31 Oct, 2009
▼更新するつもりだったのに寝てしまった。なので翌朝の更新です。昨日(31日)あったことは今日(1日)の日記で。
(追記:)のつもりでしたがひと仕事したら意外に疲れて寝かかってるのでまた明日(2日)
!! Tシャツできました。
只今のBGM:HELLOWEEN「HELLOWEEN/WALLS OF JERICHO/JUDAS」
あんまり自分の国の風習とゆかりのないイベントごとに便乗するクチではないですが、今年は珍しく今日(昨日)がその日と思い出したので。ハロウィンにHELLOWEENです。Halloweenとhellをかけたつもりが、helloが入ってしまって間抜けなことになってしまったバンド名に確信犯的なユーモアがあったのかどうか、昔のインタビューで語ってたりしないかどうか、部屋に積んである「BACK FOR MORE」(BURRN
! のインタビュー部分だけを抜き出したコアな単行本)でそのうち調べたいと思います。
でこの盤。デビューEP、1stフル、その次のシングルをひとまとめにした便利なコンピレーションで、温故知新を常とするメタラーなら大抵一家に一枚ある(本当にあると思う)作品です。ひと昔前のHELLOWEENといえばケツアゴが自慢のマイケル・"喜助"・キスクのブルース・ディッキンソン似なハイトーンが名物でしたが、極初期にあたるこの時期の作品では、途中で脱退してGAMMA RAYを結成するギタリストのカイ・ハンセンが自らヴォーカルを取っていて、それが超絶にヘタということでも有名。音程云々もあるけど、あまりにしゃがれ過ぎた声質とか滑舌とか、そういう言及しすぎると可哀相な部分で向いてなかったんじゃないかなと今にして思います。変声なら変声でジョン・オリヴァ(
SAVATAGE )かウド・ダークシュナイダー(ACCEPT)的な立ち位置を見出せれば良かったんだけどそこまでも行ききらず。
音楽的内容についてですが、JUDAS PRIESTを信奉して育っていたところにNWOBHM〜スラッシュメタルムーブメントが押し寄せてきて、メロディアスな要素は捨てずにおいたままギア数だけアップトゥデイト(当時)なレベルまで無理やり上げたみたいな感じのもので、ここを「メロスピ」誕生の瞬間とするべきでしょう。および初期X(X JAPAN)の複写元。タイトルからしてそうですが"Victim Of Fate"なんてジューダスの美学の偏った縮図みたいなもんですな。ツーバス疾走型ではあるけどいわゆるスタスタ2ビートではないし、メロディが途切れることは決してないのですが、これがドイツのレーベル・NOISEが84年に作った「DEATH METAL」というタイトルのコンピレーションに入ったというのが変な話。ちなみに他の収録アーティストはRUNNING WILD、HELLHAMMER(CELTIC FROSTの前身)、DARK AVANGER(RAGEの前身)。EPに比べてフルアルバムのほうはより「メロ」+「スピ」という構図に対して自覚的になっているようで、メジャーキーと絡めて新鮮な飛翔感を演出した"Guardians"などは彼らの発明のひとつなんじゃないでしょうか、ジューダスの"United"あたりの曲があってこそな感もありますが。とにかく一時代を築くに充分なインパクトとエネルギーはある作品でした。メタルに興味のあるハードコアリスナーが手を伸ばすのであればキスク加入以降よりもおすすめかも。
30 Oct, 2009
▼どんどん庵のころそばを、まだ店が空いている11時台に食う。作り置きがなくて時間がかかりますが、今までで一番の麺具合でした。組成だけじゃなくてタイミングこそ価値だなあということを最近、何かもっとマシな別の事例で感じたはずだったんですが何だったか忘れました。あ近所の海産系専門の定食屋の刺身のことか。結局食べ物の域を出ない話題だったのでした。
只今のBGM:COPELAND「BENEATH MEDICINE TREE」
突然の解散の知らせを聞いて、久々に聴いているCOPELANDの1st。JIMMY EAT WORLD以降のセルアウト系美メロエモの中でも決定打な感のある人たちで、ただ若々しく青いだけではない、ねっとりともフワッとともつかぬアトモス感が独特で私は結構好きでした。その後「ピアノエモ」なんてフレーズが符号化したりしてこの手のシーンは狭苦しい発展を遂げるようになるわけですが、このバンドはいつも、ルールに収まりながらできるだけ濃くて効率のよいものを作ろうとするより、ムードを先に提示してくる右脳派だったと思います。そんな2nd以降の音楽的変遷を思うと、原点になったこの1stはまだレンジが狭くて、盤1枚で大きなひとつの絵という出来ながら、決して悪くない。成功してたのにわざわざ解散するからには何かもっと新鮮で面白いことを次にやってくれるんだろうなと、半ば脅迫的な期待を抱きつつメンバーの(主にシンガーの)今後の活躍を待ちたいと思います。
29 Oct, 2009
▼そういえば数日前にこのページのフォームから、おすすめオモシロブルータルデスを勧めてくださった方ありがとうございます。EXIT-13絡みだというSKELETON OF GOD をさっそく聴いてみたところ、初期ALCHEMISTがグズグズになったみたいで最高でした。きょうび、何かについて凄くエクストリームな音源を聴くと、うはースゴイなあというより「最近は何でもあるんだな〜」と感心して終わってしまうことが多いですが、垣根を気にしない若手による自由さと、そもそもの垣根らしきものを確立したオリジネイター世代がそれをひょいと拡張したり撤回したりする自由さはやっぱり何か違う気がします。
しかしデスメタルにしてもジャズにしても、「ある程度フォームが決まってる上にあんまり曲単位で記憶したりしない音楽」は何でも、愛をもって伝統を踏襲しながらクオリティの高い作品を出してくる若手ってのが単調増加し続けてて、今は今の小コミュニティなり勢力図なりがあったりして面白いのは分かるんだけど、いや10年前とそう変わらんけどな…という感じのが溢れかえってくるともうそういう流れをフォローするのがしんどくなってしまいますね。リアルタイムのバンドを聴いて何か特定のジャンルに開眼して、振り返ってみればほとんど見分けのつかない死屍累々のウン十年の歴史が広がっていたなんていう新規ファンは大変だと思います。こうやって新しいものの見分けがつかなくなってきてる感はオヤジ耳の証拠でしょうか…「誰もが簡単に完成され過ぎている」のは違いないと思うんだけど。
▼さてDOIMOIのTシャツはなんとか11/3の大垣ロックフェスティバルに間に合わせるつもりで量産に向けて動いてます。CDとバンドルでディスカウントとか(手持ちのCDの現物もしくは写真を見せてくれた人にも適用しようとか考えてますが)汚い手を使って売りさばきます。
