30 Apr, 2010
▼今日は今池ハックにてDOIMOIのライブでした。世を忍ぶ仮の仕事あがりにわーっと駆けつけて(BLUE RAY DANCEより前は見れず、無念)ドーッとやって、ベース篠田君の車に積みっぱなしのギターアンプを連休中自宅に置いておくためにスーッと帰ってきてしまいましたけども、最後にフルで見れた北海道のWASが凄く良くて、音源トレードしてもらえたりしたのでよかったです。あと、PAのかたが気を利かせて、我々の転換中にTESTAMENTの1stを流してくれてブチ上がり、サウンドチェックでは"Alone In The Dark"を弾いておきました。
▼さて明日からしばし休みなのか。とりあえず2日日曜にログメンがライブですよ。まだあんまりたくさんの人に見てもらってないですが、見ると面白いと思います!自称プログレです。
myspaceでご確認を。
- 5月2日 (Sun.) 名古屋 鶴舞 KDハポン
- 18:30開場 / 19:00開演
- ログメン, 前野健太, a million miles, ジェット達
- 前売2,000円 / 当日2,500円
ということで明日・あさっては練習。
▼いかん、昨日に続いてまた『
…の中をよくみたら』をリピートしてしまっている。アレンジ、歌い手の声、展開、イラストのタッチ、ピタ&ゴラの挙動まで含めて天才的としかいいようがない…。
本日のレビュー:TESTAMENT「THE LEGACY」
日記からの流れでいきます。いや懐かしい。87年といえばもうMETALLICAが「MASTER OF PUPPETS」を出した後で、スラッシュメタルが最前線においては芸術として成熟しきったあとの時期になるわけですが、そんな頃に王道の真打ちとしてデビューしてきたのがこのTESTAMENT。とはいっても前身のLEGACY時代(ヴォーカルはEXODUSのゼトロ)からアングラシーンではよく知られた存在で、ATLANTICがようやく拾ってリリースしたのがこのタイミングだったというだけではあります。
さて内容は、初期METALLICAを単純にしたようなノリにMEGADETHのリフの緻密さもちょいと混ぜたというような、いいとこどりかつハミ出すところも少ないまさにスラッシュ中のスラッシュ。ペンタトニックの凄い狭いレンジだけを行ったり来たりするチャック・ビリーのヴォーカルがもうちょっと器用であってほしいとは思ってしまうものの、単純で印象的なフレーズを堂々と配した奇跡的にキャッチーなリフメイキングのセンスのおかげで、覚えやすい名曲満載の名作として今に語り継がれているわけです。更にサトリアーニに師事したアレックス・スコルニックの流麗でダイナミックなリードギターが彩りを添えていて「コイツら、デキる」感を増長。ロウな興奮を求めて越境してきたハードコアの皆さんにはあんまりお勧めできないですが、構築性や完成度に酔えるスラッシュ属性なしのメタラーは楽しく聴けるでしょう。
29 Apr, 2010
▼(昨日の続き)とくダネ!のコメンテーター、岩上安身じゃない人でガッカリ。でもピタゴラスイッチは見て、初めて聴いた『…の中をよくみたら』の終盤にかけてどんどんぞんざいに畳み掛けていく展開が衝撃的でした。土曜は早起きして15分版を見よう。
▼行楽日和のいい天気だったのに、ほぼ一日カンヅメで世を忍ぶ仮の仕事を家でやってたのですが、途中さすがにこれで日が暮れてはたまらんと一時外出をしての
本日の収穫、上前津サウンドベイにて
VANESSA「VANESSA」(LONG ISLAND)。
本日のレビュー:VANESSA「VANESSA」
「ひどいジャケ大賞」があったらぜひ応募したい、スウェーデンのトリオの95年作。良心的すぎて短命に終わったドイツのレーベル・LONG ISLANDからのリリースです。至宝とカスが微妙な比率で入り混じる危険極まりないレーベルであるのですが、これは当たりの部類。ねっとりとした叙情を織り込んでタメ気味に歌うヴォーカルの節回しはどことなくジョーイ・テンペストを思わせて、息が足らなそうなべとーっと苦しい声をしている(地声が低くなったラルフ・シーパースてな感じ?)ものの意外と聴ける。曲もメロハーと叙情HMの間を上手くすり抜ける、冷涼・泣き泣き・ほどよく重厚な北欧メタルそのもの。ツボを押さえた高水準の作曲をしています。でこの手のイモイモB級バンドにしては珍しく、ドラムをはじめ演奏がかなりまともに上手い。とここまで、マイナス点がないというだけで高評価をしていますが、逆に突出するものも特にありません。LONG ISLANDの遺骨拾いを使命とする一部の愛好家およびマイナー北欧メタルマニアは安心して手を出してくださいというところ。
28 Apr, 2010
▼21日の日記で書いたTILTS(元RIDDLE OF STEELのアンドリューがいるバンド)の件ですが、デモEPのmp3をもらったお礼にこちらからもDOIMOIの2nd全曲のmp3を送ったのでした。そうしたらすぐ「今聴いてるけどいいね、ありがとうメン。」と返信が。反応早えー、ほんとに聴いてるのかな〜…と思っていたらmyspaceにも「お前らいかついな!」とコメントがついていたことにさっき気付いて、テンション激上がり中の現在です。旅行ついでにジャパンツアーとかしてくんないですかね。ひとしきり共演してそしてソウルメイトになりたい。
▼明日は祝日なのでひさびさにピタゴラスイッチを見ようと思います。あっしかも木曜だから「とくダネ!」のコメンテーターが岩上安身ではないすか。んで意外とその次の金曜がまたDOIMOIのライブなんで、先週見逃した方は是非よろしくおねがいします。
只今のBGM:RIDDLE OF STEEL「PYTHON」
この欄ではくどいくらいプッシュし続けているRIDDLE OF STEELの、一番聴き込んでいない1stを引っ張り出してきました。03年リリース。デビュー当初はまだBLUETIPとSHINERの中間という感じでポストコア色が強いながら、どこかジョー・ジャクソンのようなケバケバしたビート感があったり(たぶんこれは初代ドラマーの持ち味)、アルペジオのねじれ具合はKING'S Xを思わせたりと、純正培養ではないフットワークの軽さを伺わせる内容です。そして一貫して見せるパワー感へのこだわり。中低域の厚さにやたらと重きを置いたサウンドプロダクションも独特です(TRAINDODGE諸作を手がけたカール・アンバーンによる)。久々に聴いてもカッコイイ。そして相当変。変なだけではなくて、普通じゃないインストパートの展開にヴォーカルラインが常に丁寧にはり付いていて、1曲1曲の粒立ちが抜群に良いところがいいです。あーなんでこういうバンドが充分な評価をされないまま解散していくのか。残念です。
