SCSIDNIKUFESIN

25 Sep, 2010

本日の収穫、再訪したバーゲン中のサウンドベイ金山にてARMORED SAINT「NOD TO THE OLD SCHOOL」、SALEM「KADDISH」(イスラエルのドゥームバンド94年作)、LOCOMOTIVE DREAM「LOCOMOTIVE DREAM」(LONG ISLAND)。バーゲン棚から黒そうなCDをあらかたカゴに詰めてる赤い髪のおねーさんがいて怖かったな...。
▼先日仮ミックスしたDOIMOI新音源用の曲をしばらくぶりに聴いたら最低の音で、10年前にお世話になったこのサイトのミックスダウンの章をもう一度参考に手直ししたら色々なことがあっさり解決。かっこいいGUIの激重VSTコンプとかに踊らされてはいかんな。結局未だに、初めて自分のレコーダーで本格的に(かつ適当に)録った00年のガニオテのアルバムが一番音がいいというのが結構な悩みです。
ANTIDOTE「TOTAL」

本日のレビュー:ANTIDOTE「TOTAL」

懐かしい!!という90年代メタラー諸兄も多いのでは。当時まだ今のようなモンスターキャラではなかったSTRATOVARIUSのティモ・トルキがミックスをやったということでちょっと話題になったフィンランドのバンドの94年作です。「内容はへヴィ系」としか記憶がなかったんですが、じっくり聴いてみるとこれがなかなか。基本的にはPANTERA系になりたそうな音ながら、ヴォーカルはジェイムズ・ヘットフィールドの真似を基本にときどき野太いハイトーンを駆使してロブかグラハム・ボネットあたりになりきる感じで、バックの演奏も随所でメタルらしいメロディアスな要素が頻出。神経質な作り込みとも相俟って、FIGHT(1st)+SANVOISEN(通じるかな~...)とでも言いたいような、ザッツ90年代な出来。突出した名曲・名フックの類なんぞは敢えて求めません。わざわざティモ・トルキがやったというサウンドプロダクションのほうは、強めのコンプにト~ンと深くて中程度の長さのルームリヴァーブが乗るドラムサウンド(打ち込みまたはトリガー疑惑あり)にダレル感化系のトランジスタの歪みがドライに鳴っていてベースは聞こえないという、90年代前半によくあった感じ。作品の価値としては度外視していい要素だと思います。ともあれ「90年代の報われなかったマイナーバンド、今聴くと面白いんじゃないか」の原理だけでCDが買える人にはなかなかおすすめです。