本日のレビュー:THE JESUS LIZARD「SHOT」
解散前ラスト1つ前の96年作。リリースはメジャーのCAPITOLで、プロデュースはRAGE AGAINST THE MACHINEの1stも手がけたガース・リチャードソン。いかに真に迫っているかということといわゆる初期衝動とは別物だと思っていまして、後者はそんなに気にしないので、ひとしきり落ち着くところまで出し切ったあとに何が残っているか、足場をどこに置いてどう変わるか、という点のほうに興味があります。ゆえにその界隈のリスナーからはスルーされることの多いこの時期のこのバンドの作品もかなり前向きに楽しめるクチであります。飼いならされたようなクリーンな音ですが、それに負けないたたずまいのデカさを備えているバンドなのでまったく問題なし。そして昔から同じようなことばっかりやっているようでいて音楽的に凄く豊かで、「ジャンク」「ポストコア」といったキーワードに囲われてしまうことなくいろんな彩色を知っている様子。文句なしの良作だと思うんだけどなー。
27 Oct, 2009
▼画面左の擬似付箋が増えてきてえらいことになってますが、ディスプレイの縦幅が狭いノートPCをご使用の皆さん、たぶん全部見えてなくてすみません。あっ今日は他に特にないです。
本日のレビュー:BRUFORD「FEELS GOOD TO ME」
YES〜KING CRIMSONと渡り歩いたドラマーのビル・ブラフォードが、UK始動前にリリースしたソロプロジェクトの1作目。アラン・ホールズワースと一緒ということで、当然pre UKとしての楽しみ方もできるでしょう。ほどよく下世話なシンセに彩られつつ、全編にわたって続く激変拍子の応酬がもの凄い。シンフォニックな重さはなくて感触的にはジャズロック風。硬質で性急なアンサンブルに、いつもの変態リードギターもことさら勢いづいている様子です(やっぱり一番存在感がある)。スリルの中にも絶妙な脱力感を混ぜてくるデイヴ・スチュアートの音選びもおしゃれですね。総じてプログレフュージョンのカガミ。
26 Oct, 2009
▼昨日の25日は、ちょっと調子の悪かったスイッチの交換をしてもらいに、ここのところお世話になっている岐阜のギター工房・LOVELESS さんへお邪魔してきました。各務原市民公園前の「よなや」の醤油つけめん(あつもり・極太)を真っ先に堪能し、目的のスイッチ交換ののち、BELDEN8412はもしかしてベストチョイスではないという疑念を晴らすべくシールド試奏。結局8412のハンダを替えて方向性づけをヤメにして決着つきました。早まって9395買ってしまったりしなくてよかった。
そのまま工房から普段の居住エリアまで上がり込んで、いろいろご馳走になりつつ見てしまったびっくり動画がこちら。(8歳)
ああ負けた…。
本日のリリースニュース:DOIMOI「DIALECTIC AND APOCALYPSE digital edition」
iTunes配信はじまりました!ページは
こちら 。アイゴンさんの超エキセントリックな"スチフナー"のリミックスをiTunes限定で収録です!CD版と内容が違う場合、ジャケのとこかにその旨を示さねばならない決まりのようで、OJCっぽいマークを左下に入れておきました。拡大してご覧ください。(※右側は一般的なOJCのマーク)
24 Oct, 2009
▼今日は8月に対バンした名古屋のブライテストホープ・Theキャンプ のレコーディングで東山246に10時間滞在してきました。パパパーッといい出来の3曲がほぼ完成。特にボーカルのイトウくんの、数10分前まで寝てたはずなのにいきなりライブのテンションでOKテイクを歌える(しかもピッチばっちり)という異常な力量にびっくり。そして帰宅して、新鮮な気持ちでミックスを開始すると、ものの2〜3時間で売り物クオリティに到達…。DOIMOIのアルバムで苦しんだ半年余りは何だったのか?? マイキングのマズさや単に音量バランスのダメさをEQのせいにしてよっぽど無駄ないじり方をしていたのか?コンプの選択を誤ったのか(今回メインで挿しまくっているKJAERHUS AUDIOの「CLASSIC COMPRESSOR」最高です、フリーです)?やっぱりPALMARのスピーカーシミュレータが使えないのか?ともあれ次からはサクサクと作ってやる。そんな成果物のmp3を今すぐアップして公開したいところですが、後日彼らが売りに出すブツであるのでここはガマン。CD化されたものの発売に関する案内はDOIMOIの新年の予定と関係がありますのでそのうち告知します。
その前に12月の予定が追加です。
12月12日 (土) 名古屋 新栄 SONSET STRIP
「やったぜ!! ノム杯Vol.8 DOIMOIアルバムリリース記念杯」
17:30開場 / 18:00開演
DOIMOI , APNEA, ME, THE ACT WE ACT, SHORT FILM NO.9, アクセル青春
前売2,000円 / 当日2,500円
昨年後半に誘ってもらって出演して以来立て続けにお世話になっているやったぜ
!! ノム杯ですが、今回我々のアルバムリリースということでこういうことにしてもらえました。燃えるキャスティングで今から楽しみ。
あっ
本日の収穫 、今池P-CANにて
BRUFORD 「FEELS GOOD TO ME」。アラン・ホールズワースやデイヴ・スチュアートが参加してたとは知りませんでした。レビューはまた。
22 Oct, 2009
▼昨日はよほど緊張の糸がぴんぴんだったのか、帰宅して夕飯を食べたらそのまま座椅子で寝て、フロ入ろと思って着替えを取りに行った自室で寝て、フロでも寝てそして27時にようやく布団で寝ました。数ヶ月前に話をもらってからこの日がこの日がと思っていた一日がようやく来てみると、やっぱり夢のような一日で、縁をたどってみれば自分がCD鬼買いしながら日記書いてたらSTIFF SLACK新川さんに認識されて、バンドのデモを売り込んでみたらイベントに出してもらえて、それでたまたま共演できたFINE LINESのテッキンさん(現在は脱退)夫妻に良くしてもらって、東京呼んでもらってFOEと2006年に初対バンできて、そしてひたすらアイゴンさん に良くしてもらって昨日のあの場に至る…と、けっこうな偶然を渡り歩いてきたものだと感慨に耽ったりしました。いや偶然は周到な準備あってのものなのであるから、よくやったといって自分へのご褒美にANTHRAXのリマスターをプレオーダーしてもいいんじゃないか。ルー先生の新作だってまだ買ってない。
