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すごいハイトーン ノルウェーブラック前衛派

RUSH

アーティスト概要

74年デビュー、カナダを代表し北米大陸以外でも高い人気を誇るプログレッシブハードロックトリオ。

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結成当初はLED ZEPPELINになりたかったらしく、極端なヴィブラートが特徴のハイトーンが比較的オーソドックスなハードロックリフに乗るスタイルからスタート。やがてプログレへの憧れを見せ始めて大作志向に傾倒する。とはいえあくまでトリオ編成で、シンフォニックなハーモニーなりジャズや電子音楽との融合なりに色気を見せることはなく、あくまでハードロック的な表現を組曲形式で長尺にすることでプログレっぽさを演出していた。その時期の代表作は76年の4th「2112」。

78年の「HEMISPHERES」でプログレ路線の頂点を極めたあとは、それまで実践してきたシンセの同時演奏(MIDIペダルを使用)や変拍子などの要素をコンパクトなポップス的楽曲の中に落とし込むようになる。"The Spirit Of Radio" "Freewill"などその後のキャリアの最重要代表曲を含む80年の「PERMANENT WAVES」、定番インスト曲"YYZ"や"Tom Sawyer" "Limelight"などのヒットを収めた翌年の「MOVING PICTURES」と、RUSHのパブリックイメージを体現する作品がこの時期に作られた。

シンセの比率を高めてよりラジオ向けになった82年の「SIGNALS」は、身売りしたとのイメージから悪く言われることもあるが、ここから87年の金字塔「HOLD YOUR FIRE」にかけて、このコマーシャル路線で人気を不動のものにしていく。しかも言うほどペラペラな流行便乗系ではなく、RUSHらしいハイレベルな演奏やアレンジワークがしっかり詰まっている。

時代が徐々にゴージャスなものからシンプルなものへと向かい始める80年代終盤、らしさを失うほどではないが様子見的な作品が続く(「PRESTO」「ROLL THE BONES」)。オーヴァーグラウンドがグランジ/オルタナに乗っ取られると、そのダイレクトなエネルギー感を完全にプラス方向に取り込んで、職人的アンサンブルと(かつて自身もそうであった)骨太でシンプルなロック性を結合した音楽性でアイデンティティを再定義。93年の「COUNTERPARTS」はシングルカット"Stick It Out"がビルボードのロックチャートで首位をマーク、続く96年の「TEST FOR ECHO」は更にカラフルで往年の代表作に匹敵する内容になった。

2002年の「VAPOR TRAILS」以降は、オルタナティブな質感をやや抜いてハード&プログレッシブな傾向を強め、ライブ盤で間をもたせながらベテラン現役として新作も定期的に発表し続けている。

来日を切望するファンは多いが、ライブでは非常に大掛かりなセットが組まれるため、海外での人気の高さとは温度差がありすぎる日本での公演の実現は難しかろうと諦めムードも漂う(一説には、80年代に来日した際、ホテルで一般人の喧嘩の仲裁に入ろうとしたメンバーがひどい剣幕で返り討ちにあったことがトラウマになって二度と来ないとも言われている)。

海外では"YYZ"がバンドビギナーの定番練習曲になっていたりと、大衆レベルで親しまれている。ただ、初期に顕著だった滑稽なまでのハイトーン、フロントマンのゲディ・リー(B./Vo.)のなんともいえないルックスから、ナードの音楽と目されることがしばしばあり、PAVEMENTの歌詞でからかわれていたりもする。日常の場で女性がRUSHのTシャツを着るのは(「RUSHのフロントマンはルックスが悪い」という一般的認識から)相当な珍事になるらしく、純粋なファンから「冗談でそういうことをするのはよせ」と言われる事例もあるとのこと。

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