物色日記−2007年10月

※頻出語句解説はこちら
  10月31日
収穫はなしD12の中身をCD-R経由でパソコンに取り込んでDAWソフト上でミックスする試みを実行。移す手間はあれど、ミックスの作業自体は格段にラクでした。あーあ(今までの苦労と意地が)。ちなみにソフトはフリーのこれです。全然充分。

▼9V指定のエフェクタを12Vで動かしたらいい具合になるんじゃないか?というのが気になり続けていて、今日遂にMXR Micro Ampで実行してやりました。といってもちゃんと事前に、あらゆるナットを外して基盤を取り出し、「16V」と書いてあるコンデンサの存在を確認しましたよ。(それで大丈夫なのか知りませんが…。)で結果の方は、若干ですが、超低域に余裕というか自然な厚みが出て、ピッキングの反応も膜一枚めくれたようなパキッと立ち上がりの鋭い感じに変化しました。これはなかなかオススメ。お手持ちの何かでお試しの際はくれぐれも部品の耐圧をご確認の上、定電圧で出力してくれるアダプタをお使いください。

【本日のレビュー:HELMET「AFTERTASTE」】


おもむろに。解散前ラストとなった97年作です。ギターサウンドが重々しくて全体的にも非常にソリッドな仕上げ…と思ったら、デイヴ・サーディ(BARKMARKET)の仕業でした。曲の方は、工業製品の如く重厚でカドの正確なギターの刻みを主軸に、よりコード感を明瞭にして「曲」「歌」としてのツカミを磨き上げようとした痕跡が窺えます。しかし低速ポリリズムにガウガウ噛み付くヴォーカルこそHELMET、というファンの方が圧倒多数なわけでして、「IN THE MEANTIME」「BETTY」ほどのインパクトを残すことなくウヤムヤに葬り去られてしまいました。アーメン。それでもどこを切ってもHELMET流でしかないという風に完成させてきた点ではきっちり評価したいところです。ペイジ・ハミルトンのギターソロはトーン/フレージング双方とも訳わかんなくてかっこいい。BATTLESに行ったジョン・ステイニアは特にやってること変わらんですね。この人もかっこいいおっさんです。

  10月30日
本日の収穫、サウンドベイ金山にて300円でV.A.「L.A. BLUES AUTHORITY」(SHRAPNEL、参加メンツはこちら!)。

【本日のレビュー:FOO FIGHTERS「ECHOES, SILENCE, PATIENCE & GRACE」】


まだ発売したてなのに早くも中古で捕獲、東京おっかねー。ということで恐ろしく精力的なFOO FIGHTERSの通算6作目となるスタジオアルバムです。個人的には「ONE BY ONE」からガラッと空気が変わった気がしていて、今作もその流れ上にある「男泣きのエモーショナル・ハードロック」で攻めてますな。前作のディスク1と2を合体させたかの如く、動静の描き分けが非常にクッキリしてます。メタルのエッヂとエモい泣きを折衷させたようなバンドはここ数年でボコスコと現れてますが、KING DIAMONDもCELTIC FROSTも実体験してきた上にSCREAM〜NIRVANAあがりという無敵の経歴をもつデイヴですので、若手の予想を常に出し抜くアイディアとエネルギーでもって最新型のマッシヴ・サウンドを提示してくれます。若干NICKELBACKとかそのあたりの空気に接近しすぎか?という感じもありながら、言葉ひとつの太さ・存在の巨大さが圧倒的なのでFOO FIGHTERSにしか聴こえないという具合に解決。完成度に問題はないながらうっすら漂ってきた手詰まり感を次作でどう打破するか、先の先まで気になるバンドであります。「時代をリードする」という文句がひたすら似合う。

