SCSIDNIKUFESIN

10 Sep, 2010

▼infoseekから件名に【重要】と入ったメール、見ると無料ホームページスペースサービスを終了するという内容。おーまたひとつの時代の終わりです。TRIPOD JAPAN時代からお世話になってきた身としては感慨深い。そして早めに有料サーバに乗り換えておいてよかった。
メモ帳と素材集サイトさえあれば誰でもホームページが作れる!という漠然とした高揚感に満ちる中、テーマも使い方も指定されずにただ放出したい何かを書き連ね、その土台づくりまで自分でやるという素人がぞろぞろいたあの数年間は、なかなか特別な期間だったなと思い出されます。いま30歳前後くらいで、「~のホームページへようこそ いらっしゃいませ あなたは 人目のお客様です」「当サイトは基本的にリンクフリーです。リンクを貼ったら、管理人にメールでお知らせしていただけると嬉しいです。相互リンクさせていただきます。」とかやってた人、かなりいるんじゃないでしょうか?ブログ→SNS→twitterときている現在もあるんでしょうかねそういう市場。
ちなみに時々このサイトの扱いが「ブログ」になっていることがありますけども、コメント・トラックバック機能もテーマ別ソート機能もない、WINDOWS98スピリットが息づくアナクロな「ホームページ」「ウェブ日記」ですので、それでお願いします。更新は秀丸でやってます。
EGG「THE CIVIL SURFACE」

本日のレビュー:EGG「THE CIVIL SURFACE」

HATFIELD & THE NORTH~NATIONAL HEALTHの鍵盤奏者、デイヴ・スチュアートがいたバンドの74年作。リンゼイ・クーパーやらティム・ホジキンソン、バーバラ・ガスキンなどなかなか豪華なゲストをピンポイントでちょこちょこ起用しつつ、基本はちょっと地味めのインストオルガントリオ。ピアノや管楽器が入ることはあれどシンセにはどうも慎重だったようで、耳当たりの問題だけでいえばいわゆるプログレらしい華やかさとは程遠いところにいます。が、カンタベリー特有の脱力と知性と諧謔の共同生活的ななんともいえない空気は全開で、アンサンブルの緻密さや和声展開のアクロバティックな美しさ、「ものすごく派手」と「ものすごくささやか」の両端を切り落とした狭いレンジの中でも表情の移ろいを楽しませてくれる大人の仕上げ感覚が最高。アンサンブルが地味なので気付きにくいですが、変拍子の緻密さはこの界隈の作品随一といってもいいレベル。昔はよくわからんかったけど「きっといつか...」と思って売らずに寝かせておいてよかった。
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