワインダーを買えばいいんです。あれ本当にあると便利ですか。ライブやって「いやー古い弦の音したね!」と言われたこともなければ、人の演奏にそういう感想を持ったこともないので、張り替えのペースについては今後も考え直す兆しはあまりありません。
ということで9/8・9は、珍しく張りたての弦でライブします!
9/8 (土) 東京 新宿 NINE SPICES
open/start 17:30/18:00
BEYONDS, capofteka(ex.NINE DAYS WONDER, kiwiroll), 東京スーパースターズ(from 恋はもうもく/rebel and summer, ex.いくら僕がぎゃーと叫んでも空は高い), curve, toddle, DOIMOI
adv/door 1,800yen / 2,300yen
9/9 (日) 名古屋 今池 HUCK FINN
open/start 18:00/18:30
Z, skillkills, DOIMOI
adv/door 2,500yen / 3,000yen
ご予約はdoimoi@inurokuon.comまで。
▼ギター話を続けてみます。久し振りにメインの歪みペダルを変えました。今まで使っていたTube Zoneを作っているオーストラリアのMI AUDIOから新しく発売になったハイゲインペダル、Megalith Delta
mieffects_megalith-delta_001.jpg
物々しい名前とルックス。用途もハイゲイン専用と謳われている品です。中高域~高域にいかにも無理がある感じのメリメリ感がなく、ゲイン全開に近づけてもブリッジミュートの低音が潰れることがない。劇的に効くEQとContourの兼ね合いで、ハイゲインの中でも幅広い音作りができます。中抜きにしてもヤセヤセのゲショゲショにはならず。
これだけでも相当便利なのですが、更に助かるのが3段階の「EQ Shift」スイッチ。今まで使っていたTube ZoneについていたCharacterツマミが3段階に固定されたような感じで、ローがふくらんでトレブルは暗め→(中間)→ローが軽くてハイミドルが出っ張る、という全帯域巻き込んでの変化をします。最終的なカラーはEQとContourで作るとして、その前段階の、アンプやキャビとのマッチングをこのEQ Shiftで調整すると良い感じでしょう。
歪みの質自体は今まで使っていたTube Zoneでまったく不満がなかったのですが、前述のCharactorツマミの効きが凄くて低域の量をベストなバランスに持っていきづらかったことだけが難で(欲をいえば下世話な中域カットもできたらいいなと思っていた)、Megalith Deltaはそこをばっちり解決してくれてホントに助かりました。天井知らずでゴリゴリ歪んでしまうので、バンドアンサンブルの中での加減がまだ課題ですけども。自分ではうおぉーめっちゃクリア、と思って弾いてても、ちょっと離れると倍音だらけで意味不明になりがちなのがハイゲインの性。
そし前線を退いたTube Zoneも、ファズ風にバゴーッと飽和させたり、きれいなナチュラルオーバードライブやクリーンなトレブルブーストができたりもするので、ひとまず手放さずとっておく方向です。信頼できますMI AUDIOさん。僕とエンドースしてください。
▼ちょっと前の収穫、大須グレイテストヒッツ2階バーゲンコーナーにてDEFTONES「SATURDAY NIGHT WRIST」、YNGWIE MALMSTEEN「FIRE AND ICE」(外盤買い替え)。
120830.jpg

本日のレビュー:DEFTONES「SATURDAY NIGHT WRIST」

06年作。ツルッとした極細フォントをあしらったジャケは、ともすればミッチェル・フルーム&チャド・ブレイク・プロデュースのオシャレSSW作品にも見えそうですが、勿論さにあらず。QUICKSANDの系譜の90年代的酩酊ヘヴィグルーヴを軸に、熱演派ヴォーカルがガンガン取り乱すという基本路線はそのまま。更に音楽的にも音響的にも垢抜けて、天地がひっくり返るようなアグレッシヴな場面ではCONVERGE、フワーッとした空間表現はCOLDPLAYあたりを思わせるような、幅の広さを身につけています。クセの強いヴォーカルのお陰か、それでもひたすら描かれるものが一貫しているというか、ヘヴィネスをいろんな切り口で表現するフルコースのようなアルバム。たまにマイク・パットンの真似が過ぎるように聴こえるのはご愛嬌。耳に残るようなハッキリした歌メロはさほどない分、アンサンブル全体の押し引きの妙をとにかく体感すればよい。
ヘヴィ、エキセントリック&アトモスフェリックという仕上がり方はなんとなく、ノルウェーブラックメタルのやり過ぎてる一派を思わせる部分もあり(またはニュージーランドのSHIHADにも近い)。00年代ヘヴィミュージックの向かう先をかなりど真ん中で捉えたアルバムだったのかもしれません。