26 Apr, 2010
▼思わず2日も空いてしまいました。さかのぼって土曜のDOIMOI企画の模様を。この日は開演時間から全バンド終了まで、2階席まで埋まるすごい動員になって自分らでもビックリしました。開場から開演まで1時間取っておいてよかった(身動きがしやすいうちに、放出した私物CDをかなり買ってもらえました)。DANZIGの"Mother"を1発目にもってきてのDJ行為も楽しませてもらいました。以下、記憶をもとに一日通しての順不同プレイリストです。
- CARCASS - Rxxk The Vote
- COLLECTIVE SOUL - Shine
- DANZIG - Mother
- DAVID LEE ROTH - Just Like Paradise
- DEATH - Overactive Imagination
- DEF LEPPARD - Stand Up (Kick Love Into Motion)
- DIZZY MIZZ LIZZY - Waterline
- DREAM THEATER -Erotomania
- EXIVIOUS - Embrace The Unknown
- FIGHT - Nailed To The Gun
- HAREM SCAREM - Saviours Never Cry
- HELMET - Milquetoast
- MISANTHROPE - L'Erotique Courtoise
- MOTLEY CRUE - Smoke The Sky
- NIGHT RANGER - When YOu Close Your Eyes
- OVERKILL - Fast Junkie
- PRIDE & GLORY - Losin' Your Mind
- QUEENSRYCHE - I Am I
- RAGE - Waiting For The Moon
- RUSH - Stick It Out
- SEPULTURA - Territory
- TAD - Grease Box
- VICIOUS RUMORS - Paint It Black
- WINGER - Purple Haze
▼で定刻になり、PANTERAの"Fucking Hostile"と"A New Level"を合成した93〜96年くらいの本家「MTV HEADBANGERS BALL」のジングルを流して
自分が登場。「建もの探訪」のテーマ曲である小田和正の"Between The Word & The Heart"、オリジナル3曲、METALLICAの"Sad But True"の計5曲をアコギで弾き語りしました。いろいろとダメだったけど、一番気にしていた"Sad But True"2番Aメロ終わりの「シェーィムダッ」がキマッたのでよし。おそまつさまでした。
▼2番手は3月にリリースしたアルバムが好評でかなりノッてきているアライ、オール家、もといALLie。ライブハウス然としたところでバチバチビタビタの音作りで聴くのも乙ですが、ヴォーカル以外ノーマイクのハポンにあっても遜色ないどころかロウな気迫がより伝わる圧巻の高質量アンサンブル。外人にしか思えないケンタロウ君の野獣ドラミングをはじめとする演奏の達者さはもちろんのこと、緩急の差をびしっと統率する楽曲の妙にも改めて耳を奪われました。この時点で既に場内はほとんど満員で、早くも佳境かという盛り上がり。
▼3番手、ちょっと遅れてURTHONA。最後に共演したのが確か2007年で、まだ現メンバーになってから見てもらってないはずなので久々の共演を楽しみにしてたのでした。チャーリーさんのエフェクト使いやノイズフレーズのセンスの際立ちとケンイチさんの異常な推進力を生み出すベースはバッチリ顕在で、若い世代のマスロックバンドが放つような焦燥感がほとんどない、腰をドッシリ据えた錬金術的グルーヴがやはり独特の魅力。新加入のジュウゾウさんもURTHONAの音楽をよく理解して、楽曲に非常にフィットしたドラムを聴かせてくれていました。このままライフワークとしてずっと続いてほしいバンドです。
▼4番手はCLIMB THE MIND。アルバムリリースから2年経ち、レコーディングも控えているということで今回は新曲で固めたセットできてくれました。初めて聴けた曲がまた今までにない雰囲気で(フォークギターと千切りドラムのクールな同居っぷりがもはやAPHEX TWINの域だった!)、ますます次なる音源が楽しみに。彼らは言葉と曲の結びつきがひときわ濃いバンドであるので、ここ最近はライブを見るたびに、早く家でも音源聴き込みたい
!!と思ってしまいます。そんな中に投下された"萌える傘の下"にまたグッときました。
▼ここまでの流れでオーディエンスとして完全に満足しきってしまい、自分達の出番はほどよく肩の力が抜けた状態でやれたように思います。初披露やほぼそれに近い新曲も織り交ぜつつのセットでした。皆さんの支えがあってほんとに楽しくやれました。浮力を得ながらという心地で。あの感じはまた体験したいな〜ということで、年内に第2回をやりますと公言して自らを追い込んでみます。よしやろう。
▼打ち上げは29時近くまで続いて、翌日は外食と
ログメンの練習しかしない日になりました。アコギを練習する当面の目的がなくなってしまって何だか寂しく感じているところなので、IOUEEEの出演オファーとか待ってます。
23 Apr, 2010
▼今日はクラブロックンロールにてソフテロのライブを見てきました。今やそれぞれ別々で知っている人が多くて、大学のバンドサークルの先輩後輩だというと意外がられましたがそうなんです(むかーし1回だけライブのヘルプでベースを弾いたことすらある)。本日はバックバンドなしの弾き語りバージョンとあって、曲中のストップや尺の伸張も好き放題。漫談の域のMCとボーダーレスな演奏で、客席からがっちりと手拍子をもぎとっていました。さすが。東京に移ってから、何度かあった名古屋凱旋ライブには足を運んでいたのですが、今回はサークル時代にしかやっていなかったような古い曲もたくさん聴けてよかったなー。
さてDOIMOIイベントがもう明日。24時間後にはしこたま打ちあがってる頃でしょうか。皆さん来てください
!!
