27 Feb, 2010
▼本日の収穫、実家に帰る道すがら「今日は気候がいいから自転車で、しかもちょっと回り道して行ったらいい」と嫁を道連れにして確信犯的に寄ったブックオフ岩塚店にてLYNCH MOB「WICKED SENSATION」「LYNCH MOB」いずれも500円。ずっと前から見かけるMOLLY McGUIREの大名盤2ndが250円コーナーにまだありました。誰か救済を。
本日のレビュー:LYNCH MOB「WICKED SENSATION」
DOKKEN解散後のジョージ・リンチが立ち上げた自らのリーダーバンドの1st。セルフタイトルのアルバムがあるんですがそちらは2ndだったそうでそう、初めて知りました。同じく解散後に立ち上がった(そして1枚で終わった)ドン・ドッケンのソロの方には、HM然とした欧州的な湿りが引き継がれていきましたが、こちらは100%アメリカンな、メロディはどこ行った〜という感じのスリージー&アーシー系。ヴォーカルの声質や節回しが、ちょっと無理をし気味なレイ・ギラン風だったりするので、シブさの足りないBADLANDSのようであったりもします(90年代のこの辺の音を例えるときにBADLANDS以外の引き出しがでてこないのを何とかしないといけませんね…)。ジョージ・リンチのギターワークは、例の独特なフラットファイブはさほど効いてこないものの、バッキングのトーンやキレからして超一流の風格が漂い、リードプレイは何かしら引っ掛かりのあるネタを必ず絡めてきます。ブルージーな曲調にマッチしているかどうかは別として。正確無比ではあるけどメカニカルにはならず常に独特のフィーリングがあるという加減はリッチー・コッツェンとも同じ系譜ですね。DOKKENファンが聴かないといけないというものではなく、件のBADLANDSとかDAMN YANKEESとか2nd・3rdの頃のCINDERELLAとか、そういうのがひたすら好きという(日本には少なそうな)人のものかと思います。
26 Feb, 2010
▼ときどき「ギター運指練習日記」「ミキシング日記」「ココイチでのベストチョイスは何日記」など特定のトピックに偏ることがあるこの日記ですが、私物であるので好きにやります。ということで今はウェブ制作日記ですね。STIFF SLACKのサイトリニューアルが一段落ついたものの、凝ろうと思えば凝れるところがまだ多少残っていて、昨日は「JavaScriptで外部CSSを読み替えて、ページのリロードなしで日本語と英語を表示切替する」を一部のコンテンツで実践。CONTACTのページとかなかなか華麗です(右上にボタン)。英語がたんのうで暇人というかたがいらっしゃいましたら、未対応のページの日本語文をきれいに英訳して送ってください。完全バイリンガルサイトを目指したいです。
本日のレビュー:ANTHRAX「VOLUME 8 -THE THREAT IS REAL」
昨日から「ジョン・ブッシュ加入以降のANTHRAXを聴き直すキャンペーン」をやってまして、「SOUND OF WHITE NOISE」の素晴らしさに改めてもんどり打ったところなのですが、順番で今日はこれ。パンキッシュな疾走感とパンチにひたすら特化した「STOMP442」を経て98年にリリースしたこのアルバムは、メタリックな部分はよりメタル帰りが進むとともに、離れるところは離れて(拡がって)いって、超レンジの広い「メタル・イディオムの王道ロックアルバム」になってます。FOO FIGHTERSも手掛けているクリス・シェルドンによるプロダクションがまた秀逸極まりない。彼らはどんなに変わり続けてもどこまでもANTHRAXであり続けるのが偉いところで、時代の空気を吸い込みながら常に新しい切り口の魅力を提供してくれる、現役として存在し続けていく価値のある人達なのです。「SOUND OF〜」ではALICE IN CHAINSその他に染まりすぎていたし(その中で誤読による新しい表現の発見もあった)、「STOMP442」は前述のとおりでしたが、ひととおり市場調査を終えたあとで作られたこのこのアルバムの「他の何者でもなさ」は改めて聴いても凄いものがあります。非メタラーを拒絶するような要素も一切なし。より「濃さ」を打ち出した次作も強烈な仕上がりながら、出来心でメタルを聴いてみたくなった人にはこっちをまずおすすめしておきます。
24 Feb, 2010
▼連日作業を続けていたSTIFF SLACKサイトリニューアル、ようやく完結しました。こちらをどうぞ!一応IE6・IE7・FireFoxで確認はしてますが、表示がおかしかったりしたらぜひご指摘ください。最近の自分内の流行りは「インライン要素をブロック化して使用タグを節約」「特に、Aタグをブロック化してボタン的なクリック感を醸し出す」「:hover擬似クラス+透過フィルターでロールオーバーの代わり」です。
本日のレビュー:BUDDY LACKEY「THE STRANGE MIND OF BUDDY LACKEY」
アメリカの個性派ダークプログレメタラー・PSYCHOTIC WALTZのシンガーのソロ。本家同様のねっとりダークな作風かと思いきや、プログレッシヴな要素は全体的には控えめで、メタラーが挑戦して失敗する感じのダメなファンクネスをフィーチャーしたミクスチャーまがいの色がそこかしこにボチボチと。この頃(93年)多いですねこういうの。やはり何にしろオルタナティヴなものに近付こうとするアティテュードは持っていたようです。ヴォーカルはメサイア・マーコリンを素人にしたような感じでおおむねチープながらも、役に入り込んで大袈裟に表現する傾向があり、まさに「マイナーバンドのひとクセあるシンガー」を地で行くスタイル。PSYCHOTIC WALTZのファンだからといって必ずしも探す必要があるほどではないですが、心で感じられるレベルのファンであれば、血迷い具合も含めて楽しめるであろう盤です。
