SCSIDNIKUFESIN

30 Mar, 2013

▼実家の夕飯で満腹になりすぎて、何をする集中力も起きず。そういうときによく習慣として、ブティック系エフェクターのチョイスが信用できる海外サイト(Prymaxe VintageTone FactorMusictoyz)を巡回するんですが、足元の死角は既に消え去ったのでその必要もあんまりなくなった最近です。しかしながらこの3サイト、海外発送OKかつ送料もバカ高ではなく、国内流通品が法外な値段だったりしたときにはオススメです。歪みはWAMPLERBARBER ELECTRONICSが相変わらず気になる。WAMPLERはルックスがもうちょい無骨になってくれれば。
▼その死角なき足元、おすすめの品ばかりなので改めて紹介しておきます。数年にわたる試行錯誤もこれで定まった感あり。
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YAMAHA VP-500 (下段右)
見てのとおりのボリュームペダル。重くなく、大きくなく、作りも丁寧でノイズレスということで隠れた銘器とされる品だそうで。ボリュームペダルとワウは世の中どうして金属製のクソでか重いやつばっかりなのか、理解できないのはステージングが地味なせいか。これはミニマムボリュームツマミがついてるのがポイントで、そこを最高に重宝してます。
TRIAL Wide Preamp (下段中央)
最近のニューフェイスでありメインの歪み、というかゲインブースター。アンプとペダルの歪みの混ぜ方について随分長い間迷走してましたが、「混ぜる」のではなく「継ぎ足す」という発想でアンプのポテンシャルを活かしつつコントロールしてくれるこのペダルにより、一発解決となりました。先日ioueeeのステージでもJC120にこれをつないで使って、アンプのツマミをいじりに行く代わりにこれで全て済ませられてしまった次第。
MI AUDIO Tube Zone (下段左)
長いことメインの歪みにしていたペダル。自然なチューブ風の歪みと恐ろしく幅広い音作り能力が強み。Wide Preampに置き換えたことで、「自然なチューブ風の歪み」というカラーを付加して少しの濁りを生んでいたことが判明(実は超デリケートなハイゲインの世界!勉強になった)。降板の憂き目を見かけましたが、ソロ用ブーストに使うとむしろその性質が最高に活きたため、めでたく続投。MI AUDIOの歪みはすべて、クリーンブースターとしても使えるように作られてるそうですよ。
BURKEY Flatliner Six (上段右)
これは最強にオススメのパワーサプライです。6個口はそれぞれ独立した安定化電源で、デジタルエフェクターを別口にする必要なし。加えて、9V・12V・15V・18Vと電圧を変えられる。しかも6つ全ての口でバラバラに。先述のTube Zoneは24V駆動が可能なので、12V+12VをYケーブルでまとめて使ってます。
SONIC RESEARCH ST-200 Turbo Tuner (上段左)
PETERSONのストロボチューナーと互角のスピードと精度を誇るとして、一部で話題になった品。最近じゃTC ElectroncのPolyTuneに押されてますが(あれも反応はかなりよい)、こちらもいいチョイスです。海外から直に買ったほうが格段に安いです。
あとは曲によってトレモロが加わるなど。出口に構えるアンプはSOVTEK Midget50H(+会場の借り物キャビ)です。3/23のライブのときも、バンド全体の音作りについての好評を耳にして何よりでした。うーんオチなし。ひたすら役立ててください。
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本日のレビュー:BAKER GURVITZ ARMY「HEARTS ON FIRE」

REPERTOIRE再発で聴ける70年代B級ブリティッシュ・ロックで最もメタルに近い部類であったTHREE MAN ARMY(前身のGUNというバンドもかなり近い)のガーヴィッツ兄弟に、ジンジャー・ベイカーとヴォーカリスト(MR.SNIPSと名乗る)が合流したバンドの76年作。3rdかつラスト作だそうで。過去作は、ゴリゴリパワー全開だった初期THREE MAN ARMYに比べるとレイドバックした大人感が漂う部分もあったように記憶していますが、こちらは初心に戻ってか、とりあえず序盤はPRIDE & GLORYかと思うような(声がちょっと似ている)ガッツリ泥臭ハードロックで押してくれます。かっこいい。聴き進むともろダンスソウルみたいな曲や、かわいいキーボードが入る曲もありますが、やはり滑り出しのツカミに成功しているだけあってか快いブレとして感じられます。リック・デリンジャーがやるような振れ幅にも近い。演奏は非常に締まっていて、B級ブリティッシュハードにありがちな「イガイガと歌い倒すおっさん声ヴォーカルが気になる」という事態もない。ジンジャー・ベイカーは小回りを効かせながらも非常に華のあるハードヒットを繰り広げてます。76年という時期もあって、「とりあえずやる」から「狙いを定めてやる」に程よく移行済みなのも聴きやすい。(正直、ペンタゴリ押しのオールドロックは聴き分けに限界があるワタシです)
有名バンドから一歩踏み込んでブリティッシュハードの世界を掘ってみたい人にはオススメのバンドでありました。