  10月28−29日
▼23区民のベッドタウン・渋谷西はO-nestにて、ライブをやらせていただいてきました。最良の一日でありました。伝わるものが伝わるというのは本当に嬉しい。良くしてもらった方々に多大な感謝を。しかしまー350kmというのは遠いもので、誰か東京を名古屋から30分くらいのところに移植してください。お願いします。朝5時半前に起きて、朝5時半くらいに寝ましたですよ。リハ後の空き時間に渋谷ユニオンにて28日の収穫FOO FIGHTERS「ECHOES, SILENCE, PATIENCE & GRACE」、RAGE AGAINST THE MACHINE「LIVE AT THE GRAND OLYMPIC AUDITORIUM」、URIAH HEEP「THE MAGICIAN'S BIRTHDAY」、G-ANX「FLASHBACKS」。移動中のBGM用にライブ盤ばっかり大量にもっていったのですが、ヒット賞はS.O.D.の「LIVE AT BUDOKAN」でした。

【本日のレビューその1:G-ANX「FLASHBACKS」】


グラインド/ファストコアの名門SOUND POLLUTIONから、LPでリリースされた音源をコンパイルした盤。スウェーデンのバンドで、初期D級デスメタルの名門・CYBER MUSICのコンピレーションに入っていたのを覚えていたから買ったんですが、こっち畑の人達だったんですね。オーソドックスなファストコアスタイルを一応のベースにしつつ、時々それこそメロデス寸前くらい叙情的な方向に色気を見せ、ジョークか何かわからない未消化具合のまま終わっていくという不思議な連中。90年前後のアングラ・エクストリームミュージック・シンジケートの奥深さをまたひとつ垣間見る思いです。豪腕・ロービットなブラスト具合が単純にかっこいいからイイですな。

【本日のレビューその2:S.O.D.「LIVE AT BUDOKAN」】


武道館というのは大嘘で、ニューヨークのクラブ・RITZで92年に行われた瞬間再結成ライブの模様を収めたアルバム。無駄に親切な解説をつけておくと、S.O.D.はANTHRAXのスコット・イアン(g.)とチャーリー・ベナンテ(ds.)、元ANTHRAXで当時はBRUTAL TRUTHをやっていたダン・リルカ(b.)、M.O.D.のビリー・ミラノ(vo.)らによるスラッシュ/ハードコアのクロスオーヴァーの先駆けとして有名な存在でして、3日間で全てをやったという85年のスタジオアルバム「SPEAK ENGLISH OR DIE」は未だに伝説盤として君臨しております。このライブでもそこからの曲がたくさん演奏されてるわけですが、進化したスコットのトーンと良好な録音状態とで、ザクザクとしたキレが俄然アップ。観客の乱闘を諭すMCはそのまんま収められてるし、"Speak English Or Die"の間奏は"Reign In Blood"(SLAYER)になってるし、人を食った彼らのノリが生々しく伝わります。無理があるMINISTRYのカヴァーも面白い。それにしてもチャーリーは、語彙が豊富で凄く表現が伝わる人だけどライブでのリズムはラフですね〜。ビリーの歌い方は85年よりずっとハイテンションでかっこいい。ともかく「SPEAK〜」を持ってる人はセットでこれも持っときましょう。

  10月27日
収穫はなし。明日は5時半起きで東京に向かいます。田舎モンとナメられてはいけないので、とりあえず眉毛を軽く整えときました。

【本日のレビュー:FILTER「SHORT BUS」】


95年REPRISE。確か当時伊藤政則がイチオシしてましたね。もう懐かしい限りな、重い16ビートの90年代型鬱屈ヘヴィロック。というかグ!ラ!ン!ジ!という感じです。ALICE IN CHAINSやSTONE TEMPLE PILOTSほかのグルーヴィな面だけを抽出したかのようなスタイルで、うっすらNINE INCH NAILS風のデジタル感も醸し出したりしてますが、結局こういうのに未来はなかったですね。方法論があまりにもわかりやすくてすぐに行き詰まってしまった。オールドロックの本質に迫る部分を上手く時代性にあわせて切り取ったBARKMARKET周辺のような音とは違って、100%グランジ以降の純正培養という感じが何とも息苦しい。が、流行っただけあって、グリグリくる音圧やら、負の感情の一切に油をかけて燃え上がらせるかのようなヴォーカリゼイションやら、単純に気持ちよくはあります。敢えてさかのぼって聴くほどのものではない気もしますが、リアルタイムでグランジブームを見てきた人の懐かしアイテムとしては上出来。