23 Feb, 2010
▼今日もロンハーを聴覚だけで楽しみながらSTIFF SLACKサイトリニューアルの続き。もうあとは情報移行の力仕事だけこなして、新川さんに扱い方を説明したら終わりです。集中して作業してしまうけど、昼間も夜もやってることがまったく同じというのは、もういっぺん朝が来たときにけっこう疲れを感じますね。明日の完成を見込んで今日は寝る。
本日のレビュー:ANTHONY PHILIPS「1984」
初期GENESISに在籍していたギタリストの81年発表ソロ作。内容はオールシンセで、4部に分かれた大曲をドカンとやってくれてます。ベッドルーム感溢れる単調なリズムボックスと、そこに重なってくるシンフォニックなシンセの洪水という取り合わせが、なんとも不思議なスケール感。止まることなくつらーっと流れていく感じは「E2-E4」をチラッと彷彿ともさせつつ、基本的にはGENESISの世界観そのものです。最初の2枚にしか在籍していなかったのに、なぜか4人時代の感覚にも近い。シンセはどうしようもなくアナログ全開で、来たる新しい時代を妄想してみました的なアルバムタイトルの割には普通に牧歌的で人に優しい音になってます。登場した要素の断片が文脈性無視でギリギリのバトンリレーをしていく半寝半起き時の夢のごとき曲展開を追ってるだけであっという間に40分強が経ってしまう、なかなかの好盤。
22 Feb, 2010
▼いろんな角度からちょっと忙しめになってきてますが、好きでやっている限りであればそれで27時寝とかになるのは屁でもないっす。昨日はヨメさんと自転車でちょっと遠め(堀田)のカレー屋に昼を食べに行ったつもりが、天気がいいからもうちょっとフラフラするかと言ってるあいだに大きい橋をいくつか渡って、最終的には港区南陽町くんだりまで着いて、何もないねといって引き返してきたという休日でした。夜は無駄に近場の御器所 すすきの亭。みそらーめんに白飯は必須。道すがら寄ったブックオフ熱田にて21日の収穫、UGLY KID JOE「AMERICA'S LEAST WANTED」。
ついでに途中で見かけたおもしろ看板でも晒しておきます。
本日のレビュー:UGLY KID JOE「AMERICA'S LEAST WANTED」
なつかし。このアルバムは、むかし聖飢魔II信者であった姉が、構成員の誰かがラジオで流していたのを聴いて私が中1の頃に買ってきたもので、当時のMTVでもこのアルバムの収録曲"Cats In The Cradle"がけっこうガンガン流行っていたので非常に記憶に残ってます。このたび晴れて外盤ゲット。UGLY KID JOEに500円はちと高かったか。
ノリとしては
GALACTIC COWBOYSにも近いものがある(声の感じも似てるかも)、へヴィリフをただ弄ぶポップなハードロックバンドという感じ。GALACTIC COWBOYSほどの変化球でもなく、KISSのリフをMETALLICA風にやったような塩梅です。ただ和やかなだけの曲はBLIND MELONあたりとも変わらん。がしかし、アホっぽいなりになかなかよい。FIGHTを稼動させようとしていたロブ・ハルフォードもこの軽率な90年代へヴィネスに興味を持ったらしく、1曲でコーラスに参加してます(しかもそれなりにいい仕事)。で最初にも書きましたが、アンプラグドブームに乗っかって、シタールの入ったカントリーテイストのアコースティックバラード"Cats In The Cradle"が何故かスマッシュヒットして、これも非常に時代を象徴する1曲であります。ちなみに昔「ヤング・ギター」か何かで読んだところによると、この変わったバンド名は、対バンさせられたPRETTY BOY FLOYDがあまりにもケバケバしくて馬鹿らしかったので、その逆として名乗り始めたとのことでした。使えない豆知識。
20 Feb, 2010
▼絶好調でSTIFF SLACKサイトリニューアルの続きをしてました。ほかにも出来かけの曲が2つくらい新登場したり、4月の自主企画のことも考えないといけなかったりと、頭が忙しい週末を過ごしております。そんな中バンドの練習後に行ってみたサウンドベイ上前津にて本日の収穫、ANTHONY PHILIPS「1984」、BUDDY LACKEY「THE STRANGE WORLD OF BUDDY LACKEY」(PSYCHOTIC WALTZシンガーのソロ!レア!)、以下は100円でARCADE「ARCADE」、SHAW/BLADES「HALLUCINATION」。
本日のレビュー:ARCADE「ARCADE」
RATT解散後にヴォーカルのスティーヴン・パーシーがやっていたバンドの93年1st。おっとプロデュースがデイヴィッド・プレイターだ。内容的には、別段グランジ/オルタナやポストPANTERA系に傾くでもなく、RATTをもう少しシュッとさせて、ブルージー・スリージー・ほどよく哀愁の80年代後半MCAものみたいな感じになっています。これはなかなか聴けるではないですか。RATTには到底期待できなかった大人の骨太感さえうっすらと。でこれを聴いて初めて気がついたんですが、スティーヴン・パーシーってのはデイヴ・ムスティンと7割方同じ声をしてますね。かつ、凄くクリーンに歌って純粋に「声質」のみを取り出したら、YUI(あのYUIです)に相通じるところがある。これ新発見。RATTファンは確認してみてください。
