SCSIDNIKUFESIN

31 Mar, 2011

▼そうか、明日は騙しに遭わないよう気をつけよう。
LEE RITENOUR「CAPTAIN FINGERS」

本日のレビュー:LEE RITENOUR「CAPTAI FINGERS」

ファミリーネームのスペリングがこんなんだったとは意外なフュージョンギタリスト、リー・リトナーの77年作。世間では代表作扱いのようで、のちに一緒にFOURPLAYを結成するハーヴィー・メイスンやTOTOのジェフ・ポーカロも参加してます。
作風は、代表作といわれるだけあって当時のフュージョンのパブリックイメージそのまま。RETURN TO FOREVER、DIXIE DREGS、SPECTRUMなどを思わせるなかなかのアグレッシブぶり。この進歩的なコード使いと下世話なスリル(ドラムだけはかなり攻めまくり)のバランスが、ここ最近ちょうど欲している感じです。ひどいリバーブ病もなくソリッドで小気味よいサウンドプロダクションにまとまっているのもいい。メインテーマその他の印象的なパートはたいていギターが担うものの、総じてギタリストのリーダーアルバムという印象はさほど強すぎず、アンサンブル全体でイメージを提案してくる感じです。一歩引いているというより、全員充実している。
基本的に全編インストの中、5曲目でスティーヴィー・ワンダーの"Isn't She Lovely"を歌入りでやっています。シンガーは80年代以降CHICAGOに加入するビル・チャンプリン。一般リスナーの集中力が切れるかというタイミングでこういうのを投入して、全7曲でスパッと完結という流れも大変親切といえます。これはなかなかいいもの買いました。