- 4月24日 (土) 名古屋 鶴舞 K.Dハポン
- DOIMOI presents HEADBANGERS BALL #0001
- 18:00開場 / 19:00開演
- DOIMOI, URTHONA, CLIMB THE MIND, ALLie
opening act:IOUEEE(杉山ソロ)
- 前売1,500円 / 当日1,800円
- STOP PRESS!!2ndアルバム発売から半年を経た自称カリフォルニア発ナゴヤ永住系ナード・メタル・バンドDOIMOIがイベントを敢行。共演は表情筋決壊系バースティング名曲集トリオCLIMB THE MIND、徘徊系インスト臨界ニューウェイブ軍団URTHONA、3月にアルバムをリリースした血塗れメタルコアヒーローズALLie。会場には私物CD即売ブースが設けられ、バンド転換中はメタルディスコとなる予定。
※開場と開演のあいだの時間を長めにとる予定です。HM/HRスタンダード中心のBGMを楽しみながら、即売CDをゆっくり物色してください。
只今のBGM:ANTHRAX「FISTFUL OF METAL」
ヘッドバンガーなやつを聴いて景気づけを。83年リリースの記念すべき1stです。シンガーはこのアルバムだけ参加しているニール・タービン、ベースはのちにS.O.D.〜NUCLEAR ASSAULT〜BRUTAL TRUTHその他を立ち上げることになるダン・リルカ。プロデュースはTHE RODS(ロニー・ジェイムス・ディオが在籍していたTHE ELFの残党によるアーリー80'Sメタルバンド)。所有しているのはオリジナルのMUSIC FOR NATIONS盤(既に閉鎖)っす。
さて内容ですが、デビュー7"はMANOWARのロス・ザ・ボスがプロデュースしていたというだけあって、その後のザクザク感はまだ微塵もないといってもいい、けっこうメロディックなパワーメタルをやってます。ヴォーカルのニール・タービンもエリック・アダムス(MANOWAR)似の搾り出すようなハイトーン。さほど音痴ではないしまずまず堂々としたパフォーマンスで、メジャー感はないながら初期メタルのものとしては好感が持てます。そんなこのアルバムが当時スラッシュメタルムーブメントの火種のひとつとして注目された感覚は今となっては想像しにくいのですが、確かにエンジンが1段違うというか、やたらに焦燥感のあるビートとけたたましい演奏がせめぎあっていて、音楽的なくもの巣グラフを作ったとしたらその時点で存在してたメタル(まだNWOBHMの頃ですが)より一周大きいような印象ではあります。あとはやっぱりスコット・イアンの統制の効いたリズムギターでしょう。このスピードでこの精度というのがMETALLICAの1st同様、当時のシーンには衝撃的だったはずです。
今や葬りたい過去かと思いきや、のちにジョン・ブッシュ(Vo.)入りの編成で歴代の代表曲をセルフカヴァーしたアルバム
「GREATER OF TWO EVILS」にここから"Deathrider""Metal Thrashing Mad""Panic"の3曲をやっていたりします。クオリティ的にみてもファンは持っておくべき。NWOBHM時代のピュアな初期メタル愛好家なら必携です。
21 Apr, 2010
▼ASCETIC RECORDSのサイトが9ヶ月振りに更新されていたのに昨日気付いて、しかもその中に「知らないかもしれないがRIDDLE OF STEELのアンドリューは新バンドをやっていて、EP出してライブもやっている」とのニュースが。すぐさまmyspaceをチェックし、今出ているデモが買えないかとメッセージを出してみたところ、「ただのCD-Rだし、郵送すると時間も金もかかるからこれで」と4曲のMP3ファイル(全部myspace上に公開されてるやつでした)と300dpiのジャケ画像が送られてきました。WAVEファイルにデコードして写真のとおり自分用のコピーを作成。ジャケデータ(jpeg)からバンドロゴとアルバムタイトル部分をベクトル化してIllustratorに移し、アンチエイリアスを避けてきれいに盤面印刷して満足感に浸る現在です。早くちゃんとしたアルバム出さんかなー!
本日のレビュー:TILTS「CASSINGLE」
TRAINDODGEのドラマーが在籍した
RIDDLE OF STEELは、現役で活動する中では1番くらいに大好きなバンドでした。解散したのが凄く残念で、いつか復活しないかと思っていたんですが、知らない間にギター/ヴォーカルのアンドリューが別で始めていたのがこのTILTSです。↑の日記本文の経緯で、myspaceで公開されている4曲をmp3で送ってもらえました。
ポストコア文脈のイディオムとハードロックのパワーをぶつけたようなスタイルから徐々にオールドロックの薫りを強調していったRIDDLE OF STEELの音楽的変遷の延長にあるといえばある音で(このバンドのメインのソングライターはアンドリューではないようですが)、初期VAN HALENに若干あったモッズっぽいノリを抽出してフルパワーに増幅したような作風といいましょうか。血管がボーボーと拡張したかのような図太いリフの響きはときどきQUEENS OF THE SOTNE AGEあたりの雰囲気も。メジャーキーとマイナーキーをふらふら行き来するような独特のコード選びとヴォーカルラインがなんとも小粋で、これが何度もリピートして聴いてしまうカギといえます。今回も商業的にパーッといくことはないんでしょうけど、この路線でどんどん、知らない別の表情を見せていってもらいたいものです。
20 Apr, 2010
▼30分早く寝たら30分早くうっすら目が覚めてしまった。規則正しいのはいいけど平日4.5時間しか布団で寝れない体(風呂では寝る)ってーのは良くないんじゃないのかな?
▼24日、
犬録音作品のバックカタログを簡易パッケージ版(物によって完全版の100〜300円引き)で何枚か持って行こうと思ってます。インクの替えと100枚スピンドルのCD-R(もちろん使い切りませんが)と不織布スリーブはそのために入手済み。これは確実に買いたいというのがあれば、送信フォームなりメールなりからご注文ください。DOIMOIの最近の作風の原点にもなっている
ガニオテとかおすすめです。
本日のレビュー:EQUINOX「COLOR OF THE TIME」
94年リリース、そろそろプログレメタルのレア・マイナー盤として有難がられてもいい不世出の良作。EQUINOXという名前のバンドはメタル界に複数存在しますが、彼らはこの1枚だけで姿を消したアメリカの人達です。その昔、キャプテン和田こと和田誠がROYAL HUNTのアンドレ・アンダーセンに「これを聴け」といって渡したという逸話が
DISK HEAVENのチラシに載っていたのが記憶に残っています。もっとまともなジャケで日本盤も出ていた気が。
録音はルーズ、ヴォーカルはスティーヴ・ペリーくずれのB〜C級、主役のキーボードがかなりヘタウマのヘタ寄り、内ジャケの隅々に至るまで悪い意味で手作り感満点と、褒められたものではない要素もかなり多いですが、無骨なクサクサメロハーにRUSH+EL&P?みたいな強引すぎるプログレハード・フレイバーを乱雑にブチ込んだような内容で、曲は良いしインパクトも大。野生児版ENCHANTといった塩梅か。各メンバー、その後何かやってないかなと思ってALL MUSIC GUIDEで調べてみたけどサッパリでした。ドラマーは特にパワーとテクをあわせもった逸材だったんですが。ENCHANTとかEVERONとかそのへん懐かしいという人は探してみてください。超レトロな
オフィシャルサイトも発見しました。56kダイヤルアップモデムの閲覧者はいるだろうか。
19 Apr, 2010
▼日曜は渋谷O-WESTにてDOIMOIライブ敢行。会場の広さ等々、他にもいろんな角度でアンユージュアルな要素がたくさんあり、当人達としてはけっこう楽しんできました。終演後はLOVES.のベースで参加していた中尾憲太郎さんに挨拶もできて、10代からナンバーガールの大ファンであったベース篠田君は人知れず(その場では凄く普通に喋っていたけど)感極まる思いであったようです。
しかしながら今回も当然の如く即日直帰。車中での私の重要なポスト「全く運転しない(ペーパードライバーゆえ)代わりに必ず助手席で起きている」を今回は果たせず、横でカク〜と寝てしまってすいませんでした、二村君。免許持ってないor持ってるけど明らかに運転できる資格がないと思うメンバーを含むバンドの方々って、遠征に行くときその人はどうしていますか?何かやって許されるならいつも何して許されてるのか、教えてください。
そして今度の土曜がこれ。
- 4月24日 (土) 名古屋 鶴舞 K.Dハポン
- DOIMOI presents HEADBANGERS BALL #0001
- 18:00開場 / 19:00開演
- DOIMOI, URTHONA, CLIMB THE MIND, ALLie
opening act:IOUEEE(杉山ソロ)
- 前売1,500円 / 当日1,800円
- STOP PRESS!!2ndアルバム発売から半年を経た自称カリフォルニア発ナゴヤ永住系ナード・メタル・バンドDOIMOIがイベントを敢行。共演は表情筋決壊系バースティング名曲集トリオCLIMB THE MIND、徘徊系インスト臨界ニューウェイブ軍団URTHONA、3月にアルバムをリリースした血塗れメタルコアヒーローズALLie。会場には私物CD即売ブースが設けられ、バンド転換中はメタルディスコとなる予定。
※開場と開演のあいだの時間を長めにとる予定です。HM/HRスタンダード中心のBGMを楽しみながら、即売CDをゆっくり物色してください。
これはもうひたすら楽しみなだけです。来てくださいねー!