そしてデイヴィッド・プレイターはクリーントーンのアルペジオやピアノのコンプが特徴的ですね。やっぱりDREAM THEATERやFIREHOUSEをちょっと思い出す音です。メタル界のミッチェル・フルーム&チャド・ブレイクと呼びたい。
19 Feb, 2010
▼STIFF SLACKのサイトリニューアルを買って出て、ただいま作業中。現状の雰囲気を保ちつつ「あっ変わった」という感じがしてしかも自主メンテが容易なようにどうやって作ろうかと悩むところですが、世を忍ぶ仮の職場で仕込んだCSSテクを駆使して頑張っております。早ければこの土日で完成するか?しないのか?というところ。
ところで最近の「ピタゴラスイッチ」でやってる「『め』か『ぬ』か『め』か『ぬ』か…」てやつ(この前「『る』か『ろ』か」もありました)が個人的にスマッシュヒット中。「アルゴリズム体操」と「おとうさんスイッチ」には大概飽きたぞえー。
只今のBGM:QUICKSAND「MANIC COMPRESSION」
そしてこれの前は「SLIP」聴いてました、タグ打ちながら(※日記参照)。オーヴァーグラウンド・グランジとポストハードコアのクロスロードに立つ永遠の名盤2枚です。このドカーン!と行くようで行かない、ふつふつとしたへヴィネスとよどみ具合がやはり最高。ウルサイことをやりながらこういう「粘り」とか「待ち」の感じを醸し出す新しいバンドは最近ほんとに少ないですよね。ゴリゴリバキバキ一辺倒になるでもなく、かといって別段美メロだとかというわけでもないヴォーカルラインをしかし確かな芯に据えた、怪我に例えるなら骨折でも切り傷でもなく「打撲」の嵐のような音。大人のロックはこうあるべし。
17 Feb, 2010
▼あーついに花粉の魔手が。
▼DISK HEAVENの新入荷案内の中から、HELVETETS PORTに続いてまた凄い時代錯誤なのを見つけました。このロゴとルックスは凄い…
スウェーデンのTITANですどうぞ。内容的にはTHE STORMほど飛び上がるような感動はないながらも、いつやっても変わらないこの手の音を正確に「80年代中盤まで」の感じに聴かせる狙いの鋭さは偉いところです。ついでに彼らのmyspaceのトップフレンズに最近よく名前を見かける
H.E.A.Tがあったので初めて聴いたんですが、こっちは垢抜けすぎてて個人的にはさほど燃えないものの大人気なのは分かるという感じ。ともあれメロディックロック市場は現在もなんとも健康的な状況なんですな。2010年、求められるのは「胸をえぐるようなダサさ」であることはもう疑う余地がない。
本日のレビュー:STEWART/GASKIN「SPIN」
これはダサさの中にも余裕の構えすら感じられる、ダサ上級者な1枚。やっているのはHATFIELD & THE NORTHやNATIONAL HEALTHなどカンタベリーの錚々たるバンドを渡り歩いたデイヴ・スチュアートと、英フォークプログレの至宝・SPYROGYRAで歌っていたバーバラ・ガスキンだったりするので世の中わからないものです。91年作。肩パット激盛りで角刈り+ちょろ前髪の凄い人が出てきそうなシンセだくだくのサウンドプロダクションの中に、よく耳を傾ければ確かに、高揚と陰りが絶妙な切り返しでヒラつくあのセンシティブなメロディ運びだとか、正にそれだ!という歪んだオルガンによるリードプレイだとかが潜んでおりまして、それがこういう装いになっているのも聴いているうちにだんだんと必然に思えてくるという、奥ゆかしくてしょうがない内容。デジタルサウンドの洪水のはずなのに不思議と人肌の温度になっているのは、やはり扱い手の問題なのか。HF&Nを心で感じることのできる人は、一度挑んでみると(決して安全な山ではない)きっと面白いはず。
16 Feb, 2010
▼最近ローソン100で見かけない「クリームチキン味ヌードル」に帰ってきてほしい。チキンのかけららしきものは確かに入っているのに、あくまで商品名は『味』と謳っているのは何故なのかと開発者を問いただしたいくらいのファンだったのに。
只今のBGM:GODFLESH「STREETCLEANER」
今やJESUでオシャレ轟音コア界からもモテモテなジャスティン・ブロードリックが、その昔NAPALM DEATH離脱後にメインでやっていたユニットの1stフル(89年)。これの前に出ていたセルフタイトルのEPは90年にEARACHEから数曲追加して出直しています。マシンドラムにガッツリ暗黒なダウンチューニングギターを乗せた、インダストリアル・デスのパイオニアでありますな。こういう「とにかく埋まってる系・音響体験型」には苦手意識が強いのですが、EARACHEオリジナルリリースの風情あるたたずまいに惹かれて、半ば勉強のつもりで買ってみた次第です。レトロゆえのピュアさでけっこう聴けました。回転数を落としたCELTIC FROSTてな表情もちらほら。NEUROSISチルドレンだと思っていたものの半分くらいは実はGODFLESH由来だったのかも知れないとこの歳でようやく知りました、遅すぎ。
15 Feb, 2010
▼得三でログメンのライブやってきました。相変わらず「練習でああだったものがどうしてこうなる」の連続でしたが、少しずつその開きが小さくなってはきているか?とスポーツ新聞ばりに小さめのクエスチョンマークもつけておこうかというところ。一応我ら「ツイン・ピークス」インスパイア系というのをコンセプトにやってるのですが、客席に来ていたオウガ出戸君(最近DVDボックスを入手してよく見ているとのこと)から「セカンドシーズンからの引用が多い」との鋭い意見!ほかにも今回はツインピークスネタに反応してくれたお客さんが多かったのが、何と言うか冥利に尽きました。
