SCSIDNIKUFESIN

13 Feb, 2011

▼たった一度の29時超えがその後2日もひびくようになってしまってショック。曲作りと望まざる惰眠の距離、それは紙一重ほどであります。今から追い込んで今日が有意義だったことにしたい(現在21時半過ぎ)。AS MEIASレコ発・奈良編行きたかったなーほんとに。
CIRCLE「TULIKOIRA」

本日のレビュー:CIRCLE「TULIKOIRA」

別のアルバムを先月取り上げて度肝を抜かれた、フィンランドの異次元メタルバンドの2005年作。よく輸入盤のケースに張られている「遂に出た新作!」的なステッカーを模したものがジャケの一部としてプリントされているんですが、LENGTHのつづりがLENGHTになっているあたりも確信犯と思わざるを得ない。
相変わらず83年頃を思わせるポンコツ原始スラッシュ風(ただし演奏のキレは高い)のメタルサウンドを具材にして、GURU GURUや極初期ASH RA TEMPELを思わせるサイケな時間感覚&ループ感で聴き手の脳系統をグニャグニャに混線させる、きわめて悪どい21世紀型サイコミュージック。冒頭曲ではアトモスフェリックブラックテイストすら注入し、24分を超すラストの大曲に至っては、MANOWARに中近東のオヤジフォークシンガーを無理矢理あてがったような導入部からごく自然な流れで寝落ち寸前のAMON DUUL~準備運動中のFAUST風展開を悠長に繰り広げ、ラスト20秒でまさかのメインテーマ再現をブチかまして逃げる始末。
既に存在する何者をも含まないようにするフリーミュージックとか、雑多なものの断片をとにかく陳列する類のアヴァンミュージックと違って、手を出している素材については恐ろしく深い造詣があるはずなのにその常識を一切なぎ倒してしまっているところにこのバンドの怖さがあります。若くしてMELVINSとタメを張るのではないか。音楽を曲だ歌だではなくデザインとして聴ける人向け。
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