只今のBGM:HENRY COW「CONCERTS」
買ったのはたぶん4年とか5年とか前で、恐らく一度も聴いてない気がしたので取り出して聴いています。RIOを代表するグループの2枚組ライブ盤。1枚目が楽曲然としたレパートリーを集めたもの、2枚目はフリーインプロばかり集めたものという切り分けになっています。録音時期はすべて72〜75年。どっちの盤を聴いても、やってることの古びなさには恐れ入ります。そしてパフォーマンスも抜群。構築的な楽曲もちゃんとゆとりを持って呼吸ができており、かつ、あたかも曲が目の前で初めて組み上がるのを見るかのような自然なダイナミズム。マスロック/チェンバーポストロックのうんとラディカルなやつだと思ってその筋のリスナーはどんどん聴くといいと思います、HENRY COW。
17 Apr, 2010
▼また誤情報の指摘をいただきまして、昨日の日記のピーター・スティールの享年を訂正しました。間違えていた数字だとCARNIVOREをやってた頃は中学生くらいって計算になるので、どうも情報源が間違ってたか私が読み間違えたようです。ともかくすみませんでした。
▼昼はSTIFF SLACKから徒歩1分以内にあるうどん屋「有伝亭」にて名物カレーうどんを初めて食べて、やっぱり凄く良かった(STIFF SLACKは微妙に開店前の時間だったので立ち寄らず…)。夜は所用のあと今池ハックに駆けつけ、3月のERAに呼んでいただいたZの面々の終演後にちらっとあいさつ。来週のイベントのビラ配りもしようと思ったけど、小心者なのとALLieメンバーが勢ぞろいして一緒にしゃべり始めてしまったのとでロクに配らず。響君と伊藤君は近所であったGAMMA RAY/RAGE来日公演の帰りで、相当高揚してました。そっちも見たかった…。
▼さて明日は渋谷O-WEST。東京および近郊にお住まいの皆様、よろしくお願いします。
只今のBGM:EXIVIOUS「EXIVIOUS」
同時注文した3枚の中で、ぶっちぎりでリピート率が高いのがこちら。これは傑作。
16 Apr, 2010
▼なんと…TYPE O NEGATIVEのシンガー/ベーシスト、ピーター・スティールが心不全で死亡。享年48歳とは若いです、心より合掌。
本日のレビュー:TYPE O NEGATIVE「BLOODY KISSES」
先日登場した
BRUJERIAのレビューで触れた、ROADRUNNER30周年記念スタッフアンケートで募った「ベストジャケ10選」の1位がこれだったそうです。93年の出世作3rd。前身のCARNIVOREではクロスオーヴァースラッシュみたいなことをやっていたところから、ピーター・スティールのバリトン声(気張ればグレン・ダンジグ風、彼もまた超ムキムキでした)を生かした、いわゆるゴシックメタルとも違う何とも隠微なオルタナ・メタルバンドへと転身し、ようやくシングルヒットを出したのがこのアルバムでした。当時は"Black No.1"とか"Christian Woman"とかよくMTVで流れたものです。
ダウンテンポで妙な叙情性があって、どこか荘厳げな空気を放つというのはいかにもゴシックメタルにカテゴライズしたくなる感じもあるんですが、PARADISE LOSTやらANATHEMAやらといったイギリス発のゴシックムーヴメントとは決定的にニオイが違っていて、それより感触的にはSAMHAIN〜DANZIGラインのロウなゴシックパンクもしくはサバス由来のドゥームに近いのと、今にして思えば「ツイン・ピークス」。何しろ当時のアメリカでは社会現象的な知名度だったそうなので、不安にさせるあの妖しさ・ダークさ・過剰な愛憎・諧謔・etc.が、折から注目されだしたオルタナティヴロックの後ろ向きさとばっちり親和したというのも全く不思議ではない話。そのへんのエッセンスを試しながら導入していた頃と思われるこの盤は、やり方がとにかくトンガっていて、シングル曲が10分を超していたり(シングルバージョンはもちろん短くエディット済み)、いかにもサントラ的な短いつなぎ曲がいっぱい入っていたり、とにかく思う存分アートしています。ほどよくユーモアも織り交ぜつつ、中途半端でなくやり切ってくれているので、こんな内容でも聴きにくいということが全然なく、日常聴きにも堪えうる重さ。こんな破天荒かつ絶妙なアルバムは今後もそう出てこないだろうなー。ピーター・スティールは非常に雰囲気のあるフロントマンだっただけに突然の訃報は凄く残念です。いま一度合掌をば。
15 Apr, 2010
▼右手の薬指も使い始めました、アコギの練習。教則本買うか。
本日のレビュー:TRIPTYKON「EPARISTERA DAIMONES」
トム・G・ウォリアーがCELTIC FROST離脱と同時に始めた(ってことだったと思います確か)新バンドの1stフル来ました。「TO MEGA THERION」の再来かというギーガー作のジャケからして気合が入っております。内容は
「MONOTHEIST」の延長にあるものながら、濃さ・強度には一切の妥協なし。NEUROSIS〜ISISみたいなエクストリーム音響スラッジドゥーム的なのが流行って以降、その手の音楽を上手くやるバンドはいくらでも出てきましたが、ここまで「闇そのもの」というようなドス黒さと気高さを聴かせられるのはやはりこのスジの開祖ならでは。うっすらジャーマン・インダストリアルぽさも漂わせるシンプルなリフもしっかり板についてきました(APOLLYON SUNの頃はまだ練習中という感じでしたが)。更に今回はひさびさに荒々しい高速2ビートや、独特の死にそうなウイスパー?、女性の語りなんかも復活させて、HELLHAMMERとして世に出でてから今までのキャリアを総括したうえでもう一段新しい顔も見せてくれるという、「老いてなお盛ん」をまさに体現する盤になりました。いやはや頭が垂れる。もうこの人、脳みそがどこかの異界と繋がった神的コンポーザーの域になってしまいました。ラストには遂に20分を超える大曲が。しかも9音半下げ
!!!