  10月26日
本日の収穫、バーゲン初日の今池P-CAN FUDGEにてPANTERA「OFFICIAL LIVE 101 PROOF」、POCO「CRAZY EYES」、LED ZEPPELIN「II」、URIAH HEEP「WONDERWORLD」「FALLEN ANGEL」「CONQUEST」。ツェッペリンの2ndを今まで持ってなかったという事実を懺悔する時が来ましたですね。すいませんでした。

チョコレートドリンク マカデミア秀逸!


↑余韻さめやらず。

  10月25日
▼ディザイアァッ!ファイヤーッ!名古屋市公会堂のHEAVEN AND HELLに行ってきました。81年のBLACK SABBATHがそこにいました。以上、言うことなどありません。愛と敬意と神性のある音楽だけが人の心に浄化をもたらします。ウィーラブユー・ロニー・ジェイムス・ディオ、ユールール!

▼…ではあんまりなので、一応リポートらしいことも書かせていただきます。9割5分の人はここから先を読む必要はありません。まず前座のTRIVIUM。メタルと激情エモを今の耳で節操なく統合するとああなるのかという感じの、あまりに多くのメロディと叫びでゴッタ返した過密型サウンド。バスドラとベースの超重低音が全体の音量の半分くらいを食ってしまうような会場の音響も相俟って、ついてけない&わかりづらいで殆ど楽しめませんでした。時代につれて変化していくメタルの最新型にキャッチアップできず、古いもの以外は頑なに拒絶する石化ジジイ、というのはこのようにして存在するわけですね。ごめんねBURRN!編集部、ようやくわかったわ。

 演奏の安定度は申し分なく、特に弦楽器3人のテクニックは卓越したもの。しなやかさに欠けるパワードラムは馬力の底が浅く、少々いまいちか。メインのヴォーカリストの歌唱は非常に堂々としていて好感が持てました。「アバレロ」「サワゲ」「アタマフレ」と日本語サービスに事欠かなかったのもちょっと良かったな。総じて健闘でしょう。

▼でセットチェンジの時間、後ろにかかっていたTRIVIUM用の垂れ幕が外されると、その奥から「HEAVEN AND HELL」の巨大なジャケ画が現れて場内から思わず拍手。のはずが、その下の方に何やらあやしいものが…。いかにも貧相な中世風の石柱っぽいものと、いかにも貧相な中世風の格子っぽいものが、アンプのキャビ2×3=6発の壁(が左右それぞれにある)の前に立てられていまして、新喜劇の大道具のようでちょいと笑えました。壇上に組まれたドラムセットは、横向きのフロアタムをタテに2つ重ねたスタンドやら(スタンドごと腕でひっつかんで引き寄せて普通に叩いてました)、頭の位置の後ろらへんにくるもうひとつのバスドラやら(ドラムソロのいいところでスティックでドバンと叩いてました)、謎満載。まばら気味だった客席もほとんど埋まり、客層は確かに年齢高め。50〜60代風の男3人連れとか、メタルなんて聴きそうにない女子大生風の娘を連れてるお母さんとか、普段なかなか見かけない感じでした。で2階席はなぜかブラジル人団体客が多く、私の席も彼らに囲まれちょっとした香水攻めに。

