SCSIDNIKUFESIN

20 Dec, 2010

▼2~3ヶ月前に「片付けてキレイになった」と書いた自室が、なんとまだキレイであるどころか、余裕でプチ模様替えを楽しんだりして軽く感動している年末です。その余波でPCのデスクトップも常にキレイ。
長らくそんな風にできなかったことからの反動なのか、少しでも再び散らかりそうになると「ここでなし崩しになると全て終わり...」という考えが働いて、朝の準備の合間にも昨晩出しっぱなしにしたシールドを巻いてしまうような体質になったことにも感動しています。
キレイにするモチベーションの起きない既に散らかった場所(世を忍ぶ仮の会社の自分の机)では相変わらずカタストロフィックな情景を味わっていますが。あらゆる欲求のきっかけや意思決定は、そこに至る前までの習慣による影響が半分以上、ということでここ数年実行している心掛けは「ちょっと雰囲気のよさそうなだけのマイナーな70年代イタリアンプログレは(つい買って、集まってしまうからまた買うけどそのあと本当に聴かないから)もう買わない」です。
AREA「1978 (GLI DEI SE NE VANNO, GLI ARRABBIATI RESTANO!)」

本日のレビュー:AREA「1978 (GLI DEI SE NE VANNO, GLI ARRABBIATI RESTANO!)」

昨日寄った今池P-CAN FUDGEで、珍しくこれの次(デメトリオ死後)のアルバムを見かけて迷わず試聴。ZHEUL臭が抜けたあとのZAOみたいな予想通りのプログレフュージョンで、AREAの名前がついてなきゃ敢えて聴くこともなかろうと思い、もったいない気がしながらも見送ったのでした。
で久々に聴こうと思ったこの78年作。ギターレスで制作されたデメトリオ・ストラトス(Vo.)存命中最後のスタジオ盤です。そのへんのハードロックバンドでいうところの『1曲目ファストチューン、2曲目ブルージー、3曲目哀愁バラード...』みたいな感覚で定番のバルカン変拍子・中近東モード・中央アジア特殊唱法・変則ジャズロックなどなどが繰り出されるAREAフルコース的な構成ながら、煮詰まりと紙一重の研ぎ澄まされた硬度を誇り、一切ブレることのない演奏にひたすら戦慄。しかもそれを朝食に納豆をかき混ぜるくらいに平然とやるものだから、やれ変拍子だやれ何々だというのが必要以上に前に出ず、音楽として非常に洗練されたものになっています。これぞINTERNATIONAL POPULAR GROUP。
いろんな楽器の定位がやけに狭い範囲に集中していていかにもレコードという感じがする(臨場感に欠ける)ことだけがやや残念。ライブで見ていたなら一生のトラウマになるくらい壮絶だったはずの内容です。MARS VOLTAとかが好きだという人はとりあえず聴いてみておいてください。
[amazon.com sampler]