SCSIDNIKUFESIN

4 Nov, 2010

▼朝8時から「ヤヌスの鏡」を再放送するテレビ愛知の神経やいかに。しかし「とくダネ!」のトップニュースが興味ないゴシップだったりすると結構見ます。どうして昔はこれで誰も吹き出さずに成立していたのか不思議。最近の大衆娯楽は堕ちたとよく言われますが、じゃこれが訓戒に満ちた素晴らしいストーリーなのか、関係ないですが流行歌にしても例えば「ピュアピュアリップス 気持ちはYes」のくだりに何か芸術らしい含みがあるのか、世相ぶった斬り系の芸能人にはわかりやすく説明してもらいたい。
最近の娯楽で本当に由々しいのは、効率のいい符号をカクテルにした「合成個性」でしかないものが増えていることとか、想像する過程を排した「体験」を提供することに特化するせいで競争がスポーツ的になってしまって息の長いものが生まれにくいこととか、そういうせいで記憶するに足らないようなものがほとんど世の正義みたいになってしまっていることだと思ってます。
STEVE PERRY「STREET TALK」

本日のレビュー:STEVE PERRY「STREET TALK」

JOURNEYのシンガーによる83年発表のソロ。JOURNEYのメンバーは誰一人として参加せず、高純度で抽出されたスティーブ・ペリー節だけを楽しめる盤です。基本的には歪み成分おさえめのライトなAOR。ハードロックバンドの体でAORをやる産業ロックだからこそJOURNEYが好きだ、という人にはツライくらいかも知れません。だがしかし、本家とそう遠くない音楽性のはずなのに明らかに別物として楽しめる(そしてとにかく主役の歌唱が100%大フィーチャーされている)という点からすると、バンドの人のソロ作品としては非常に成功した内容といえます。曲自体もまったくもって良質。JOURNEYの名曲群は是非この人に歌ってもらいたいですが、この人が輝くための器はJOURNEYじゃなくてもいいのかも知れないと思わせる良さです。単純に良質のAORが聴きたい人はぜひお試しあれ。
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