んなことはさておき昨日の話。ノンストップダンスホール状態でバカスカ盛り上がってハードルをがっつり上げていただいたSTAn、あの曲数であのテンション維持はすげーと、40分の持ち時間がありながら正味30分以下のセットリストにまとめてしまった自分達の小ささを恨みまくりました。そしてFOEのお三方はもう独特すぎて、こんなチームが他にいようかとつくづく思いながら、つかず離れずの妙技を堪能しているうちにあっというまに終了…未だに名残惜しいです。アルバムには入っていないフリーソロタイムとかがひたすら最高でした。ライブバンドはあのようにあるべし。終演後もFOEの面々のおもしろ話にたいそう笑わせてもらいつつ、東京チームがともに直帰型で、当日中早々の解散になってしまったのが心残り。次は「東京で打ち上げ敢行」を目下の目標にして
戦っていきます、何を、人生を 。来たれリストラ。
本日のレビュー:佐藤研二「SOLOIST III」
ライブのあと、我々のCDとトレードしていただきました。畏れ多し…
!! タイトルのとおり3枚目となる完全ベースソロ・アルバム。一人多重ビバップな冒頭曲からドバドバと流れ出る技そしてイマジネーション。ベースゆえのおいしい部分と、ベースで鳴らしているという事実を忘れるような拡がり方とが同時成立するという、ひとつの楽器とガッシリ向き合いながら個性を高め続けてきた人にしかできない芸を惜しむことなく披露してくれてます。デメトリオ・ストラトスのヴォーカルソロアルバムにも匹敵する濃さ。大量のプロジェクトに関わり、ソロでのライブも頻繁にやられてる方なので、名古屋に戻ってこられる際は(名古屋のご出身だそうで)駆けつけようと思います。
20 Oct, 2009
▼今日発売の「ミュージックマガジン」11月号で評論家・行川和彦氏の連載コラム「DO IT YOURSELF! 」にDOIMOIの新作を紹介していただきました。とともに氏のブログ にも登場してます。万歳!この勢いで明日のアポロシアターは燃え上がってきます。
只今のBGM:ANTHRAX「AMONG THE LIVING」
寝る前にやっても寝れなくなりそうですが、景気づけとして。来月このアルバムのリマスターが遂に出るみたいですね。限定版は1987年ロンドンでのライブDVDがボーナスディスクとしてついてくるらしく、さすがにこれは買わねばならない。他のISLAND時代の作品も早くリマスターしてくれい。それにしてもこの頃の演奏、チャーリーはひたすら突っ込みまくるしジョーイもなんだか元気がいいし、やっぱり最高です…。
ジョーイ 元気かな。
19 Oct, 2009
▼そういえば昨日、初キンコーズを経験したことを書き忘れていました。ぴったりサイズでデータ作って店舗へGO。とりあえずどこ行って何すればいいのか分かるようになってない。素人めんどくせー、てな様子の店員が「今日は白黒コピーですか?」いいえIllustratorデータをセルフ出力で。聞かないとわからないことだらけの状況を「何かわからないことがあったらお尋ねください」といってとりあえず一人にされるので、すぐさま質問。仏頂面に我慢しながら言われるとおりに作業を進めると、「プリンターが全面印刷対応ではないので…」と端の切れた出力結果が運ばれてくる。ネットで下調べして行ったつもりだったけど、『よくある質問』に是非載せといてくださいそのことは。その後も何とか上下左右に余白を作りつつデータを中央に収めるまでに(両面印刷なのでそのへんシビアだったのです)15分くらい無益なやりとりが続く。印刷も期待したほどキレイではなく、250枚刷るつもりだったものを38枚に変更。裁断も機械でやれば1カット100円だというのだけど、こんだけいろいろ不安にさせるサービス提供者に更なる対価を支払って命を預ける度胸はないわと(ズレたらズレたで「2〜3mmの誤差は…」と絶対言われる空気だったので)、自分で38枚の四隅の余白を切り落として更に4分割して152枚にしてきたのでした。
一度こういうもんだという要領が分かったので、次からは内容次第でそれなりに使えそうな感じはしましたけども、納期に余裕をもたせて遠地の激安業者に頼んだ方が数段安心安全なのは間違いない。どうしても深夜にやらなきゃいけないときはまた利用するでしょう。キンコーズ大好きな人がいたら、「一部店舗24時間営業」「セルフ出力サービスあり」以外の良さを教えてください。
只今のBGM:INCANTATION「DIABOLICAL CONQUEST」
荒れた心にはデスメタル。相対的に「俺、普通にならなきゃ」といって落ち着きます。
以前紹介したとき には完全に見過ごしてたんですが、このアルバム、凄いのが、ラストに17分弱の大曲が入ってるのです。ブルータルデスで17分て。展開する気のないドゥーミーな序盤戦(というか3分の2くらい)を乗り越えると、堰を切ったようにとうとうと続くブラストパートが3分くらいあり、またずるずるべちょべちょになってフィードバックノイズの中ウヤムヤな幕引き。おのれは
LUGUBRUM か。これを無心になって早送りなしで聞き続けてると、最後にはちょっとした悟りのひとつも開いた気になります。いやあINCANTATIONはどの時期のを聴いてもいいですね。
18 Oct, 2009
▼SCHOP の上原さんの紹介で昨年から月1回〜隔月ペースで続けさせていただいている朝日新聞(中部版?東海版?のみ)文化欄の名古屋アーティストライブ評、実はわたくしそんなのやってるんですが、気付けばけっこうな回数になりました。
第1回:CLIMB THE MIND
第2回:THE ACT WE ACT
第3回:ミラーボールズ
第4回:GUIRO
第5回:ETERNAL ELYSIUM
第6回:モノポリーズ
第7回:NICE VIEW
第8回:ETT
第9回:JONNY
第10回:THEキャンプ
書き方次第とはいえかなりムチャクチャな顔ぶれでやらせてもらってるもんです。そして今日は次なる標的・ASANAを見に今池得三へ。エモ〜ポストロック系の海外アーティストが毎月のようにドサドサ来日して、安いチケットでガンガン見に行っていた頃は、地元アクトとして出演しているのをよく拝見してましたが、最後に見たのは二階堂和美が名古屋造形大学の学祭にイルリメと来たときのステージ以来かもしれません。久々に見たら、GUIROになっててびっくり…メンバーが。DOIMOIで叩いている礼一君も参加してるはずなんですが(そのつもりで行ったので余計に面食らいました)どうも日によって流動的らしく、今日はGUIROの4人時代の面子マイナス高倉さんと、その他サポート陣を加えた総勢7名体制+更にゲスト。具体的な内容は寄稿する内容に書くことになるのでここでは詳しく書けないんですが、多分新聞のほうでは割愛することになるであろうアンコールの超自由なセッションが面白すぎたので、それについては書いておきます。