 でSEに導かれてH&Hメンバー登場。余裕の笑顔で最後に躍り出るロニー、"Mob Rules"での第一声から完璧なあのシャウト。あなたはこんなところまで来て歌ってくれてありがとう、と言いたくなるような、内から満ちる幸福感。65歳がハイC超えのロングトーンなんて信じられない、とかいう問題ではないのです。25年前でも充分衝撃的だったろうに、年月を重ねても全く衰えず、更なる深みを増した現在のロニーの歌唱ほど素晴らしいものがあろうか、という素直な感動です。ギーザー&アイオミは手元を見ながらほぼ不動で弾いていて、例の音響の悪さのせいでニュアンスの妙などは味わえず、とりあえずしばらくは見た目で満足するのみ。黒装束をまとって、白ボディに白ピックガードのSGを汚すかのように邪悪な音列をつないでいくアイオミは、立ち姿だけでも相当な貫禄。ギーザーは太りすぎ。ヴィニー・アピス(ロニーは「アピセ」と発音していた)は現役そのものという感じの、パワフルで重みもキレもあるドラミングをしており、"Stand Up And Shout"イントロなどで聞けるようなお得意の「タカタッタカタッ」という速いフィルも連発してました。存在感ある人です。

 "Children Of The Sea"(終盤の「ルカウ!」がしびれた)や"The Sign Of The Southern Cross"のようなメロウな面が強調される曲が序盤に集中し、客のテンションは早々と落ち着き気味に。"Voodoo"とかシブイ曲やるなーと思ったら、エンディングで「ナントカナントカナントカ、ペラペラペラペラペラ、ヴーードゥ〜〜!」とロニーがまくしたててギターやドラムが掛け合いに応じる、という展開が用意されていて、なるほどこれは80年代からのお約束だったんだろうなと納得。評判の悪い「DEHUMANIZER」からの曲ではメリメリッとパワーのこもる迫真の絶唱。やっぱり「STRANGE HIGHWAYS」「ANGRY MACHINES」(DIOの作品ですが)のヘヴィ・ロニー路線は全然誤りじゃなかったじゃんと確認。"I"も"Computer God"もカッコよかったな〜。アイオミは速いダウンピッキングのリフが弾ききれてないときがあって、じいちゃんになったなあと涙を誘う。

 そろそろだろうという空気になったところで、叙情的なシンセの伴奏につーっと垂らされるリードギター。おおお"Die Young"。タイトルコールで観客最高潮。レコードどおりに合わせて歌おうとする客に対して、ロニーは少しずつ単語を詰めたり遅らせたりして歌い方を変えるんですが、それがまたカッコイイ。ここまで、途中ドラムソロ等を挟むなどしてうまく休憩を挟んでいたとはいえ、高音のかすれ等は一切気にならず。本当か65歳。ダイヤン!ヤーアアアーン、ダイヤン!ダイヤン!ダイヤン!ダイヤン!と一番盛り上がるリフレインでひとしきり熱狂したあとは遂にあれです、もうクレイグ・ゴールディー版とは完全に格違いの"Heaven And Hell"。この曲の半分はアイオミのものですね。イントロリフ大合唱、そのままシンミーアソン!ヨーラシンガァァッ!ドゥーミーアロン、ヨーラブリンガーロヴィイーヴォオと完璧に追従。10年以上前のBURRN!のライヴリポートで編集者前田がいまの一節を同じようにカタカナで書いていたときの気持ちが痛いほどわかる瞬間です。CDを聴いて聴いて脳に繰り返し刻まれたものが今まさに再生されようという現場なわけですから。中間部の耽美的なギターソロは大幅拡張され、その後でスタジオヴァージョンにはない歌劇風パートへ。ステージ暗転、中央だけに細くさすスポットライトの中で仰々しく歌う御大。突如下から赤く照らすライトに切り替わり、ピッチシフターをかけて「ディザイアァッ」、仕上げの「ファイヤーッ!」でパイロ風スモーク筒が噴出!あれ、6本並んでるうちの右から3本目が出てない!テンポアップした後もかなりいいところでワイヤレスマイクの調子が悪くなるし、まあしかし盛り上がるものは盛り上がって本編終了です。