しかし昨年のDAKOTA SUITE来日のとき以来見たシラオカよかったなー。必要充分なアンサンブル、しっかりしたオトナの歌心、目が覚めるようなナイスフックが何度となく。ヴォーカルの小池さんからは、私がMCで話したブライアン・アダムス・ネタを後から拾ってくれて「高校生のころレインボーホールで見た」といういい話まで聞きました。あの優しいフォーク心の原点はそこなのか。
意外に精力的なログメンの次回のライブは3月9日鶴舞KDハポン。ジュリー・ドワロンとモロかぶりですがあの3人(マイケル・フュアスタック/SNAILHOUSE、ジェレミー・ガラ/KEPLER)じゃないならと諦めもつきます。次も今流行の完全再現ライブ(※前回のライブのセットリストの)にならないよう、新曲を投入しないと。
本日のレビュー:POCO「BLUE AND GRAY」
(日記からの続き)ライブの余韻で、何となくこんなのを。BUFFALO SPRINGFIELDから派生したウエストコースト・フォーク・ポップ・グループ、POCOの81年作です。POCOはちょっと好きで、あるときCD屋のバーゲンでこの時期(70年代後半〜80年代はじめ)の作品が300円でまとめ売りされていたのを、迷った挙句全部救出したということがありました。これもその中の1枚。いい感じに薄味にソフィスティケイトされた、AOR的たたずまいのしめやかなフォークロックサウンドが最高。ペラペラのギターポップ程度の厚みにまとめたアレンジも、芯がぼやけないくらいに掛かったザッツ80年代なリヴァーブも完全にプラス方向に作用しています。ビッグヒットが出そうな要素はまるでないながら、充実した盤といえるのは確か。何かあんまり音楽聴きたくないなーというときに手に取るといい感じでしょう。
14 Feb, 2010
▼本日の収穫、栄ミュージックファーストにてGODFLESH「GODFLESH」「STREETCLEANER」。そしてSTIFF SLACKにもお邪魔して、サイトリニューアル(勝手に申し出てやらせてもらうことになりました)の内容をヒアリング。STIFF SLACK、今は店頭にiTunesで試聴し放題のPCが置いてあってますますいい感じでした。何度行こうとしても、南に1本・東に1本ずれた、よく似た外観のビルをまずは目指してしまう癖が直りません。
あっあと昼に、割と近所につい最近オープンしたラーメン屋「日の出らーめん 千種分店」に行ってみたのでした。極太麺+魚系スープのつけ麺が看板メニューでそれを注文。インパクトやジャンク感を求めるへヴィなマニアには物足りないかも知れないですが、日常食として飽きずに食べ切ることのできる好バランスな品であったと思います。スープ割りも心置きなく完飲。極太ながら激盛りではないので、大盛りで注文することをおすすめします。
▼あーオリンピックの開会式見なかったけど、ブライアン・アダムスが歌ってたのかー!閉会式にはぜひRUSHを。
本日のレビュー:BRYAN ADAMS「SO FAR, SO GOOD」
ということで急遽予定(GODFLESHのつもりでした)を変更して、カナダが誇るシンガーソングライター、ブライアン・アダムスのベスト盤を。この欄で敢えてベストをもってくるのは珍しいですが、脂ののっていた90年代前半まではどの作品も一様にクオリティを保っており、かつ作風もブレず、名曲は点在しているので、結局のところこれが一番都合がよいのです(※1)。しかもこの盤のための新録曲"Please Forgive Me"もシングルヒットになったような名曲なので、積極的な意味でも外せなかったりします。
さて内容としては、元祖・尾崎豊な軽音楽テイストを放ち始めた頃のブルース・スプリングスティーンの前向きさと爽やかさを引き継いで、更にイケメン・ヴァイブスでそれを無毒化したかのような、超良質スタジアム系AOR。アルペジオの清涼感には初期〜94年くらいまでのスピッツのような青々しさも混じっていて、必要充分の上手さでシブすぎない、ちょうど移入しやすい感じのヴォーカリゼイションも実にいい塩梅です。「ロックリスナーにも聴けるメインストリームポップス」は数あれど、この人はブッちぎりでしょう。普通にBAD ENGLISHとかと一緒に聴いてください。
※1…基本的にそういうことなんですが、91年の「WAKING UP THE NEIGHBOURS」だけは、DEF LEPPARDを長年手がけたジョン・"マット"・ランジによるプロデュースのもと、持ち前のハスキー声をジョー・エリオットに見立てた裏DEF LEPPARDな1枚になっており、特にバラードの外さなさはスゴイので、おおかたベストで済ませてもこの盤だけはピンで買っていただきたいところです。
13 Feb, 2010
▼ドニチエコきっぷ(休日に名古屋にお越しの方、おすすめです)で昼食や散髪やバンド練習をまとめてこなして、家に帰るとドイツからの封筒(切手がおしゃれ!写真参照)が届いているこの喜び。好きなものは何ですかという漠然とした問いに敢えて答えるなら「オリジナルリリースの輸入盤」かも知れないと思った今日。本日の収穫、MARA「POETRY & MOTION」。んで長久手の紳士服アオキの近くにある鶏料理の居酒屋「花咲かじいさん」は行けるついでがあったら本当に行ったほうがいいです。餅麩の串と鶏チャンとうどんとあとは好きなものを頼むべし。
本日のレビュー:MARA「POETRY & MOTION」
今月4日のレビューでこれの次のアルバムを取り上げた、アメリカのMARAの94年作。いま調べてようやくちゃんと分かったんですが、これは一応制作物としては2ndに当たるらしく、デモ同然として作られた最初の音源は、このアルバムより後におまけのマテリアルを追加して何とLONG ISLANDからリリースされていたとのこと。ただこの作品に関しては、製品としてまともに流通したという意味でいけば実質的なデビュー作といっても差し支えないでしょうね。