そもそもアンコールの曲を始める前に、本来持ちパートのなかったゲストシンガーの文乃助さんに「フミノスケさん歌ってくださいよ、ソウルフルな感じの曲です」と大雑把なガイドだけを示してアドリブで歌ってもらっていたところからして面白かったんですが、ひとしきりドーッと音数を増やして盛り上がったあと、まずは浅野さんがどうもといって退場。その前にヴォーカルのmimさんも捌けていたはずで、フェンダーローズの亀田さんもそこそこに退散。残された松石ゲルさん(ドラム)+厚海義朗さん(ベース)+文乃助さん+ガットギターの方(お名前存じあげなくてすいません…)、リーダー不在で好きなように終わらせればいいという展開に持ち込まれた職人客演陣の遊びやいかに、とドキドキしながら見守っていたら、文乃助さんが満足してそでに消えたあとに突如浅野さんがハンドマイクを持って復帰。完全に惰性で循環し続けるコード進行にのせて、タイムリー(といっても訃報でしたが)に"あの素晴らしい愛をもう一度"をワンフレーズだけ歌って、一気に収束の反対方向へアクセルがかかる。もうそろそろいいだろうというゲルさんのサインをよそに、執拗に暴走ベースソロを続ける義朗氏。最後は半ば強制終了的にハイ、ジャーン!とゲルさんが始末をつけるかっこうでフィーネと。いやー面白かった。この感じをどう2行くらに収めるかが今回の課題です。
本日の1枚:CAL TJADER「AMAZONAS」
メンバーのみならずアンサンブルも若干旧GUIROと相通ずるラテンフュージョン色が強くなっていたASANAを聴いて思い出したこの1枚。75年にして完全にダグ・シャリン界隈のポストロックそのもの。いや、シンセの音色とかは若干バンダナとか巻いてそうな空気あります。今更気付きましたがこのジャケ、写真じゃなくてイラストで、しかも船のデッキがヴィブラフォンだったりするおもしろ系でした。イラストってことさえ気付かなかったー。惜しむらくはフォント選びがダサいところですが、それさえクリアしてればパーフェクトな名盤です。
17 Oct, 2009
▼水曜のライブに向けて弦を交換。未だにギターの弦交換は下手で苦手です。ずっと替えなくても平気で、たぶん前回は3月頃のFM愛知のイベントの前だったんじゃないかと思います…本当に。さすがに新しい弦は少し太く感じました。
基本的にモウロクしてるので既に何回か書いてるかも知れませんけど、弦交換といえば思い出すのがHIGH ON FIREのマット・パイク。MASTODONとDARKANEと一緒に来たEXTREME THE DOJOでのステージで彼が演奏中に弦を切りまして、スペアギターが用意してないってのもびっくりでしたがそのままステージ上で本人が弦交換を始め、それが恐るべき手早さと確実さで、よし張れたと思ったら仕上げの引っ張り(※ギターをやってない方のために補足しておきますと、張ったばかりの弦は初めて負荷がかかるのでしばらくのあいだ伸び続けるのです。当然チューニングも下がり続けるので、すぐ使うならある程度引っ張るなりチョーキングするなりして意図的に伸ばしてやることが必要になります)がグッ!グッ!グッ!ともの凄い勢いと鮮やかさだったのが、やたらかっこよくて印象に残ったんでした。「頼りになる男」の姿そのものだったなーあれは。
▼でついでにちょっと練習してみたら薬指と小指がバカになってたので、人差し指を使わずにイングヴェイのキメフレーズを無理やり弾いてみるなどして(当然半分くらいの遅さで)リハビリを図るのでした。やっぱり日頃からいじめ抜いてないとだめですね。
超高速かつ正確無比にシュレッドできる人とかスケール問わず自在に歌えるジャズメンと、そこまで辿り着けてない人の違いは何なんだろうと、よく考えます。後者(自分)は、人差し指とせいぜい中指にちょっとだけ「意識の目」がついてて、残る薬指と小指はそこからのだいたいの距離感だけで動かしてるっていう感覚でいるのに対して、ほんとに弾ける人って、指4本の先全部に目がついてて冴え冴えと見えてる感じだったりするんだろうと想像はするものの、その壁を超える術が分からず。やっぱりそこは「猛特訓」しかないのか…。石の上にも三年的にやり通すと、あるとき急にそういうニューロンがピョッと繋がるんでしょうか。毎日クローゼットで8時間練習しないとダメでしょうか(若かりし頃のエドワード・ヴァン・ヘイレンの実話)。叶わなくてもいい夢をひとつ挙げろと言われたら「ギターヒーロー」ですので。
只今のBGM:JASON BECKER「PERPETUAL BURN」
買った時にもちゃんと書きました が再登場。ヘビメタさんことマーティ・フリードマンとのタッグでCACOPHONYとして世に出て、デイヴ・リー・ロス・バンドへの大抜擢を受けるも、レコーディング中だったかツアー中だったかに、ホーキング博士と同じALS(筋萎縮性側索硬化症)を患ってしまってリタイアを余儀なくされてしまった悲運のスーパーギタリストの現役時代のソロ作です、ああ悲しい(ほんとに)。NEVERMOREのジェフ・ルーミスが強烈にこの人をリスペクトしていると知ってから改めて接してみると何だか聴こえ方が変わりまして、俄然その重要性を再認識しているプレイヤーであります。いわゆるネオクラ様式美とはまた微妙に趣の異なる、ランディ・ローズが派手になったようなゴッテリした美意識のもと、ゆっくり弾けばアクの強いフックを効かせ、速く弾くと単純に譜割りが細かくなるだけじゃなくフレーズ自体も複雑化して怒涛のウォール・オブ・サウンドをかましてくるという、荒々しさは皆無なのに聴いていて何だかドキドキと緊迫してくるような独特のスタイル。とにかく苦しそうな感じが一切なくて、クリアすぎます。これ以外のこともあっさりこなす器用さがあったかどうかは分かりませんが、これだけやれば充分神の域。そしてNEVERMOREファンはチェック必須。
16 Oct, 2009
▼ああLOUDPARKを楽しみに行く人達よ、行ってらっしゃい。わたしゃーMESHUGGAHが来たときとかNEVERMOREが来たときとか、ANTHRAXがジョーイつきで来たときとか、行こうと思えば行けたんだから行っておけばよかった。今年はDOKKENとLYNCH MOBが同じ日に出るってことに関して、現役メタル界ではどういう話になってるんでしょうか?知りたいです。あとANTHRAXのオフィシャルサイトは未だにメンバーが4人になってるけど、早くジョン・ブッシュを正式復帰させてもらいたいです。飲んだりする機会がある人がいたら、15年来の日本のファンがそう言ってたよと伝えてください。
本日のレビュー:GOTTHARD「DIAL HARD」
