SCSIDNIKUFESIN

30 Oct, 2010

▼翌朝32時(もちろん寝て起きた後)の更新です。ここのところ、何にせかされるでもなく、しばらく前に録ったDOIMOIのドラムトラックがどうにかならないかなとミックスを続けていて案の定泥沼の中にいます。
海外の音源は、そんなに資金のあるメジャーのリリースでなくても、何故あんなにパンチとクリアさが両立してんでしょうねー。日本のインディーズはとにかくコンプでドシャメシャにして輪郭だけで均等を作ってる感じがしますが、海外のものは個々のトラックが収まりよく均されていて、かつ全体の中でそれぞれの行き場がきれいに定めてあることで美しく上から下までを埋めているイメージです。
特にバスドラにちゃんと量感があって、音色としてはそれほど目立っていなくても、しかるべき低音成分がドウッドウッと全体を下から圧迫するあの感じは、トラックダウンやマスタリングの段階でやってることなんでしょうか。バスドラだけ重くしても全然そうはならなくて、ベースとの位置関係に迷う、高域の上端とのバランス取りに迷う、云々で根底から残念なことになってあほみたいに時間がかかるという。
ということでまだ全然人のバンドの音源を安定して仕上げられるような技術がなく(しかしLOVE WILL TEAR US APARTを録る話があってそれは進めたい。Theキャンプのアルバムも制作中)、自主修行中の身分がもうかれこれ10年くらいになります。ダメなエンジニアだ...。
▼メタラーの皆さん、FORBIDDENの復活作がヤバイことになっています。「DISTORTION」以降の屈折テイストを更にパワーアップさせながらスラッシュ然とした畳み掛け感も復活しているという超前向きな意欲作。スラッシャー谷原章介にも教えたい。
VADER「DE PROFUNDIS」

本日のレビュー:VADER「DE PROFUNDIS」

ポーランドのデスメタラーによる2nd。90年代ブルータルデスを代表する1枚といえます。1stはEARACHEからリリースされて、こちらは国内盤が発売されないまま輸入盤でスマッシュヒット。SLAYER~MORBID ANGELの系譜の純血中の純血といえる超凶暴かつ端整なデスラッシュ。全編一切テンションを緩めることなく攻め続けるという濃厚さと、とりわけドラマーのドク(R.I.P.)のフルパワーかつ安定したブラストが当時のリスナーの心をグッと掴んだのでした。デスメタルとしての胡散臭さやあやしさといった香りの面ではやっぱり1stのほうに軍配なわけですが、こちらはとにかく完璧。SUFFOCATIONやCANNIBAL CORPSEみたいにリズムチェンジが激しかったりスロウパートをちょいちょい挟んでくるのは嫌、しかし単なるグラインドじゃなくてメタルらしさはほしい、という人は一刻も早く聴いてください。
[amazon.com sampler]