 当然即アンコール。今日の客、演奏中は微動だにしない者が多かったですが、曲間およびアンコールの歓声と拍手だけは必死でした。もっと首を振って拳を見せて応えろよ一階席。ともかく無事4人がステージ上に呼び戻されると、東京の方では言いかけてやめたというお決まりのMCを今日はちゃんと最後まで言ってくれました。ビコーズユーアー、ニオンナイツ!で最後の曲。オー〜〜ノー、ヒーリッコムズゲェン、も大合唱。もうとにかく感無量。ラストのラストでシメのロングトーンが出たときには99%泣いてました。ライトがついてSEが流れて、帰ろうとすると近くのブラジル人に「お前そのTシャツいいな!」という様子で私の着ていたRAINBOWのTシャツ(黄色地の布に「LONG LIVE ROCK'N'ROLL」のジャケをそのまま再現した大変カッコイイやつです)を指差され、ついでに笑顔でハイタッチ。そのへんの50代っぽいおじさんに「良かったでしょ〜、良かったっすよね〜、」などと話しかけたいような気持ちにもなりながら、自転車でピーッと帰宅いたしました。Tシャツは2種類買いました。もっと聴きたい曲もあったけど、無理してツラそうなところも見たくないし、年齢を考慮すれば充分大満足の内容だったと思います。

  10月23−24日
収穫はなし。チケット買ったというだけですっかり気分はHEAVEN AND HELL一色です(といっても実際明日が当日ですが)。生きているうちにロニーを見に行かないという選択をするメタラーは、地球最後の恐竜が生きたまま現れたらしいと聞いて見に行かない生物学者に等しいっすよ!!当日券で来るべし!何やらどんどんセットリストが短くなってるという噂でちょいと不安ですが、ロニーがしんどいならアイオミのソロタイムでいいから長々と堪能させていただきたいですな。ヴィニー・アピスのドラムソロすら楽しみ。大人(たいじん)よ、どうか"TV Crimes"をやっていただけないでしょうか?無理だわな。

▼なか卯行くなら親子丼か〜、と思ってなか卯に行き、店外の垂れ幕?ポスター?にフィーチャーされていた釜たまうどんにもグッと来て、「食べたい時が食べどき」セオリーに従って両方注文したら、両方とも「生もしくは半生卵に醤油味」であることに後から気付いて激しく悔やみました。冷静さは往々にして欠く私です。

【本日のレビュー:ELF「ELF」】


随分昔にも取り上げた気がしますが今一度。ロニーがまだロナルド・パダヴォナと名乗っていた頃の作品ですね。他のメンバーはのちにTHE RODSを結成するデイヴィッド・フェインスタイン、RAINBOW設立の足場にされてすぐクビを切られるゲイリー・ドリスコール&ミッキー・リー・ソウル。これが73年のデビュー作で、翌年・翌々年の2〜3作目の2in1CDも存在します。さて内容ですが、軽快なピアノが躍る、GRAND FUNK RAILROADその他とほぼ同類のオーソドックスなロックンロールでございます。ただしウオォラァァッ!と力のこもるロニー節はまったく不変。既にRAINBOW以降と比べても遜色のない完成度で、しかも異なる音楽性にも割と違和感なく溶け込んでいるので、ロニーファンとしてはスルーしてはいかんでしょう。3曲目にいきなりポツッと入っている壮大泣き系の"Nevermore"、初期WHITESNAKEばりにハード&ファンキーなラストの"Gambler, Gambler"ほか聴き所多し。「メタラーには音楽的にキツい」等の物言いを見かけることがあります(というか昔BURRN!で見ました)が、どんどんハードになっていったロックから地続きで更なるイノヴェイションを経たのがヘヴィメタル、という流れを踏まえて包括的にHM/HRを愛する向きならばそんなことはないはず。