日記からの流れでDOKKEN聴いたるかーと思って棚を見たら、再結成後の「DYSFUNCTIONAL」以外は実家に置いてある模様…。ガーン。それならということで今年のLOUDPARKの謎キャストのひとつ、スイスのGOTTHARDの94年2ndを。この前たまたま立ち読みしたBURRN
! で彼らのメンバー写真を見て、いつの間にY&Tみたいなオッサンバンドになったんだとその老けっぷりに驚いたもんです。そりゃ15年経ってますからねー。
出てきた当初はなんか凄い大型新人だといって、キャプテン和田のラジオ番組でも大プッシュで、日本盤の曲順だったか何だったか忘れましたけど何かの一般投票をやってた記憶があります。デイヴィッド・カヴァデイルがもう一段シフトしたような強靭で色気のあるハイトーンシンガーがとにかく強烈な存在感ですね。で曲も実際、WHITESNAKEが「SLIDE IT IN」までの方向性のまま道を誤らず順当に80年代のビッグな雰囲気に対応していったらこうなっただろうというような、オーソドックスでブルージー(いわゆるメタル界基準のですけど)な前時代式ハードロック。デビュー作には更にWHITESNAKE譲り(=
ボビー・ブランド のもの)な湿り気があって、うおーめくってもめくっても"Fool For Your Loving"だーと日本人受けする内容だったんですが、このアルバムはとにかくワールドワイドを意識してシャキッとしちゃってて、当時はあんまり聴きどころがわからないままだったのでした。今も音楽そのものにはそこまで感銘を受けることはないですが…。よほどライブで魅了するバンドなんでしょうなー。CDだと当たり前の凄みに麻痺しちゃっていかん。
だがしかし
LOUDPARK2日目 の客はちゃんとGOTTHARDに沸くだろうか?FAIR WARNING〜ROYAL HUNTとこのバンドのラインだけ異常に浮いてるところにANVIL投入という訳わからなさだけども。
15 Oct, 2009
▼流行りのニュータイプではない普通の地味な風邪をひきました。熱は測ってないけどたぶん微熱で、鼻水とクシャミぼちぼち。昔は発熱といえばすわ学校休みだとなって、しんどいやら若干テンション上がるやらでミカンの缶詰をズイズイやりながら昼間のワイドショーとかを見たりしたもんですが、世を忍ぶ仮の会社もそう簡単に欠勤するわけにはいかない今となっては、プラス要素皆無で面倒なだけですね。それに来週、ライブあるし!
10月21日 (Wed.) 名古屋 新栄 アポロシアター
19:00開場 / 19:30開演
FOE「DO NOT KILL 'EM TOUR」
DOIMOI , FOE, STAn
前売2,500円 / 当日3,000円
この件、バンドで直接取り置きもOKらしいので、ご希望の方は左メニューの送信フォームから。でこの日ご一緒させていただくFOEの會田茂一さんにやってもらったリミックス1曲を含む「DIALECTIC AND APOCALYPSE」iTunes版は、10/27(火)より配信スタートの運びとなりました。曲単位でも購入可能ですので既にCDをご購入いただいた人もチェックをば。これ以上地上に無駄なポリカーボネイトは不要だわというロハスな皆さんは配信版でアルバムごと買ってください。盤バージョンよりちょっと安いです。
そういえばライブの前に、弦交換しないと。公開覚え書き。全然切らないんで、また半年くらい替えてない気がします。
只今のBGM:FOO FIGHTERS「IN YOUR HONOR」
この前の土日に、量産すべきバンドTシャツのボディ選びをしながらFOO FIGHTERSをブッ通しで聴くというのを何故かやりまして、あんまり聴き込んでないラスト作と「ONE BY ONE」から先に聴いたので手をつけられてなかったこのアルバムです。インパクトと温度感では2nd、トータルのバランスと質では3rd推しな私ですが、このアルバムは何にも揺るがないというか、「俺について来い」を音にしたみたいな作品でまた最高ですね。ロックはカルト論客野郎の遊び道具なだけでもなければ、自我を確立してないキッズのダンスのBGMなだけでもなく、その全部であってそれより更にもっとでかい何かであると言わんばかりの圧倒的な懐の深さそして無尽蔵なパワー。血を吐きながら録ったのかと思うようなデイヴ・グロールの壮絶なヴォーカリゼイションからも、このアルバムに注がれた並々ならぬエネルギーが感じられます。この上なくFOO FIGHTERSの音なのに、百科事典に「ロック」の項があったらこのアルバムを載せたいくらいすがすがしいど真ん中感。ANAL CUNTの1stとかもそうでしたが、少なくともそれを聴いてる間は「これだけが唯一正しい音」と思えてしまうような作品ってたまにありますよね。
13 Oct, 2009
▼放流中のCDにもらい手はちゃんとついてるんでしょうか。今月20日発売のミュージックマガジンで、行川和彦氏がインディーズリリースを紹介する連載に取り上げていただいたとの知らせを昨日急に受けて、俄然楽しみにしている次第。會田"アイゴン"茂一大先生による"スチフナー"のクレイジーなリミックスも無事週末に受け取りまして、こちらはiTunes限定配信でたぶん再来週かそれくらいには購入可能になるはずです(曲単位でも買えます)。そして早くTシャツを刷りたい。昨日あたりから喉〜鼻の奥が痛い気がするのはもみ消したい。
本日のレビュー:INTERNAL BLEEDING「THE EXTINCTION OF BENEVOLENCE」
ねっとりしたメタル的詩情のないスーパードライ派のブルータルデスを聴かせるアメリカのバンドの97年2nd。オリジナルはPAVEMENT MUSICリリースで私の手元にあるのはリイシューです。大筋ではDYING FETUSあたりの感じによく似ているんですが、いかにもブラストしそうで全然スパーッとやってくれないのと、辛うじて入っている短いブラストパートも、ドラムサウンドが生々しすぎて通常時とのスネアの音量差が目立ってしまって、けっこうフラストレーション溜まります。ですがガテラル声が相当ごっついのでスロウパートでもそれなりに間をもたせてくれます。これでもうちょっとBROKEN HOPEみたいにアホっぽかったら面白いんだけどなー。ここ数年のRELAPSEっぽい空気が好きなシブ好み向け。
12 Oct, 2009
▼予告から1日遅れてすみません。まず10日は、ログメン 星君が所有の「Tシャツくん」(過去の鶴ロックグッズの数々もこれで生産されました)を使わせてもらってDOIMOIのTシャツを試作してみました。
無駄にメーカーサイトの見本写真風のポーズ。ボディ・インクともにありあわせのものを使ってまずは柄の確認として作ったのですが、これはこれでいい出来ではないですか。量産版はこれ↓でいこうかと。
