SCSIDNIKUFESIN

10 Feb, 2013

▼福島泊からの続き。前日分を見ていない方は先にそちらをご覧ください。
簡単な家庭料理のような朝食が500円でつくということだったので、旅先気分助長のため朝食ありにしてみると、見た目かなり豪勢に無数の小皿が立ち並ぶテーブルに迎えられる。真ん中のお櫃にはいっぱいの白飯があり、「眠い」とか「朝はパン以外ありえない」とかいって絶対全部食べないだろうなこの人達(ほかのメンバー)、と思っていたら、意外にも余裕の完食。
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▼津波被害のあった地域を訪れる機会もなかなかないので、何があったか痕跡だけでも目にしておこうと、小名浜の海岸近くを走ってみるも、復興がしっかり進んでいて海辺には比較的きれいな建物が目立ちました。と同時に、一時的に置いてあるのかと思うような位置に消波ブロックがズラーッと並んでいる所もあったりして、確実に「災害後」であることも実感。
再び常磐道を快調に飛ばして(ペーパードライバーであるワタシ以外が)、往路で見かけたバンダイの本社ビルを再び発見したりしつつ、この日の会場がある渋谷区恵比寿へ。
▼会場のclub aimに着くと、ほどなくMirrorと合流。馴染みのノリに地元のように落ち着く。森さんカスタムのBELDEN8402ケーブル一式を受け取ってリハをし、sgt.にもまみえ、ライブでは初の東京となる同郷のrika siakaiへのフォローもままならないうちに、リハ後必ず耳にする「ヒーコーでもみーのーしますか、シーメーべーたーですか」というドラマー礼一君の定型句に導かれ、ベース篠田君が調べて発見したカフェカルフールでカレーを食べる。篠田君曰く「ここ最近食べた中で一番うまいカレー」であったとの事。
▼開場後、とにかくTシャツが売れてびっくりする。物販スペースに手荷物を預かったりして完全にてんやわんやになっている間に、「ドイモイさんレコ発おめでとうございまーす!!」ジャーン、とsgt.がオンタイムでスタート。崩壊しそうな荷物を整理しつつ必死で見る。気がつけば、17時スタートにも関わらず手狭な場内をぎっしり埋めるお客さんの頭。aimはスッキリしつつもパンチのある外音で相当迫力があり、しなやかさで魅せるsgt.もこの日はハイテンションジェネレータの様相でした。天井知らずなエモさでダイナミックに振れるドラムとバイオリンの傍ら、竿の二人は確実に情景をスクロールさせていて、ダマになることなくズバーンと視界が広がるチームプレイ。物販で横にいたMirror木元さんも曲間に思わず「スゴイねぇ~」と漏らす熱演でした。
続いて名古屋から来てもらったrika siakai。お世話になってる南山大学アメ研のギリギリ現役生デュオです。Mirrorにsgt.とインスト2組が決まったときに、それに匹敵する歌ものをもう1組ということで、まだ東京では知られていないのを承知でオファーした次第。
前世でよほどの目に遭ってきたとしか思えないオルタナデカダンシャンソン(?)的な曲および歌詞の作風と、暴発イタコ時代の二階堂和美ばりの破壊力を誇るヴォーカルとがとにかく圧巻で、期待どおり初見のお客さんを巻き込んでどよめきを起こしていってくれました。盛り上がりまくったというよりは「何事?何者?」となっているうちにセットが終了した感じでしたが、直前に仕込んだというCD-Rも全てハケたようで、卒論直後の慌ただしい時期に無理にご登場願った身としては本当になにより。
3番手Mirrorは4度目の共演とあって、好きなあの曲この曲やってくれた~というミーハー心とともに見る。しかも毎回、スゴイの来るぞと頭で了解している以上のキレで演奏されるので、特に同業のギターはかなり食い入って凝視してます。そして凹む。トラブル対処能力も含めて見習う所だらけ。当人達は「自分らにオシャレ要素はない」とおっしゃってますが、曲のルートとの距離のとり方(←説明不足な表現ですいません)、繰り返す展開の細部の始末などなど、ひねりの深さ設定が絶妙という点で、ワタシがそう呼ぶところの相当なオシャレさがあると思っておる次第です。
ちなみに本編MCのみならず、リハから相当おもしろかったです。ドギャりまくり。
▼出番後ではなく転換中だったと思いますが、以前京都で共演したisolateのドラムの方が物販に来てくれて、「レコ発のお祝いに」と、とんでもないプレゼントをいただいてしまいました。
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EARACHEが誇った伝説のカルトアブストラクトメタルバンド、CONFESSORのピンバッジ(※後ろのCDジャケは参照用)!!しかもダンカンのPUケースに入って。聞けば「デッドストックの品で、ずっと持っていた」との事。こんなものが存在していて、身近な人がそれを所有していて、気前よくプレゼントしてもらえたという3重の驚きに、思わずその場でエーッと叫んでしまいました。とにかく腰を抜かしてこれは何なのかと尋ねている間、説明してくれる表情が本当に嬉しい笑顔だったなあ。励みになるとともに、期待の重みもずっしりと受け取りました。応えるべくがんばります。この場を借りてありがとうございます。
▼最後、自分達の出番では、最新アルバム全曲を収録順に演奏させてもらいました。途中トラブルがあって"誰が傾いているか"のアウトロが演奏不能になったのだけが心残りですが。アンコールでもたくさんの人に声をあげてもらって、本当にここは旅先かと疑う温かさでした。
そのままフロアで手短に打ち上げ。アドリブのきかないワタシに乾杯や一本締めの音頭を振るのは危険だと、メンバーには学んでいただきたい。ここまで読んでも分かる通り、基本、まじめです。
早めの時間設定にしただけあって帰りも普段より1時間くらい早く名古屋(という名のサンフランシスコ)に戻り、風呂は先送りにしてクッタリ就寝。おみやげに「ひよこ」の「焼きぽてと」なるバージョンを買って帰ったけど、以前に買った「塩ひよこ」の方が感動的でした。次も海老名で止まるならそっちにしよう。