  10月22日
収穫はなし。先週、最後まで見てなかったので、今日普通に「モヤモヤさまぁ〜ず2」が21時から放映されるのを楽しみにしてました。何でも知ってるWikipediaでどういうことか確認してみたら「エンディングでは今回(註:先週のこと)の特番が実は深夜レギュラー放送の宣伝であった事が明かされた。 」と。なんだガッカリ。しかしテレ東が日本一のキー局であることに変わりはないっす。愛知県での放映は土曜25時過ぎか〜、遅いな〜んーんーんー。

▼いくつになっても憧れる、6弦スウィープとブラストビート。今日YOUTUBEで初めてグラヴィティブラストの何たるかを知りました。ドラムの練習(ついでに英会話)にYOUTUBEは凄くいいですね。

【本日のレビュー:NILE「BLACK SEEDS OF VENGEANCE」】


LOUDPARKにも来ていたNILEの2000年作です。CDで聴くと、もはやここまで速くなったところでエキサイトもクソもないわ…という感じだったのですが、随分前のEXTREME THE DOJOで生演奏を目撃したら腰を抜かしました。このバンドはもうただのスポーツですね。徹底した省エネスタイルでもってハエの羽音ほどに細かい激高速ブラストを撒き散らすドラムのインパクトが壮絶でした。ギターは逆に、テンポキープのためか腕から大きく振るようなバッキング姿でまた異様。しかもそれで一切乱れずに歌ってましたからねー。チューニングをAまで下げ、ニュースクール風ではなくMORBID ANGELみたいな荘厳系リフで、ドロドロドロドロと不穏なタムロールを挟みながらひたむきにブラストしまくる有様は、バンド名のとおり確かに灼熱地帯の砂煙を思わせる気が。随所にアフリカ〜中東??な妄想っぽいSEも挿入されるのですが、それはかなり胡散臭いです。まあSUFFOCATIONやIMMOLATIONのようなコク・シブみもなければ、CRYPTOPSYみたいなホラーサプライズも飛び出さず、ただただスピード狂まっしぐらでいっているので、デスメタルはどれほどまで高圧縮になれるのかという好奇心がどこまでもどこまでも尽きないマニア向けでしょう。この内容を実演で完成させた事実は偉いと思います。

  10月21日
▼(昨日前半の続き)結局チケットはローソンの端末であっさり買えました。2階席4列目のけっこう真ん中寄り。既にDIOをZEPP1階前方で見てるので、今回は冷静に目に焼き付けておく方向でいこうかと思います。9000円は高いですが、トニー&ロニーの"Heaven And Hell"が聴ける機会も一生でそうそうなかろうて。「DEHUMANIZER」の曲もやるなんて最高!迷ってる人、今ならまだコの字型の2階席のヨコ列の方に追いやられずに済むっぽいですよ。うーん楽しみ。収穫はなし

【言葉にできない名盤シリーズ:BLACK SABBATH「DEHUMANIZER」】

  10月19−20日
▼HEAVEN AND HELL名古屋公演のチケットがなかなか落とせず、遂に「当日ダフ屋」しかないのかと焦っているこの頃です。まだ普通に売り切れてないんかなー、でも公会堂の2階席後方とか最悪だもんなー。で20日夜はEGOISTIC 4 LEAVESの代打出演で公会堂からほど近い鶴舞KDハポンに。(こちらの2階席は最高です。)ギタリスト氏が仕事で来れない代わりの参加で、ドラマーのレーイチ君とは大学のサークル時代からの知り合いということで今回私のところにお誘いをいただきました。アドリブ回しで成立するジャムバンドスタイルなんて全然不慣れな上、スケールアウトのひとつもできなきゃこういう音楽じゃ貧弱だよなーと思って、イメージを鍛えるべく直前になってアラン・ホールズワースを聴きまくるなどして(無謀…)備えてはみましたが、結局キング&ハンネマンな弾き倒しでお茶を濁してしまう場面が多々あり、さすがに短期間の詰め込みでは限界があったと実力不足を嘆いている次第であります。