勝手に進めているけどいいのだろうかメンバー。
▼で10日夜は
ホライズン山下宅配便 のメンバーがやっている片想いというバンドを見にKD JAPONへ。歌がラップになったりスティールパンが入ったりしつつのイマな空気を間口広め・新鮮&超良心的な装いで聞かせるcero、今すぐ
KNEW NOISE RECORDINGS から出したほうがいい感じのBUILDING(松石ゲルさん在籍)、いろんな切り口が混在する複雑な感動とメンバー全員の恐るべき芸達者ぶりに驚く片想い、と緩む暇なしの3バンドで凄くよかった。でライブハウスで
HADA さんに会うといつもとても親切にしてくれます。いい人。
▼11日は、大学のバンドサークルで同期だった
W JAPAN 君の結婚式二次会へ。総勢約150人に祝福される超盛大な催しでした。ほんとに幸せそうでよかった、おめでとう二人。OBの誰かが結婚するたびに毎度出動する幹事チームの働きもクオリティが上がる一方で今回は本当に快適に見れました。そろそろ会社を興してはどうか。その後三次会では胃袋と体内アルコール処理班が限界を超えて途中休止状態を挟まざるを得なくなり、何も食べられない状態で臨んだ四次会ではタイムテーブルを見ながらの仮想LOUDPARK(1日目)を満喫し、更にラーメンに行くという人達を見送って27時半に帰宅。あっ二次会に行く前に行ったミュージックファーストで
11日の収穫 、
NON-FICTION 「IN THE KNOW」300円で。
▼そして本日12日は、フォトグラファー夏目圭一郎さんから送っていただいたこの前の今池ハックでのライブ写真を
DOIMOIのサイト の背景にしてコンテンツを半透明にしたり、引越しで不要になったものをひっさびさにヤフオクに出したりしてるうちに終わりました。10日に行われたRIDDLE OF STEELの一晩限りの再結成ライブの
リポートを発見 、ただただ羨む。ドラムのロブはこんな長いセットリストで更にROMA79、TRIANDODGEと3バンド叩いたことになります、すごすぎ。
本日のレビュー:NON-FICTION「IN THE KNOW」
元祖バカテクプログレスラッシャー・WATCHTOWERにも参加していたアラン・テッシオ(Vo.)率いるバンドが92年に発売した1stフル。アラン以外のメンバーも彼がもともといた
HADES のメンバーだったりするみたいですね、知らなかった。大昔にも試聴して、このダルいの何だ、いいとこねー、と思って買わなかった記憶がありますが、今となっては最高。基本、気を抜いて聴けばサバス感化型のグズグズグランジメタルに無駄なハイトーンが乗ってるだけのようにも思えるのですが、TROUBLE以降
SOLITUDE AETERNUS 、そして
CONFESSOR (こちらは相当な突然変異でしたが)と続く「ドゥームメタル+クリアなハイトーン」の系譜を踏まえて聴くと、途端にそのシブさが効いてくるのです。こんな聴き方は正常・健全じゃないですね。普通のメタラーには全然お勧めできないですし、DOWNその他のお草系スラッジとも接点なし。グランジャーにはこのハイトーンが邪魔すぎるでしょう。かといってただのアラン・テッシオ・ファンにも厳しめ。CONFESSORや
STRESSBALL で世界が広がったというコアな変則ドゥーマー(?)専用です。
10 Oct, 2009
▼日中いろいろやって出掛けて帰ってきてうっかりそのまま寝てしまって、現在10日31時半の更新です。これだけ言わせてください。
DOIMOI/Dialectic And Apocalypse
犬録音 1,600円(tax incl.)
よろしく
!!! Tシャツ試作の報告などはまた明日(もう完全に今日だけど)書きます。
9 Oct, 2009
▼「曲作りをするときに何からやりますか」というのはバンドマン同士でよくある会話。今のところの経験では「スタジオでワンフレーズから適当に」「鼻歌とコードから」というのが圧倒多数ですが、「完成形に近いデモを作り上げて各パートそのようにやってもらう」派は某MESHUGGAH狂のセンセイ と某リッチー・ブラックモア似(顔が)の彼 くらいしか知らず、どうもマイノリティのようです。
で、わたくし最近ほんとに曲作りで難航することが多く、というのも出てきたアイディアで「これは来た!」と思うのは、それが既に自分が知りえている類型から何かしら外れた部分がある(「新しい」と言っていいかどうかわかりませんけども)ものであるときでしかなくて、それゆえそこから続きを作り進んで無事サビ的なものに着地するためのルートも見たことがなく、どっちに行けばいいんだろうと順列組み合わせ的な試行を繰り返してようやく突破口を見つける(見つからずに惜しくもボツになることも多々)、というやり方にならざるを得なくなって1曲完成させるのに恐ろしく時間がかかってしまうわけです。DOKKENみたいな曲だったら毎日3曲ずつくらい出来そうなんですが。余裕のある暮らしさえしてたら
CENTURION みたいなバンドはまたいつでもやりたいなー。
本日のレビュー:ROBBY VALENTINE「ROBBY VALENTINE」
「ボビー・バレンタイン監督」とテレビから聞こえてきて何
!? と反応してしまうメタラーは決して私だけではないでしょう。以前
2nd を激賞したオランダの貴公子ロビー・バレンタインの92年の1st。世の中「QUEEN風」といわれるミュージシャンは多かれど、この人の場合はガチのクラシック少年がQUEENでロックに開眼してそのままAOR〜ハードロックにいってしまったという感じで、ロッカーがクラシックにかぶれてみるのとは真逆そして格段の差。とりあえずピアノ上手い。でギターも弾けて、声が異常に甘い。草食系を遥か飛び越えて王子様系、宝塚系もしくは超ポジティブな冬ソナ系ロック。クリスチャンメタルが好きな人にもおすすめでしょう。
7 Oct, 2009
▼東海地方にも接近中の台風には目もくれず、近頃部員のみなさんがもっぱらよくDOIMOIのライブに来てくれる南山大学アメリカ民謡研究会の不定期演奏会を見に、世を忍ぶ仮の仕事後に近所の鶴舞DAYTRIPまで行ってきました。トゥラリカ のタクミくんがやっているLOCUS SOLUS (某超優良プログレ系ディストリビューターと同じ名前!)とカオティックガールシンドローム と、この前共演したときは物販にはりついててちゃんと生で見れてなかったZHAMIES をいっぺんに拝見できてお得でした。本人に言ったのとまったく同じことを書きますが、タクミくんのSサイズのTシャツの肩の張り具合からテレキャスを構える腕あたりまでがBALLOONSのシオカワさんそっくりなのでBALLOONSファンは要チェック。