3rd「AMERICA」が凄くオトナな出来のテクニカル叙情プログレハードだったのでこっちも相当期待したんですが、変拍子の類は無きに等しい、かなり王道のいわゆるメロディックロックでした。リフが常にうっすらテクニカルっぽい主張を滲ませてくるのと、シンセが正式メンバーとして在籍していてしっかり1人分のスペースを占めているので、そういう点でプログレハードに聴こえなくもないという程度。でもクオリティ自体はかなりのレベルで、アメリカらしからぬ叙情一辺倒のアプローチに涙を大量搾取されて困るメロハー愛好家も多いはず。うんとカジュアルな装いだが泣き度はFIFTH ANGEL、ちょっと頼りない感じはENCHANTかEQUINOX(!)…というか、北欧と言われれば一番スンナリ納得する音です。総じて、探す人は探せばいいけど正直そこまで大枚はたいて手に入れるほどでも?という感はちょっとあり。結局「AMERICA」が大傑作だった、で個人的には落ち着きました。
12 Feb, 2010
▼BACKSTREET BOYSて、そういえば前にもちょっと思ったことがあったけど、ノリがダンサブルなだけでメロディやコードはJOURNEY病のメロディックロッカーの人達と全然変わんないですね。そのうち315円で救済してみるとします。
本日のレビュー:GAMMA RAY「HEADING FOR TOMORROW」
昨日BURRN!を立ち読みしたら、GAMMA RAYの新作がリリース間近で、マイケル・キスクが1曲で参加しているとの情報が。ラルフ・シーパースが脱退したときにキスクが入ればいいのにねと中学時代に友人と話していたのも15年前かと、いささかの感慨を禁じ得なかった次第でございます。
ということで懐かしのこの盤。ジャーマンスピードメタルのフロンティア・HELLOWEENの中心人物だったギタリストのカイ・ハンセンが、ドイツのJUDAS PRIESTことTYRAN PACEで歌っていたラルフ・シーパースを引っ張ってきてHELLOWEEN脱退後に立ち上げたバンドのデビュー作です。まさに心機一転という言葉が相応しい、(ジャーマンメタルの範疇なりに)バラエティに富んだ楽曲群のツブが立ちに立った充実の1枚。安心の2バス疾走チューンあり、ジャーマン特有の間抜けなメジャーキーのアンセム風チューンあり、HELLOWEEN時代の"Gorgar"や"Rise And Fall"などを思わせる名脇役的トラックもいい仕事してます。この人の作風は、メロディの甘度(?)はあまり高くないものの、クラシックからその大仰さのみにインスパイアされたかのような、シャキシャキした勇壮さがやはり特徴的。イマドキのメロスピに慣らされた若いリスナーが聴いたら「泣きはどこいった?」とポカンとしそうですが、アラサーメタラーとしてはこれくらいでちょうどいいです。それとこの時期の彼らの素晴らしさはもちろん、ロブ・ハルフォードをギラギラさせたようなラルフ・シーパースの強烈な歌唱によるところがクソでかいです。マイナーバンドから発掘してきていきなりこの力量とキャラ立ちでは、リアルタイムで体験したリスナーは(私はギリギリ数年後でした)さぞ度肝を抜かれたことでしょう。日本盤ボーナスとして収録されているURIAH HEEPのカヴァー"Look At Yourself"でもナイスパフォーマンスを披露してます。
あーGAMMA RAY、いいバンドだな。ラルフ・シーパース脱退後の作品(カイ・ハンセンがヴォーカルも兼任)はこわくて聴いてないですが、その後へヴィメタルをどうまとめてくれたのか今更興味が出てきました。
11 Feb, 2010
▼また星君宅でログメンの練習。今回はなかなか周到に備えることができた。という慢心が当日の思わぬ事故でクルッと簡単に覆るので機材多めの変則編成はこわいです。ともかく15日得三へお越しやす。
あと7日の日記で書いた超メロハーなDOIMOIの新曲のデモをようやく仕上げてみたものの、調子に乗りすぎてWINGERの2ndみたいになってしまって他のメンバーに何と言われるのかドキドキしています。それでもうこんな時間(28時)なので今日は寝ます。
10 Feb, 2010
▼フーすっかり寝て32時の更新です。ここのところギターの運指練習やドラムの左手のスティックワークの練習をしたりして思うには、こういう基礎練習はやればやっただけ効果があるなということです。ログメンの曲で、木琴でそれなりに速い16分音符のフレーズを二人でオモテとウラに分担するパートがあって、前はもう一方の手でやっているシンセで補助を入れないと上手くウラが取れなかったのが、自主練をして臨んだこの前の練習では補助なしで上手くいったりだとか、DOIMOIでも最近の曲に入れているスポーツニュース風のギターソロをブルブルブルッと弾くときに、前よりも視界が晴れたというか、弾きながら指の屈伸とかに回せる注意力の量が増えた感があったりだとか、しました。あれって1時間とか2時間とか続けてやってる間はそんなにヨッシャできるようになったという実感はないのに、一度寝て改めて挑戦すると軽く1段シフト済みになってるような気がするのは何なんでしょうね。報酬は遅れてやってくるということで、辛抱強く継続するしかないのですな。
本日のレビュー:WHITE LION「BIG GAME」