13 Apr, 2010
▼テレビを見「てしまった」時間、それは不毛。うーむ。あなたの人生何してましたか、えーと半分くらいは、テレビ見てました。といってお亡くなりになるのは避けたいとは思うものの、音楽聴いてましたでも釣りしてましたでも、一緒か。ということで今日もレビュー。
本日のレビュー:EXIVIOUS「EXIVIOUS」
再結成CYNICのメンバーであるタイモン(G.)とロビン・ジールホースト(B.)と、CYNICインスパイア系のオランダ産テクニカルメタルコアバンド・TEXTURESのメンバー2名が集まったプロジェクトのフルアルバム。最初にまとめみたいなこと書いてしまいますが、最高に華麗な1枚です。フュージョンの素養を持ちながらメタルフィールドで活躍する連中がぐぐっとフュージョン寄りになって作ったインストアルバム。これがまた、メタルとフュージョンの異なる部分の魅力が凸合したというより、それぞれの主要なエキサイト成分が正面衝突で居合わせたような出来なのです。唐突にパワーコードが絡むとかいう次元の低い縫い合わせ論ではない。躍るツーバスに燃えるキメ、深いブリッジミュートで刻む変拍子オブリ、全力でテンションノート&スケールアウトの嵐、ポリリズミックなタイミングで切り込む手数ドラム。クリス・ポーランドの
OHMよりも更に怒涛のハイテンション。ドラマ描写の味わいも含めて、ジョン・ぺトルーシが泣いて悔しがるんじゃないのかというハイレベルです。はじめは驚愕したBEHOLD...THE ARCTOPUSも何だか疲れたなというアラサーメタラーにもお勧めの大人度。普通にアラン・ホールズワースのやたらアグレッシヴな新作と思って聴くもよし。
12 Apr, 2010
▼本日の収穫、THE OMEGA ORDERから届いたHELVETETS PORT「EXODUS TO HELL」、TRIPTYKON「EPARISTERA DAIMONES」、EXIVIOUS「EXIVIOUS」。今年はこれを聴きまくるぞという厳選の3枚。新品のCD買っただけでここまでテンション上がるのは久々!!今日は何も言わずレビュー行きます。
本日のレビュー:HELVETETS PORT「EXODUS TO HELL」
これは買ってもいいのか?と散々迷いつつ、でもどうしても気になって遂に買ってしまいました。これが70年代後半のイギリスの音ではないと誰が信じるだろうかという、かつてのWOLFの上をいく最強・最残念のオールドメタルオマージュバンドが09年にリリースしたフルアルバム。
初期はIRON MAIDENのコスプレに興じていたWOLFもその後
順当にスラッシーなUSメタル路線へ成長し、現代のPENTAGRAMかと思われた
WITCHCRAFTもまあ閉鎖的なストーナーの域を出ないバンドでしたが、これはさすがに他で聴いたことがない。ハードドライヴィンなはずなのにどこか間抜けかつ天然でストーナー的な酩酊感を漂わせていた
1stの頃のJUDAS PRIEST(その後のスタイルには一切似てません)、GENESIS譲りの破天荒な曲展開を同時代的(当時)なラフさと結合させた初期IRON MAIDEN、もともとグズグズに湿った陰鬱ブルーズロックだったのがハードロックの隆盛に気をとられてそれなりに大仰さを身につけ始めたオジー在籍後期のBLACK SABBATH、そんなエッセンスをふんだんに吸い込み、その後に現れた数多のNWOBHMバンド達と完全に同じ目線で、次なる時代の音楽=へヴィメタルの体現をヨタヨタと試みてしまった、懐古主義のみにとどまらない無謀な冒険心も多分に持ち合わせた(ように聴こえるけどやっぱりそれは周到なリサーチの末に丁寧に描写された偏愛の結晶であったりする)アルバムです。濃い。そしてカビ臭くてどこまでもしょーもない。ああ残念…。褒めたいのに他に相応しい言葉が見当たらない。
まじめな分析をすると、ディストーションとファズの中間のようなダークなブリティッシュ・トーンのギターサウンドも、薄めのコンプにだらしないリヴァーブをちょっと掛けた、悪い意味で生々しいドラムも、常軌を逸したリアル・レトロさでとにかく芸が細かい。あり得ないテンポチェンジや、パワーコードでその動き方はきわどすぎるよという不穏なリフに潜むキワモノ的センスの鋭さも天才としか言いようがない。弱々しいが確信だけには満ちたニセ・ハイトーンが更に脳みそを危険な状態に。KYUSS〜CATHEDRAL以降の手法と無縁のところでここまでHM/HRを発酵させてみせたのはほんとに世界初じゃないでしょうか?100%ダサ方向に振り切ったDEAD CHILDか、牙という牙を取り去られたHIGH ON FIREか、時代と国籍を間違えたNOT FRAGILEもしくはATTACKか。やっぱりいまひとつお勧めしてるのかどうなのか判らない文面にしかならないようですが、買うのが正解です。再三になりますが
myspaceもチェックしてみてください。
11 Apr, 2010
▼午前中はみっちりDOIMOIの練習。うまくいけば24日は新曲祭りにできそうです(その必要ないでしょうか??)で昼食に出たついでに買ってきたアコギの真ん中の穴にはめるフィードバック防止グッズ(自宅使用時のミュートとして購入)、「Fits all standard sized sound holes」て書いてあったのに全然そんなことなくて、1回4〜5分かけて無理矢理押し込むという感じです。使えないことはないがややガッカリ。倍の値段する金属製のやつ買ってこなくてよかった。
本日のレビュー:ORPHANED LAND「EL NORRA ALILA」
イスラエルが誇るORPHANED LANDの96年2nd。今でこそ完全に開き直ったフォークロアメタルやその他クロスオーヴァーものは珍しくないですが、中東/イスラム音楽の要素をかくも大胆にデスメタルにブチ込んでしまった彼らは間違いなくパイオニアでした。珍しい打楽器や弦楽器もふんだんに投入し、付け焼刃ではない笑撃の辺境メタルをいきなり大成。演奏自体もかなり立派です。ピッコロスネアで奏でる軽妙な16ビートにトリルの効いたエスニックなリフが絡めば、ターバンの男が笛で蛇を踊らせているあの様子が目に浮かびます。惜しむらくは楽曲展開がやや冗長でメリハリに欠ける点。いい感じに始まっても途中で別の曲と区別がつかなくなってくる。だがそんな詰めの甘さを差し引いても、こんな作品があるのかと探し出して聴くに値する重みのある盤かと思います。
10 Apr, 2010
▼午前中に覚王山まつりをちらっと覗き、以前紹介した池下のステーキ屋のランチに行ったら営業してなくて、人通りが全然ない割に良心的過ぎたもんな〜とガッカリしつつ、「ランチバイキング 800円」と書いてあった同じビルの「しらかみ」という居酒屋に入ってみたら最高でした。夜は単品980円で出している伊勢赤鶏のグリーンカレー、その他ひと皿ずつに盛られたかぼちゃや漬物各種や唐揚・エビチリの類などなどなどを取り放題。しかしやっぱりガラガラだったので、ぜひ行ってください(→googleマップ)!存続してもらうために!かつて食べてきたランチバイキングの中では断然トップだと嫁も申しておりました。