しかし私が大学生だった頃にライブハウスで同世代のオリジナルバンドを見ると、ミッシェルとイエモンとNIRVANAをCDだけで聴いてロックの何たるかを完全に見誤ってしまったかのような人達にもれなく出くわしたものですが、今日はそんなことは全然なくて、近頃の学生世代に浸透する「変態の普通化」の進みようったらないですね。奇をてらうつもりもないというか、「それくらいやってようやく面白い」というあっさりした感覚のもとで、チャレンジングな音をいっぱい出してくるという。一方で背中から飛び込んでいってわいわい押し合う安全モッシュとか、曲間にとぶ身内ヤジとか、サークルらしい懐かしい空気も堪能させてもらってきました。(モッシュは見ただけ)
家に帰るとびっくりするくらいつまらんテレビ番組ばかりで、教育テレビのリコーダー講座を見る始末。
本日のレビュー:WOLF COLONEL「THE CASTLE」
私が思う至高のカレッジロック・アルバムといえばこれです。ただ単に自分が入った頃の大学のバンドサークルが、中村一義やサニーデイサービスその他の余波がいい感じに効いてる頃で、こんなノリのギターポップバンドをやってる先輩方が多かったというだけのことなんですが。オリンピアのKから2000年にリリースされている、単純お人好し系前向きオルタナ。もはや特定のスタイルを表す言葉ではない「オルタナ」を敢えて昔の文脈で使ってしまいたくなる、てれーっとしたあの感じです。GBVからビキビキした反骨心を取り除いたというか、一点の曇りもないDINOSAUR JR.というか。そして天然で曲が良い。確かこれバーゲン段ボールから100円で見つけて買って、何ていい買い物したんだと当時も大満足だった記憶があります。たとえ聴かなくなっても売らずにおきたい1枚。
6 Oct, 2009
▼何となしに毎日更新すると気分がいいのはなんででしょうか。もはや「毎朝ジョギング」的な達成感。さて今週土曜発売のDOIMOIニューアルバムですが、流通元からの出荷は今日済んだとのことで、早いところ(多分都内および近郊)だともう明日くらいから店頭に並ぶみたいです。ひまな方は夕方以降くらいにのぞいてみてやってください。そしてレジで「このCD、またすぐ売れますから、多めにバックオーダー取ったほうがいいですよ」と詰め寄って…という戯れを毎日繰り返し書くのもあほみたいなので(本当に実行してもらいたいのはやまやまですが)、これくらいにしときます。絶対またやるけど。
▼そういえば今日ショックだったことには、初めて試したすき屋のカレーが異常に、薄かったこと。あれはない。たまたまだったとしたらあんな振れ幅で負の個体差が出る品物はおっかなくて頼めない。だが次は鶏そぼろ丼にチャレンジしようと思っています。
▼昨日だったかその前だったか、夜たまたまテレビでAIが歌ってるのを見て、この人は気分いいなーと思って聴いた次第です。明らかに実力派と言われてる別の女性シンガーも最近かなりよくテレビに出てて、私はそっちは全然好きになれないんですが、ちょっと前にやってた番組で「世代の近い人で凄く歌が上手い人を聴いたりすると、んもー嫉妬する」というようなことを語っていてやっぱりなと思ったんでした。これはほんとに個人の好きずきなんだと思うんですけど、「私が演奏する」タイプのプレイヤー(シンガー含む)は「私」が邪魔すぎて全然楽しく見れないです。歌はそれが雰囲気になって現れるだけですが、特にドラムとかだと「私が叩く」人は実際ヘタに思えたりします。クリスチャン・ヴァンデ(MAGMA)が何かのインタビューの一節で「音楽の要請するままに」という言い回しを使ってたことがあって、それは作曲に関してのコメントだったんですが、必要な音が降ってきて、必要な場所に置かれていく、人間はそのアシストのための器としてだけある、てな感じで見れる人こそ凄いよなと思うし、何よりその音楽が伝わって感動できるという気がします。だからどうということもなくて前々からそう思ってるってだけなんですけど、AIを見て思い出したという話でした。AFRAとデュオでマイケル・ジャクソンのカヴァーをやってて面白かったのです。
本日のレビュー:AUTOPSY「FIEND FOR BLOOD」
先月この欄に
SADUS を登場させたときにそういえば、と存在を思い出したっきりになっていたのがAUTOPSYのこちらのEP(91年)。何故かスティーヴ・ディジョルジオ(B.)が全面参加しているのです。よりによってAUTOPSYに何故…この経緯を知ってる人がいたら教えてください。音のほうはいつもどおり、サバスをナチュラルに発酵させてこの極悪状態まで至らしめたかのような、ズルズルドタドタと荒々しく下劣極まりないスラッジー・グラインド。だがそこに無駄に5度シフトしたり勝手に脱線フレーズを挿入したりするニョロニョロしたフレットレスベースの存在感が確かにあります。日本にもベースがバカテクのSABBATというバンドがいらっしゃいますけども、同じノリでもともとこういうバンドだったら面白かったのに。と思えるポジティブなイビツさでイイです。いやーデスメタルはなんでもありだ(った)な。
5 Oct, 2009
▼ついに今週土曜、ASCETIC RECORDS のオーナー、ヒューの結婚パーリーでRIDDLE OF STEEL が一晩限りの再結成。ああもしも私が金持ちの自由人だったならアメリカに行っている。
だがしかし我らの10月10日は捨てたもんではないのです、
ほれ ほれ ほれ 。名古屋市および近郊にお住まいの方は、タワーレコードパルコ店・パッセ店はもちろん、熱田や千種や岡崎や東浦が近ければそちらに出向いていただいて「DOIMOIのCDなんでもっとないんですか?平積みじゃないんですか?取り寄せてもらっていいですか?ポップ作ってきますから」と是非詰め寄ってみてください。その他首都圏および地方の皆さんも最寄の店頭で。どうしても出不精な方や引きこもりの方、海外在住の方はamazon.co.jpをご利用ください。
中身を作るときは「親切心なんて知るかクソッタレ」と思いながら(そんなことないですよ半分くらいは)好き勝手にやるんですが、それが障害なくどこへでも届けられる環境はあってくれないと困るので、面倒なこともいろいろ考えないといけないですね。ナイーブでいたらカサカサッと掃き集められてスッとゴミ袋に入るだけだから仕方ないんだけど。財と金を自分のとこに移動させて人より富を得る争いに参加しないと自動的に(その中でのタームとしての)負けのほうに流れていかざるを得ない自由経済の単一指向的な熱病の果ては自壊しかないという流れにそろそろ世界中が気付いている今こそ、まじめなアーティストにはパトロンを…と救いのないことを言ってもしょうがないですよね、という毎日が続きます我々みんなに。