先月のこの欄でもご登場願ったWHITE LIONの89年作。エレフソンが戻るまでのMEGADETHにここのベースのジェイムズ・ロメンゾ(PRIDE & GLORYにも行ってた人ですね)がいたということでまた出てきてもらいました。先月久々に「PRIDE」を聴き返して改めて面白いバンドだと思って、そのすぐあとにサウンドベイでこのアルバムを見かけてうっかり買いそうになってガマンしておいたら、後日実家に帰ったときに自室で普通に発見したのでした。ああ脳みそふし穴状態。
で内容は、やはりおおよそこの時期のヘアメタルらしからぬ、ラフで隙間のあるハードR&R。VAN HALENがある部分では後続に圧倒的な影響を与えながらも、真似る者がいなかったもっと核心の部分を、気持ちよく汲み取りながらオリジナルな音に消化しているといった感じです。ただ「PRIDE」での泣き泣きモードは完全にどこかへ行って、フォーキーな和み心をもっぱらフィーチャー。そういう音と80年代サウンドが凄く自然に親和しているのが新鮮(20年前の音ながら)。BADLANDSとかみたいなアーシーテイスト回帰なトレンド(当時)に乗っていったところもあるんでしょうかね。こりゃリアルタイムで追ってた人には相当な肩透かしだったでしょうが、変な予測曲線を持たずに今聴けば、全然ナイスです。
9 Feb, 2010
▼うっかり早寝しても4.5時間もしくは6時間後にスポッと目が覚めるこの頃です。だがしかし平日はギリギリまで起床したくないので半寝半起きのままそこから2時間くらい経ったりする。結局27時とかに寝るのがちょうどいいみたいです。
▼MEGADETHにエレフソンが戻ってめでたしめでたし。
▼前回の日記でまた誤情報を垂れ流してしまいまして、注釈をつけて訂正してあります。不注意続きで本当にすみません。
▼4月のDOIMOI主催イベントですけども、誘ってみたバンドがことごとく都合つかず、まだメンツが決まらない状態であったりします。こんなんと一緒だったら見たい、みたいな希望があったらぜひ「コメント送信」から教えてください。今まで接点がなかったそれなりの大物でも臆面なく誘ってみようと思っています。
只今のBGM:MEGADETH「PEACE SELLS... BUT WHO'S BUYING?」
裏ジャケのデイヴ・ムステインが吉高由里子に似ていて、ガル・サミュエルソンはスチュアート・コープランドに似ている。持ってる人は今すぐ確認を!そんなどうでもいい書き出しで始めたくなるくらい「当たり前の定番アルバム」でございます。86年。いくらでも下世話なミクスチャーが溢れている今となっては、これのどこがジャズ/フュージョンとの融合でインテレクチュアル・スラッシュなんじゃという感はあるものの、スピードやアグレッションへの拘りをいち早く捨てた神経質系リフワークや、どことなくスタジオミュージシャンっぽい妙なトーンで何となしにアウト気味に弾くクリス・ポーランドのリードギター、そしてボトムエンドをニヤッとクールに支えるデイヴ・"ジュニア"・エレフソンの存在感はやはり独特で、「MASTER OF PUPPETS」で早くも大成したスラッシュメタルのその後の深化のひとつの指針になったんではないでしょうか。と言ってみたいところですが、未だかつて「これはMEGADETHフォロワーだ!」というのに出くわしたことがないですねそういえば。チャンピオンだと思ったこともないですけど、この頃から既に孤高の存在でありました。メタルリフと16ビートの絡ませ方のパターンなんかは特に、この人達の発明がその後けっこう活用されてる気がします。"Bad Omen"クールすぎる。
7 Feb, 2010
▼更に昨日の続き。ログメンの練習で星君宅へお邪魔したら、「ツイン・ピークス」のTVシリーズ終了後に制作された映画版「ローラ・パーマー最期の7日間」を借りて帰ってきました。そして早速夕食後に見て、今の気分はうげうげ〜という感じです。もはやエログロナンセンスの域でしたが、まあカントクの好きにやってくれた感じでいいんじゃないでしょうか。TVシリーズの内容を知らずに見ても、日本語が分からない人が嘉門達夫を聴くくらい収穫に乏しいと思いますので、まずはあの長大な本編を見倒してからどうぞ。
▼そしてDOIMOIの練習では、少し前の日記でもちょっと書いた、赤面ハードAORにしかならなそうな新曲のアイディアをメンバーに聴かせたところ思いのほか面白がられたので、そのまま仕上げて次の作品に入れるとします。ますますもってオーバー30受けしか考えてないバンドになってしまうけどまあ悪かないですね。
あ、ついさっき、「キップ・ウインガーの最新ソロ(後日註:最新ではなかったようです、お詫びと訂正。森森森さんありがとうございます)がCHROMA KEY風でおすすめ」との情報を提供してくれた人が。ケヴィン・ムーアほどメタル畑の外の空気をたしなんだ感じではないものの、同様に内省的かつメロディには潤いがあって、「PULL」のいい部分を順調に拡大したみたいなかなり良い内容でした。いやーキップのソロワークもあったか…最近買いたいCDが増えて困ります(とりあえず早くHELVETET PORT欲しい
!!)。そういえばちょっと前にALOHAの新作出るよ情報をいただいた方もありがとうございました。プログレモードは上手い具合に脱して独自の新境地に踏み出した感じで、追っかけてるファンには食いつき応えのある進化を見せてるんではないでしょうか。
本日のレビュー:SHADOW KING「SHADOW KING」
むかーし取り上げたことがある記憶がありますけども、たぶん画像つきでレビューを始める前くらいだったはずなので改めて。ソロキャリアが成功したルー・グラムがFOREIGNERを離れて結成したバンドの唯一のアルバム。ギターには元DIOのヴィヴィアン・キャンベル(現DEF LEPPARD)、ベースはソロ2作を手伝っていたブルース・ターゴン。ドラムのケヴィン・ヴァレンタインは昔からセッションドラマーとして活動してた人のようで、KISSの「PSYCHO CIRCUS」でもほぼ全曲叩いていたりするようです。
