SCSIDNIKUFESIN

9 Dec, 2010

▼STIFF SLACKにて本日の収穫、を全部正直に書くと、不届き千万のモグリだとバレてしまう...とりあえず生まれたてホヤホヤのAS MEIAS「II」ゲットしてきました。今度はひまな休日か金曜夜にでも行って隣のあぶちゃんことABSENTEE(註:今年の10月からオープンした併設のバー)でゆっくりしたい。ちなみにSTIFF SLACKにはDOIMOIのCDも置かせてもらってますので、アマゾンとか使うのも何だしタワー店頭とかじゃ見かけないし...と思っていた人はぜひ何かのついでにオーダーおねがいします。
▼いくつになっても髪の毛とヒゲの手入れが面倒で、そこにかける時間がものすごく無駄だよなと思います。ヒゲは永久脱毛して髪の毛はベストな長さで一生止まってくれたらいいです実際。もしくは、一度はやりたい海老蔵カット。身も心もスコット・イアンになるしかないのか。眉毛が足りない。
AS MEIAS「II」

本日のレビュー:AS MEIAS「II」

昨日付けでリリースになった待望の2作目です。東京のエモ/ポストコアシーン草創期に活躍した猛者(ドラムの塚本さんに至っては80年代にTHE POGOというバンドにいた大ベテラン)が集まったスーパーバンドというのは言わずもがな。
内容についてシノゴノ書く前にまず、再生をはじめた途端思わず居ずまいを正してしまうような緊張感というか、込められた気合の量に、作品としてのただならぬ重みを感じます。影響源であると公言してはばからないMESHUGGAHの流儀は、複数軸が同時進行するリズム/アンサンブルの面で敬意をもって踏襲されていて、変拍子まみれのプログレを聴き慣れているような耳でも(むしろ全然要領が違うだけに)一発で解釈するのは困難。だがしかし、集合と離散を使いこなすダイナミズムの妙と、何より瑞々しい大小のメロディの流れがヴォーカルにもギター/ベースにも仕込まれているお陰で、結果的にわけもわからぬまま楽曲にしがみついていけてしまいます。そのうち何が起こっているのか全て解析しようとするのもやめて、感じ取れるとおりに楽しむ聴き方に自然とシフトしてしまう。
これだけ複雑怪奇な作曲がされていて、ともすればオイシイのはギターのリフだけということにもなりそうなところを、各プレイヤーのスペースがちゃんとあってそれぞれがそれぞれの音を出しているというのにも驚きます。音楽的なチャレンジと同時にチームとしての充実ぶりも提示できてしまう余裕は、このバンドの外での活動も含めて各々がライフワークとして積み重ねてきている鍛錬・探求の賜物でしょう。むろん凝れば何でも良いというわけではないですけども、己のケツを真剣に蹴り続けてきた人たちによって、全てを注ぎ込んで最長到達点を目指すようにしてつくられた作品はやっぱり当然素晴らしい。と思わされる盤でした。はじめにこの作品のリリースがアナウンスされたとき「なんだフルアルバムじゃないのかー」とちょっと思いもしたのですが、聴けば納得の全5曲。実のところはシンプルでしなやか、しかしその内側に奇跡的な機構がある、という様子を写し取ったのがこのジャケなのかな?と想像しています。
[myspace]