▼いったん帰宅し、夜はDOIMOIで何度か出演させてもらった「やったぜ!ノム杯」というイベントにDJとして参加。以下、セットリストです。
- CINDERELLA "Once Upon A Ride"
- AC/DC "Squealer"(※"Dirty Deeds Done Dirt Cheap"を流そうとして操作を誤った)
- DEF LEPPARD "Pour Some Sugar On Me"
- HELMET "I Know"
- ANEKDOTEN "Nucleus"
- LUGUBRUM "Holy Fools Embodied"
- LUGUBRUM "The Kiss On The Anus"(※別のCDを流そうとして操作を誤ったためLUGUBRUMが2曲続く)
- HOLY MOSES "Upon Your Tongue"
- HOLY MOSES "A Word To Say"(※CDの曲間が限りなくゼロなためHOLY MOSESも2曲続く)
LIVE ACT - カオティックガールシンドローム
- FOCUS "Hocus Pocus"
- YES "Yours Is No Disgrace"
LIVE ACT - シャビーボーイズ
- MATS & MORGAN "Russin Iask"
- CARCASS "Black Star"
- ORPHANED LAND "Of Temptation Born"
LIVE ACT - 宮下 浩(NOTHINGMAN)
- 山城芸能組 "金田"
- 筋肉少女帯 "死んでゆく牛はモー"
- ANGELO BADALAMENTI "Twin Peaks Theme"
LIVE ACT - ジェット達
- BERLIN "Take My Breath Away"
- GENESIS "Turn It On Again"
LIVE ACT - Theキャンプ
- STONE TEMPLE PILOTS "Vasoline"
- SLAYER & ICE-T "Disorder"
- SOUNDGARDEN "Jesus Christ Pose"
- ANTHRAX & PUBLIC ENEMY "Bring The Noise"
LIVE ACT - JONNY
- PAVEMENT "Carrot Rope"(※来日中につきリクエスト)
- CHICAGO "Hard To Say I'm Sorry"
- Y&T "Forever"
上手いこといったんだかどうなんだか、結局この日記でありそうなチョイスの域を出ない内容になっちゃいました。しかしいくつかのハイライトもあった気がするので初回としてはまあ良しとします。今日は皆さんライブが良かった!JONNYのときに最前でガン乗りだったアングロサクソン男性2人組も最高におもしろかったなー。いろいろと連絡ごとがあったのに携帯の充電が切れてしまったので打ち上げは不参加で帰宅。今ごろ杏花村はいい感じか。あとKAIKOO組も楽しそうでええなと。RIVAL SCHOOLS嗚呼…。
本日のレビュー:HOLY MOSES「NO MATTER WHAT'S THE CAUSE」
昔レビューに取り上げたつもりが発見できなかったシリーズ。リニューアル前の既に消滅したコンテンツでのことだったかも知れません、もう分かりません。さてHOLY MOSESはジャーマンスラッシュの、DESTRUCTION・KREATOR・SODOMのいわゆる「三羽烏」に続く、TANKARDやLIVING DEATHあたりと並ぶ存在。恐らくこの手のバンドとしては初めて、女性ヴォーカリストを擁したことでも話題になった人達です。94年リリースのこのアルバムでは、そのヴォーカルパートがザビーネ・クラッセン嬢から兄アンディにほぼ全面的に移るとともに、BRUTAL TRUTHで活動中であったダン・リルカ(B.)がガッツリ参加して、TERRORIZERタイプではない80年代クロスオーヴァーからの流れの重量級グラインドアルバムになっています。もとがスラッシャーなだけにブラストと言えるほどのスピードはないものの、早口の軍人が顔面距離3cmくらいでたまに銃弾も何発か打ち込みながら尋問をしてくるかのような怒涛の突進力がかなり魅力的。オランダのNEMBRIONICあたりもちょっと思い出すほか、2ビートの加速感はSADUSの1stや一時期のSEPULTURA的。とにかくズドドドドと文句なくかっこいいアルバムです。
9 Apr, 2010
▼「建もの探訪」が早朝に移動してショックです、でも戻ってくるのを気長に待ってます。というのをメ〜テレのご意見投稿フォームからさっき送りました。東海地区在住の同志はぜひ続いてください。
▼なんとなくこのサイトの手入れしました。まず左の付箋もどきの端っこに、段差があるっぽい影がうっすらと。あとTWITTERのアイコンも追加しました。さほど有益な情報も流してないですが、たまにちょっとした告知(今度のイベントでIOUEEEの出番のみUstreamで中継するとか)をしたりもしてますので、適当にフォローしてやってください。
本日のレビュー:BRUJERIA「MATANDO GUEROS」
ROADRUNNERが30周年(!)を記念してスタッフからアンケートをとった「ベストジャケ10選」の2位がこれになってしまったようです。いつ見ても合掌…。FEAR FACTORY(ギター&ドラム)やFAITH NO MORE、NAPALM DEATHなどのメンバーが集まりつつ覆面/偽名で「メキシコ出身の、本物の殺人犯が集まったグラインド/デスメタルバンド」と称していたBRUJERIAのこちらは93年1st。そんな本物の社会非適合者にこんなセンスを持った奴がいたら困ります。FEAR FACTORYはだんだん人間機械アピールがあざとくなってあまり好きでなくなっていきましたが、ここでのディーノ・カザレスでのリフメイキングは異常に冴えてます。ダウンチューニングのえげつなさを最大限に活かし、音の並び・リズムのトリック両面において、デスメタルのものとしては非常にデザイナブルなリフを次から次へと大放出。それにしっかり追従して無機質なブラストをタタタッとこなすレイモンド・ヘレーラのドラミングもクール。全19曲のボリュームで名リフをボコスコ使い捨てるスーパーバンドってことで、S.O.D.すら彷彿とさせます(ギターとドラムが同じバンドというところも一緒)。しかしこのバンドの個性を最も特徴づけているのは、太ったブルドッグのようなダミ声スペイン語による凄い勢いのヴォーカルでしょう。スポークンワードにも近いつんのめり気味のアジテイションは唯一無二。ハードコアリスナーにも自信をもって大推薦できます。
8 Apr, 2010