で内容はほぼソロアルバムやFOREIGNERそのまま。FOREIGNERはだんだん湿り気が取れてシンセも増えてAORマシーンみたいになっていってしまってましたが、ここでは再びギターを中心に据えて(といってもロッキンとまでは言い難いレベルですが)バンドサウンドでやってくれています。JOURNEY〜SURVIVOR系ほどアマアマではなく、ソウルフル&エナジェティックなヴォーカルの存在感がメロディよりも勝る感じ。効率よく胸をキュンとさせたい向きには物足りなさもあるでしょうが、シブみを好む余裕のあるオトナ・メロハー愛好家には絶妙な匙加減かと思います。いやーフルフルと熱っぽいヴィブラートを効かせながら歌うこの人の中低域のセクスィ〜さったらないですわ。ヴィヴィアン・キャンベルもやり過ぎない程度にDIO時代の夢をまた見させてくれるようなリードを披露してくれてますので、そっちのファンもチェックすべし。しかし歌詞はどんなしょうもないことを歌っているのか知りたいです。"Danger In The Dance Of Love"とか気になる。
6 Feb, 2010
▼昨日の(今朝の)予告どおり、今日は愛知県東部の山奥にあるゲルスタにお邪魔してきました。古い蔵を改造した機材何でも部屋という感じで、超モンドな60年代の原始エレクトーンやら業務用の16トラックオープンリールレコーダー(VUメーターが16個並んだ小型冷蔵庫並みの凄いやつ)やらがそこらじゅうにズラッと。ばっちり写真に収めてくるつもりが、携帯の充電が切れるというというしょーもない事態により断念しました…。今回のレコーディングでもう1回行くことがあるかも知れないので、そのときに改めて激写してきます。
で肝心の録音(HADAさん新作へのゲスト参加)のほうは、こんなのが1000枚プレスされて大丈夫なんかというへろへろなパフォーマンスをかましてしまいましたが、当のHADAさんが笑顔でOKを出してくれたのでよしとします。いやいいのかな…。まあしかし自分も人の演奏を録るときは、多大な時間的犠牲を払って奇跡の1テイクをひねり出すよりも、力量相応の、平均的よりちょっと上くらいのものを記録できればそれが(音源のあり方としては)正しい、という信条のもとで割とひょいひょいとOKを出してしまうので、観念するしかないというところです。
さて明日はログメンの練習(とDOIMOIの練習。これはいつものことですが)。ログメンは今月の15日月曜に得三出ますので、皆さんよろしく。あ〜早く正式音源を仕上げねば。
本日のレビュー:VANDERHOOF「VANDERHOOF」
METAL CHURCHの中心人物であったギタリストのカート・ヴァンダーフーフが突如はじめたバンドの97年1st。のっけからBLIND MELONの"No Rain"以外の曲みたいなグランジ〜な16ビートで究極にパッとしないものの、聴き進んでいくとどうもヴィンテージ・ハードロックのテイストを出したそうな気配。そうかこれは空気読めてないWOLFMOTHERか…と思うと意外に楽しめる、というのがアルバム前半。後半はいきなり覆面を剥いだかのようにパワーメタル魂が舞い戻って、逆に時代性をわきまえたMETAL CHURCHという感じになっていてなかなかカッコイイ。カール・アルバート(VICIOUS RUMORS)のメイン音域をもう少し下げたようなこのシンガーがかなりの逸材だったりします。ちなみにドラマーはMETAL CHURCHの人。オール・アナログでカート・ヴァンダーフーフ自ら録ったというサウンドプロダクションもすこぶる良好。ここまで書くとよほどの隠れ名盤みたいな感じがするかもしれないですが、まあ安く見かけたらで充分というところです。
5 Feb, 2010
▼昨日の日記で書いたMARAの前作を海外のCDショップでかなり安く見つけまして(中古)、注文してペイパルで送金もばっちり済ませてわくわく待っていたら早々とそのお金が返ってきました。曰く「すんません、やっぱり在庫ないっす」とのこと。レア盤の道は厳しいな。てことで、送料は高くつくがドイツのアマゾンのマーケットプレイスにて懲りずに再注文しました。さて明日はゲルスタ(ザ・シロップ, ホットハニーバニーストンパーズ, BUILDING, 愛工大メイデン, ex.GUIROほかの松石ゲルさん所有のスタジオ)でHADAさんのレコーディングに参加してきます。と当日の朝しれっと更新してます。
只今のBGM:THYMME JONES「CAREER MOVE」
(日記からの続き)手伝うのは鍵盤ということになってるので、チョイスが正しいのかどうかは分からないが参考として聴いとります。この日記で何度も出てくるCHEER-ACCIDENTの中心人物(基本的にはドラマー)、シム・ジョーンズのピアノ弾き語り独演盤。これもレア盤みたいですが何年も前普通に中古で買いました。内容は、持ち前のピー(ター・)ガブ(リエル)声でしっとり歌い上げる、GENESISのピアノ曲やロバート・ワイアットのソロのような作風の小曲集。PLUSHあたりより幅があってしかもパタパタッと聴ける感じがよいですね。異常にシンプルながらどれも名曲のたたずまい。かつ全部ジョークかと思うような妙な恐さもあり。CHEER-ACCIDENTファンなら(日本に何人いることやら)わざわざ探して買ってみてもいい品では。
4 Feb, 2010
▼簡単な箇条書きにするほどのこともない平日がほとんどです。とりあえずCDに合わせて左手だけで練習パッドを小一時間叩き続けてみました。あっRIVAL SCHOOLS名古屋来ないかなー!