  やってみて思ったことですが、手が詰まって「コントロールを放棄した、あるいはただただ全力な大音量・高速音塊」の類に一旦逃げてしまうと、流れ上もっと盛りあがるべき場面で「そのもう一段階上」がなくて困ります。(フジロックで登場早々ひたすら「ロックンロール!」を連呼絶叫し続けるサンボマスターを見たときに同じようなことを思いました。)挙動の隅々まで意識を明瞭に保つための十二分な訓練というのは必要ですねー。

【本日のレビュー:JOHANSSON, JOHANSSON, HOLDSWORTH「HEAVY MACHINERY」】


随分前の購入時にも取り上げましたが今一度。ここ数日で一番聴いたCDです。イングヴェイのバックを務めたヨハンソン兄弟とアラン・ホールズワース大先生のコラボ作ということになってますが、実際は「アラン参加を想定してヨハンソン兄弟が作成したトラックに御大がリードギターを乗せただけ」のような感じです。バッキングにはギターは完全不参加。ただそこがこのアルバムの貴重なところで、そもそもアラン大先生の醍醐味といえば「シンセにしか聴こえない脱調レガートプレイ」と並んで「首筋に冷たい何かをねじ入れられるような異常な(しかし不思議と音楽として成り立つ)コードヴォイシング」があるわけです。しかしここではバッキングが完全にイェンス・ヨハンソン任せになっているため、後者がスッパリとオミットされて、フュージョン然とした(ともすれば相当ダサい)ワンコードに乗っかりながら巧みに起承転結を設けて役をまっとうするアラン・ホールズワースの好サンプルがありありと聴けてしまうと。そしてその仕事振りはさすがです。切り込み方の鋭さ、あっアウトした!と思ったところからもう一段ハミ出たか!?と度肝を抜く伏線作り、ホールトーンやディミニッシュの円滑すぎるフレーズ化、堰を切った速弾き中にも失われない恐るべきコントロール力、等々…。イェンスのリードプレイが普通すぎるだけに、対比で御大の超人たる所以がこれでもかと浮き彫りになります。大先生のスタイルを研究したいギタリスト諸兄には相当親切な教材といえましょう。楽曲自体はまあわかりやすくエキサイトしたいハードロッカー向け。ジャズ風4ビートの取り入れ方とかがダサ過ぎてイェンスの株がぐぐっと下がりました。やっぱこの人はインギーと燃えるようなクラシカル速弾きをやってるのが一番いいです。

  10月18日
本日の収穫、今池P-CANにてCAN「DELAY」、BUDGIE「BUDGIE」、JOHN COLTRANE「STELLAR REGIONS」。P-CANはバーゲンが来週金曜からみたいです。10%OFFはほとんど意味なしとして、315円コーナーだな。

▼なんか今日は意味なくCDづいてしまいまして、新たに魅力的な海外ウェブショップを開拓してしまいました。その名もCD UNIVERSE。かなり珍しいものまで在庫があることになってて(オーダー後に「やっぱないッス!」と来る可能性もあるのでまだわかりませんが)、しかも新譜はセールプライスでちょい安い。オーストラリア盤がやけに高いとか、損なのを踏まないように上手く買えばかなりいいと思います。

【本日のレビュー:CAN「DELAY」】


解散後の82年にリリースされた、マルコム・ムーニー時代のアウトテイク集。世間じゃ不動のカルト名盤として地位があるみたいですね。わざわざアウトテイクを最高傑作とか言いたいだけちゃうんか?と訝しく思ったりもしましたが、この内容なら確かに。ポストパンクもくそもない時代にごく普通の素材だけを使って、よくこれだけ「オルタナティヴ」な「ロック」を発見したもんです。90年代ジャンクの流れにプログレ云々を導入して発奮ヨゴレサイケ風に頑張りました!と言いたげな近頃のよくある変態バンドどもの殆どを無意味化する説得力。やっぱりオリジンは存在が巨大であります。どローファイかに見えて演奏は至極適切、テープコンプで雑に歪んだ録音状況も含めて、「FUTURE DAYS」あたりとは違う意味でまったく穴のない完璧な作品。ジャーマンロックファンのみならずどうぞ。

  10月17日
収穫はなし。あっ!特にない!