▼昔BURRN!で、「SEPULTURAのマックス・カヴァレラに息子が誕生」といって、これまた野獣みたいな嫁さんと3人で凄い顔をして映った写真が載ったことがあったと記憶しています。その赤ん坊、ヴォーカリストとしてバンド活動を始めててしかもSOULFLYと一緒にツアーを廻るとな…。ちょっと前にNIRVANAの「NEVERMIND」ジャケの赤ん坊が17歳になってテレビ出演なんてニュースも出てましたが、そういう時代ですか。オール電化!(©中部電力)
本日のレビュー:THE LIFE AND TIMES「THE FLAT END OF THE EARTH」
久々に。元SHINERのアレン・エプリー率いるトリオが2003年にリリースしたデビューミニです。変則リズム、やたら歌うギター、迂回迂回また迂回なヴォーカルラインが渾然一体となったグランジ+エモてな作風であったSHINERも、解散前後期はだんだんと歌にウエイトが移るとともにアトモスフェリックな広がり感を重視するようになっていましたが、THE LIFE AND TIMESになって更に身につける深遠さや神々しさのまさに発芽段階を見られるのがこの盤。その後のスタイルに近い曲はまだ若干手探り感があって、どちらかというとSHINER時代に近いアグレッシヴな3・4曲目あたりのほうが快くガッツリと響いてきます。このなんともいえないテンションのバランスはちょうどFOO FIGHTERSの1stにも近いような。それにしても昔のアレンの、危なげなコード展開が遂にアウトの域に一瞬はみ出てクシャ!と濁りが出る瞬間のスリルったらないですね。今やそういうのはほとんど卒業してしまって、それはそれで順当な変化だと思いますけども。あとこの作品はジャケがおしゃれだなー(アンディ・ミュラー作)。
7 Apr, 2010
▼アコギを練習するというより、とりあえず一日何分かアコギを触って、指先が硬くなっていくのを楽しむのが目的になっているここ数日。そんなことより来週のO-WESTのセットリストを考えねば。時間に追われてするべきことと今とりあえずやりたいことの優先順位づけが正しくできない人生を昔から送っています。これは治しがたい。
本日のレビュー:MOEBIUS/PLANK/THOMPSON「LUDWIG'S LAW」
ex.HARMONIAのメビウス、言わずと知れたジャーマンロックの仕掛人コニー・プランク、RED KRAYOLAのメイヨ・トンプソンという凄いメンツが集まりながら昔はサッパリ理解できなかった一枚。83年録音で、98年にDRAG CITYから再発されています。よくよく聴けば、「ZERO SET」からマニさんを抜いてメイヨ・トンプソンを入れたというそのままの音ではあるのですが。安っぽさも厭わないデジタルシンセのツクツクピョンピョンした音(しかも全体的に若干バシャバシャ気味のリヴァーブがかかっている)が妙に陽気な調性を漂わせつつ無機質でのっそりしたシーケンスをつくり、そこにオットリなのかラディカルなのかよくわからない、脱力サイケ≒かなり適当≒味勝負のスポークンワードが乗っかってとにかくフラフラするという内容。別に「この奔放さ、元祖ポスト・ロックやぁ〜」といって喜ぶでもなし。面白いのは、ニューウェイブ/ニューエイジ/MTVポップスの空気を早くもすっかり対象化してしまっている点で、発生している音響そのものよりも一階層外にある諧謔性こそが主役になっている感。あとは歌詞の意味がわかったら全然聴こえ方も変わるかも知れません。もしかしてヒップホップ的な構造の音楽なのかも。
6 Apr, 2010
▼暖かくなってうっすら〜と花粉の影響が。鼻が通らないと頭までボーッとしたように錯覚してしまって、うっかり無駄に早寝してしまったりするからいかんとです。そういえば先週は「建もの探訪」の放送が早朝6時台に移動しててびっくらしましたが、今後ずっとそうなのかメ〜テレ(旧・名古屋テレビ)よ?抗議のメールもしくは早起きするぞ!!
本日のレビュー:HERBIE HANCOCK「THE PRISONER」
これも実家から持ち帰ったシリーズ。ウェイン・ショーターやジョー・ヘンダーソン絡みのいわゆる新主流派諸作はいっとき好きになって、そのうち「あーまた刑事もののエンディングみたいな…」と逆に食傷気味になってたのですが、昔買ったきりほとんど放置になっていた69年のこの作品、聴き返してみたらかなり感じ入るところがありました。モード/ボッサ/etc.をすべて経過したうえで、"Maiden Voyage"〜"Speak Like A Child"ラインの高級絨毯のようなしっとり感と、あくまで洗練された構築性の中にあるフリー風アプローチとが複雑に組み合って一体となった、野蛮さを取り除いたミドルエイジ向けチック・コリアとでもいうような雰囲気。背中がゾワゾワとなるアブノーマルな和声のうしろにも確固たる統率感が常にあって、感覚としては凄くキレイでまっすぐなものを聴いている心持ちになります。決して時流と惰性で作られたのではない、手のかかった一枚。
4 Apr, 2010
▼午前〜昼はフラッとモーニングに出掛けついでに花見、午後は実家に帰って24日DOIMOIイベントで売りに出すCDの選別と移送。実家は帰るたびに結局、もとの自室にこもってCDにかまってばかりであんまり家族のコミュニケーションの時間を取れずじまいになることが多いので、そのうち全部持ってこようかとも思います。いやそんな場所はない。さておき、とりあえず売りに出す品々は奇跡的な良品多数になりました。そのへんの中古盤屋で1300円するようなやつも全部500円均一、3枚も買えばライブはタダで見たも同然。18時台ならその場で試聴もアリですからぜひ、最初から最後までゆっくりしていくことをお勧めします。ということで再度詳細。
- 4月24日 (土) 名古屋 鶴舞 K.Dハポン
- DOIMOI presents HEADBANGERS BALL #0001
- 18:00開場 / 19:00開演
- DOIMOI, URTHONA, CLIMB THE MIND, ALLie
opening act:IOUEEE(杉山ソロ)
- 前売1,500円 / 当日1,800円
- STOP PRESS!!2ndアルバム発売から半年を経た自称カリフォルニア発ナゴヤ永住系ナード・メタル・バンドDOIMOIがイベントを敢行。共演は表情筋決壊系バースティング名曲集トリオCLIMB THE MIND、徘徊系インスト臨界ニューウェイブ軍団URTHONA、3月にアルバムをリリースした血塗れメタルコアヒーローズALLie。会場には私物CD即売ブースが設けられ、バンド転換中はメタルディスコとなる予定。
※開場と開演のあいだの時間を長めにとる予定です。HM/HRスタンダード中心のBGMを楽しみながら、即売CDをゆっくり物色してください。
本日のレビュー:MORBID ANGEL「DOMINATION」
TERRORIZERのリズム隊を擁する元祖USデスメタラーの95年4th。今日、売り裁判にかかったはずが見事カムバックを果たした1枚です。このへんのオリジン世代の人達はやっぱり初期こそピュアで、時間が経っても円熟していくばかりで新しいヴィジョンを持たないので、このアルバムもまーいいかと思っていたんですが、新加入のギタリスト、エリック・ルータンが積極的に曲作りに参加していて、それまでの方向性を踏襲しつつ更に荘厳で危ない音選びのリフメイキングを聴かせてくれるのが良かったのでした。あとデイヴィッド・ヴィンセントのヴォーカルの気張り度も若干増してます(ビリー・ミラノがS.O.D.の1stよりM.O.D.になってからの方がテンション高いというのと似た感じ)。