曲がなかなか出来ないのは遂に己のない才能も底まで枯れ果てたせいかとドンヨリすることもありますが、(有難くも)「なかなかいない」と言われるバンドをやっているのだからポイポイ出てくるような曲に甘んじてはいかん。と信じて今日もALICE IN CHAINS同然になりかけている新ネタをどう軌道修正するか悩んでいるところ。と言いつつ、ここ数日の曲作りに関するトレンドは「有線のチャンネルでも替える感覚で、曲をいきなり途中からイメージして、つまらなかったらすぐ捨てて次へいく」というもの。捨てずにいけばクソつまらない曲が1日に20曲くらいは出来そう。んー本当に人の作曲事情がどんなんか知りたいですわ。
本日のレビュー:MARA「AMERICA」
デビュー作「POETRY & MOTION」は国内盤がテイチクから発売された、90年代メタラーには懐かしい名前・MARAの3rdです。「POETRY〜」は知らない間にメロディック・ロックのお宝盤としてまんまとプレミアがついてるみたいですが、こちらは存在することすらあまり認知されてないのでは。内容は、最高です!TILESとENCHANTの間をいくコンパクトなRUSH系プログレハード。ENCHANTよりも泣きが強く、マイケル・スウィートばりに太くてイノセントなハイトーンが非常にマッチしてます。屈折の仕方も変拍子バリバリというわけではなくいい感じに控えめで、楽曲に幽玄たる深みを与えているといった塩梅。歪み過ぎないギターによる埋まり過ぎないバッキングがRUSH党には心地よいですなあ。単音リフのおしゃれさは時々ポストロックかと見紛うレベル。近い将来これがリイシューされるなんてことはまだ考えられないですが、時を経てこれだけの内容のものにちゃんとプレミアがつく(=評価される)というのはいい話。願わくば当時ちゃんと売れて、バンドがもっと制作を続けられる環境に至れば良かったのですが。
3 Feb, 2010
▼今日はログメンのライブの自主練、恵方巻きなど。相変わらずドラムは下手すぎて吐きそうなので、CDを聴きながらでもできるような左手をいじめ抜くエクササイズがあったら教えてほしいです。
只今のBGM:PEARL JAM「TEN」
ときどき急に訪れるグランジモードに今入ってる最中です。このアルバム、いわゆるグランジのパブリックイメージからすると別に普通のハードロックみたい(BLACK CROWESくらいのもん)ですよね。と思ってたんですが、やっぱりそこまででもないですね。たまに入るどんよりしたヴィンテージ・フォークロック調の節回しは「ガンズ以降」の文脈とは確かに筋が違っていて、悪路を走るオフロード車の如く小刻みにボコスコ上下する低音グルーヴの表現とかも、独特のまとめ方をしてます。ただこのブックレットを開いて現れるメンバーのルックスだけは、きたないなりに相当チャラい格好をしてて、グランジ言うわりにキメ込んどるやないけと笑えますが。ともあれ、ニオイのユニークさは突出した作品です。
2 Feb, 2010
▼気が向いて風呂あがりに腹筋と背筋をやってみました。たぶん明後日くらいに筋肉痛が来る頃には今日のこの筋トレのせいだということを忘れているので公開メモ。
本日のレビュー:ROLLINS BAND「WEIGHT」
元BLACK FLAGの看板シンガーによるバンドの94年作。90年前後から世間で顕著になりだしたサバス礼賛型リフのちょっと踏み外したやつを変にファンキーなリズムに乗せて、ラップを意識しつつガッツリと大味にアジるヴォーカルが全体を牽引する、今となってはかなり風化の激しいミクスチャーメタルのハシリみたいなことをやっております。リフとリズムのへばりつき方に大して工夫が感じられず、RAGE AGAINST THE MACHINEのようにグルーヴだけでアルバム1枚聴けるというほどの説得力には及ばないところでしょうか。ところどころPRIMUSを意識したっぽい変態ムードも漂うものの、もちろんあんな真性の変態ではなく。何にそこまで口汚く怒りをぶつけたいのかという90年代の荒んだ空気を味わって和みたい30代グランジャーであれば、手元に残しておいて損はないでしょう。私はとりあえず"Liar"が懐かしいので持ってます。とにかくヴォーカルが前面に出ているので、歌詞がわかるともしかして聴こえ方も変わるかも知れないですね。
1 Feb, 2010
▼(昨日の続き)拾った風邪はその後、普段の倍近く寝倒してやったら一発で退去していきました。めでたしめでたし。
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バンドのホームページに3〜4月の詳細をいっぱいアップしました。出すつもりのミニアルバムがいつになるかは極めてあやしいところですが、ライブは変わらず盛んにやっていけるようなのでどうぞよろしく。
本日のレビュー:GTR「GTR」
ex.GENESISのスティーヴ・ハケットと、ex.(当時)YESのスティーヴ・ハウという英シンフォプログレ二大ギタリストが居合わせてしまったプロジェクトの86年の作品。プロデュースはジェフ・ダウンズ。とりあえずジャケがよいですね。本当にこの形にガラスを切ったんでしょうか。内容のほうは、ガッツリとメロハーに溺れたい向きには若干しゃびしゃび過ぎるきらいのある、王道80年代産業ロック。泣きはほぼ不在で、大げさな多幸感や意味不明のポジティブさの類も強烈といえるものではなく、芯のある少年系ハイトーンを聴かせるマックス・ベーコンのナイスパフォーマンスが最も印象的でしょうか。ハケットの存在感はどこか寓話的なアルペジオに(頑張ってタッピングを繰り出してくれる曲もあります)、ハウは無重力でファーッと飛翔するリードギターと独特の単音リフにそれぞれ感じることができるにはできます。時々現れる字余り/字足らず拍子はプログレハードファンを一時的に喜ばせるでしょうが、基本的にはこの手の音を心のみで感じる80年代上級者の域まで達して初めて「無論最高」と言えるような匙加減かと思います。あるいは90125YESの良さを知り尽くす人なら、反応するツボをより多めに持ち合わせているかも。