本日のレビュー:SOUNDGARDEN「LOUDER THAN LOVE」
そんな時こそ身に染みるのがきったないグランジです。いや、メタルミュージシャンには「ギターのチューニングもろくすっぽ合わせられない奴らが…」とか(当時は)言われたものですが、ツェッペリンその他の、ロックの根っこにくる部分がちゃんと見えてた人達だったと思います。このSOUNDGARDENも、毒々しい酩酊性やら洒落のきいた一過性の拍子トリックやら、ZEPイズムをかっこよく90年代に再生して成功したバンドのひとつ。89年にA&Mからメジャーデビューを飾ったこのアルバムではまだ整然としないドロドロ感が強く、のちに「グランジ界にデイヴィッド・カヴァデイル」とメタル畑からも賞されることになるクリス・コーネルのハイトーンも初期THE POLICEのスティングばりに垢抜けないですが、要領悪いなりにかっこいい瞬間は多々あるといったところ。妙なカロヤカさをともなうズレズレビーツの"Get On The Snake"なんぞは「SUPERUNKNOWN」収録"My Wave"の原型みたいだったりもします。まずは「SUPERUNKNOWN」でおったまげて、「BADMOTORFINGER」を心で感じられるようになってから来るといいでしょう。
4 Oct, 2009
▼本日の収穫 、P-CAN FUDGEにてSTEVE MORSE BAND 「THE INTRODUCTION」、MIKE + THE MECHANICS 「MIKE + THE MECHANICS」。そんで夜はログメン の相方、ex.KD JAPONの星君が久々にひとりライブをやるというのでとりあえず何も調べずに得三へ。そしたら凄く良いイベントでした。「わらびもち愛好会」を率いるPHIRIPさんという方が自由極まりない司会を務める中(途中わらびもち現物が客席全員に振舞われる!)、1番手は星君。仕込んだ自分の声と演奏をボリュームペダルで適宜呼び出しながら多層演奏を繰り広げるいつものスタイルに加えて、今回はサンプラーも活躍して、イクイップメントが可能にすることと表現内容そのもののバランスが非常に快くとれた中でうまく魅力を極大化するような演奏でした。ズルいわー。
2番手はSTIFF SLACKからasanaとのスプリットも出していたTANAKA AKIRA氏。さすがに鉄板というべき完成度で、ああいう「バックライトに顔を青く照らされながらツマミをくりくりやる人」の良し悪しをそこまで知らないなりにかなり楽しめました。
3番手のchakkiPさん(山添隆文さん)は演奏ではなくて、カメラを使ってスーパーマリオ(のキャラを別デザインに入れ替えたもの)の大群を手づかみで操作するおもしろプログラムのデモ。1-1だけで終わっていたけどせめて1-4くらいまで見たかった!
そして最後、かつてYOUとFAIRCHILDをやっていたという(しかも他にももっと立派な経歴の持ち主みたいでした)戸田誠司さん。「この曲の歌詞を書いたのは巻上公一です」「あのーイトウくん。いとうせいこう君が」など、常人ではなかなか口にすることのできない言葉が何気なく出てくる、ご友人の漫画家作の映像をバックに和み生音トロニカポップスその他をあれこれやってくれる51歳の白髪紳士でした。得三で日本人の歳いった人を見ると、ワザは凄いけど感覚古いな…と思ったことも何度かあったんですが、このかたは第一線クリエイターの気概をビシバシふりまいてて、深い感服とともに飽きることなく最後まで楽しませてもらいました。
いやーよかった。振舞われたわらびもちもうまかった。ここ数回、自分の一人ライブがダメ続きですっかりやる気をなくしていたんですが、いいもの見れてまた違ったイメージが持てそうです。
本日のレビュー:STEVE MORSE BAND「THE INTRODUCTION」
おちゃらけバカテク・アメリカーナ・フュージョンの名バンド、DIXIE DREGSのギタリストのソロ。DIXIE DREGSは
このアルバム を聴いて以来大好きなのであります。スティーヴ・モーズはその後KANSASに加入したり
DEEP PURPLEに加入したり 、とかく器用なテクニシャンというイメージが強い人ですが、フィーリングばっちりで高速ブルーグラスもこなす、アメリカンミュージックの良いところを気持ちよく体現してくれるプレイヤーでもあるのです。でこのソロアルバムは84年リリースとあって、音質的にもキツくなく(もうちょっと経つと温泉リヴァーブ+ピツピツEQで聴く気しない感じになってしまいます)、作風としても随分土臭くてDREGSからの地続き感が嬉しい。ほどよくギターシンセなんかも導入していて、PAT METHENY GROUP的な笑える清涼感も。ドラムは盟友ロッド・モーゲンステイン(pre-WINGER
!! )が頑張ってくれているとして、このベースのジェリー・ピークという人も、見事にモーズのテクニックに追従して多彩な演奏を聴かせてくれてる仕事人です。これはいわゆる名盤ですな。ジョン・ペトルーシのファンなんかも、聴けばなるほどと唸るポイント満載だと思います。
3 Oct, 2009
▼本日の収穫 、サウンドベイ金山のバーゲンコーナーにて300円でSKIN YARD 「1000 SMILING KNUCKLES」、ROBBY VALENTINE 「ROBBY VALENTINE」。いい買い物!昨日は嫁さんが友人宅に泊まりで遊びに出掛けていて、見たいテレビ番組もなかったので、夕飯を食しつつまた数ヶ月前に実家から持ってきた「HEADBANGERS BALL 」のエアチェック(たぶん94年か5年頃)をだら〜だら〜と見てたのでした。いやー懐かしかった、リヴィングインザパスト。いや、初心の確認です。ということで以下所感。曲名のリンクはYoutubeが別ウインドウで開きます。
↑以上、レビュー代わりにポチポチと楽しんでください。
1 Oct, 2009
▼そういえば数日前に左の送信フォームからMY SISTERS MACHINEをおすすめしてくれた方、名前はよく見てたけど完全ノーマークのバンドでした。URLを貼り付けてくださったYoutubeの曲も最高でした、ほんとありがとうございます。何の話、という人はこちら参照 。
▼早く買わなきゃと思っていたINDIES ISSUE Vol.47、今日帰宅してみたら1部送っていただいてあったみたいで、ありがたく開封して中を見るとこういうことになっていましたよ。(赤枠にて図示)
でかい。ありがとうございます。
本日の脳内ヘヴィローテーション: CLIMB THE MIND「よく晴れた朝は地下を探索しに出かけよう」
相当聴いただけあって、たまにこのアルバムの曲のいろんな断片ばっかりが頭をめぐる日があります。たぶん何年経っても名盤だなー。