バンドの全般的な音楽性としては、あまり性急な展開や変拍子などに色気は見せず、とにかくゲームのラスボスに遭遇したような緊張と恐怖がみなぎる重々しい響きのリフを、とうとうと続くブラストに乗せてくるというスタイル。スラッシュメタルの進化形というよりは、100%極悪になった
MANOWAR、もしくはボトムが異常にしっかりしたスウェディッシュブラックメタルといったほうがシックリ来るかもしれません。いわゆるデスメタルの系譜には意外と関わりのないポジションにいるような気も。エピック/ヴァイキングブラックとかが好きなのであれば避けては通れんでしょう。
3 Apr, 2010
▼午前中にDOIMOIのデモの歌録りをして、昼は近所の魚屋で定食。テレビで放映されたせいか満席でした。で栄ミュージックファーストにて本日の収穫、MSG「SAVE YOURSELF」300円。いつもいい店!夜は某SNSのDOIMOIコミュニティの管理人もやってくれている大学時代のサークルの後輩の結婚式二次会へ。全編見る側としてしっかり満喫。彼らはいつ会っても仲良さそうにしている二人で、大勢に祝われて無事ゴールインする姿を見られてほんとによかったです。そして例によって下世話な同窓会と化す三次会も大いに楽しみ、満杯の腹を引きずって帰宅。1時間以上経った今もシャックリ止まらず。
本日のレビュー:MSG「SAVE YOURSELF」
Michael Schenker Groupが固定シンガーにロビン・マッコーリー(ex.GRAND PRIX)を迎えてうまいこと元のイニシャルを保ったままMcauley Schenker Groupにスライドしての89年2作目。のっけからイングヴェイ・コンシャスなハーモニックマイナー速弾きにびっくりするも、どれだけスピードを上げてもくっきりした歌心にやはり感心。そして冒頭のタイトルトラックはRAINBOWさながらなツーバス&泣き泣きの大名曲です。89年というタイミングながら、むちむちガチガチとメタリックな質感にならず、あくまでハードロック然とした風通しのよさを保っているのがオールドメタラーに優しいところです。アメリカのマーケットを意識しただけのようなペンタトニックだけでできた聴き流し系チューンも登場するも、もともと初期のレパートリーを代表する"Armed And Ready"とかだってそんなようなもんなので、特に「軟弱になった」とか揶揄する理由にはあたりません。シェンカーのリードギターにしても、ほどよく時代性を意識しつつも濃い味のメロディラインは衰えず、全然OK。ロビン・マッコーリーのヴォーカルはゲイリー・バーデンに比べたら相当マシだと思います。TWISTED SISTERのディー・スナイダーにちょっと似たタイプのダーティながら通りのよいハイトーンで不足なし。なんだなんだ、聴くほどに名曲しか出てこないじゃないっすか。BLACK SABBATHのトニー・マーティン時代を擁護する連中はいるのに「マッコーリーつきMSGこそ叙情HRの完成形」と主張するマニアはそんなにいないのか?HELLOISEやVANDENBERGみたいなオランダ組やPRAYING MANTISあたりの、スッとクセがなく適度にジットリした泣きを欲する人は絶対マスト。シェンカーを軸に据えるのではなくて、「高品質でしかもシェンカーなんてお得」という角度で、今までまともに聴いてなかった向きも是非。
2 Apr, 2010
▼名古屋の酒宴メイン系花見の聖地・鶴舞公園がすぐ近所なので、夕飯後にさっくり徒歩で夜桜してきました。DJセットや照明スタンドやこたつを持ち込む猛者、昨日今日顔あわせたばっかりだろうという新入ホヤホヤ社員ぽい人達の一団、桜前線にあわせて全国ツアーしてきてるんだろうなという茶髪のテキヤ等々、見かけそうなものはひとしきり見るも、道端でグロッキーになった仲間を青ざめながら介抱するの図などは見かけず。別に歩きながら一杯やるでもなくクルッと一周して、帰り道の某犬がよく鳴くスーパーで山崎製パン「ロールちゃん」の値下げ品を1本買って帰宅。
本日のレビュー:STORMY SIX「L'APPRENDISTA」
少し前に実家に帰ったときに持ち帰ってきた1枚。レコメン系の中でもややマイナーなイタリアのバンドの78年作。買った当初はあまりピンと来てなかったので聴きなおしです。これはレコメンといってもHENRY COW〜ART BEARS系の攻撃的なやつではなくて、生楽器アンサンブルをふんだんに使って拍子体系をフラフラと不安定にさせた、だらしないサムラやエトロンといった類。スリルを敢えて排除したかのような展開の遅さ・ドラマ性の目立たなさですが、素っ頓狂+チェンバーという線では同郷の
PICCHIO DAL POZZOと相通じるところもあるかも。こちらも「スゴイの聴くぞ〜」と気合を入れずに対面すれば、ただのんきなようでいてこちらの先読みをうっすらかわしてくる独特のユーモラスさを楽しめることでしょう。このバンドはこの次のアルバムが代表作らしいので、そちらも聴いてみたいところです。
1 Apr, 2010
▼今日は特に誰も騙さずじまい。バンドのホームページのトップ画像に入っているメッセージを「我々が合衆国カリフォルニア州から来たと、信じるか信じないかはあなた次第」という内容に差し替えておきました。番組違いますがアメトークは「HM/HR芸人」やってくれんかなあ。
本日のレビュー:MAGMA「1001 CENTIGRADES」
1stに引き続き皆さんのフジロック予習のために。こちらは71年2ndです。ひたすらフラフラとして怪しいという感じだった1stに比べると、一気に暗黒度・重厚度がアップ。60年代サイケテイストはほぼ消えました。女声はまだ加わらないまでも男声が二重になってクワイア感が増し、奇数拍子のシーケンスや不穏なベース、異常にアグレッシヴなドラムなどが大幅露出アップ。ジャズロックと現代音楽が融合したスコア・オリエンテッドな何者かをロックバンドがむりやり具現化した、とでもいうほかない唯一無二のMAGMAサウンドを早くも大成。その後のいわゆる「THEUSZ HAMTAAHK 三部作」の土台は既にここでほとんど出来上がっているも同然です。まだプログレ何たるやも定まらない時代にこれとは、相当なショックがあったことでしょう。
この次以降の作品が有名すぎて、代表曲らしきものも入っていないがゆえに、過渡期的作品としてあまりわざわざ取り沙汰される機会は少ないように思う盤ですが、初めて聴くMAGMAがこのアルバムだったとしても重要な部分はちゃんと伝わります。たまたま中古盤屋で見かけたとするなら「どうしよう、『MDK』も『ATTAHK』も持ってないし…」とためらったりせずにすぐ買えばOKです。