79年2nd。金字塔4thをはじめに聴いて「これは！」と思って、3rdは煮え切らないハードロック路線がなんだかな、1stはまだ着想の段階だな、結局「IV」だけが凄いのか...と思いかけていたところにこの2nd。これはいいですね。何やらコンセプトアルバムらしくその内容にはそんなに関心がないのですが、おかげで曲が仰々しくなっていることにはとても感謝したい。アダルティ～な聴きやすさを保ちながらの危ない攻めっぷりが最高の塩梅で、勝手に好きなバンドの名前ばかりで等式を作るならNIGHT RANGER＋KANSAS≒ENCHANTまたはRIDDLE OF STEELというところ。変に組曲とか激展開に走るでもなくポップスフィールドでガッツリ勝負したプログレハード。詰め込みながら聴きやすく美しくすることに、どの瞬間も気を抜いてない。ノーリーズンで好きですこんなものは。曲単位で耳に残るとかそういう要素は薄いかもしれないですが、テクとセンスと時代性が理想的な形で1点に収束した凄いアルバムだと思います。U.K.の2作品と並べてもいいかもしれない。