【本日のレビュー:FLEURETY「DEPARTMENT OF APOCALYPTIC AFFAIRS」】


引き続き今日も逸脱系ノルウェーブラックで。以前に紹介済みの、DODHEIMSGARD絡みのバンドです。恐らく99年か2000年にイギリスのSUPERNALからリリースされている品。こりゃ何とも分裂症気味な、安っちいフェイク・パブロック風に始まって理性を失ったDREAM THEATERみたいな展開に雪崩れ込む1曲目から壮絶。と思えばSADISTがHOOVER化(!)したかのような暗黒屈折サイバー路線の2曲目(サックスかっこいい!)、WATCHTOWERとBEYOND DAWNの子供みたいな3曲目…と、もはやナゴム的ですらある厭世系なんでもミクスチャーになってます。凄いな。CARBONIZED以来の真性大バカじゃないでしょうか?1枚ずつペラで離れているブックレットはなんかJOAN OF ARCの「THE GAP」も思い出すし。メタル界の物陰にひっそり点在する前衛アートノリな作品の中でも屈指のブチ壊れようです。と全力で勧めたところで、既に入手は困難らしく。世知辛いっす。せめて別の作品を買ってみて下さい。

  10月16日
収穫はなし。夕飯に行った店(けっこう遠い)が定休日、よくある。仕方なく別の店に入って出てみると、随分なにわか雨。まあよくある。小降りになった隙をみて強引に帰りかけたら、途中で自転車がパンク。…。もう夜遅かったので、翌日直すつもりで心当たりの自転車屋まで地下鉄2駅分の道のりを引いて歩いて、着いてみると看板に「水曜(註:明日)定休」の文字。よくある。ないよ!!と、目を覆いたくなるようなノリツッコミすら出ますよそりゃよ。何の導きでこんな目に…いや、「もっと真面目にやれ」という戒めに違いない。わかりましたけど、とんかつ食いたかったな〜。塩で。

【本日のレビュー:IN THE WOODS...「OMNIO」】


バンド名に...が付くなんて、と当時ちょっと衝撃だったノルウェー産ゴシックブラックバンドの97年2ndです。日本だったら「秋風や…」とか「貴方とは…」などと名乗るようなもんですよね、そんなバンドいませんもんね。ムーディなアートワークで内容にも期待が膨らみまして、THE 3RD AND THE MORTALの流れを汲むダークなオルタナ/チェンバー/エレクトロな感じかと思いきや、そういう要素の合間を縫ってゴリゴリッとメタルらしく盛り上がったりもする、ブレ過ぎな"Hallowed Be Thy Name"(勿論IRON MAIDEN)ばっかり演奏するようなバンドです。オペラティックな女性ヴォーカルが乗ってくる場面ではNIGHTWISHその他、低速ビートにキリキリと単音リフが刻まれる慟哭ガッツィー展開では一連の激情ハードコア系にもリンクするかのようで、96〜97年という制作時期を思うと、かなり鋭いところを突いていたといえます。常時悲壮なメロディでダクダクな割に、フック性にはやや乏しいというのが、大物へと化けきれなかった弱みでしょうか。まあしかしそこはこういうアングラ音楽に強く求めても仕方ありません。オルタナ的な響きや空気をナチュラルに消化しているセンスを買おうじゃないですか。メタルの中でもブラックメタル界隈って特に、こういうとこが巧みですね。

  10月15日
収穫はなし。いきなりですが「鼻うがい」に挑戦してみました。意外と平気だったけど小学校のプールを思い出した。

【本日のレビュー:HUM「DOWNWARD IS HEAVENWARD」】


SHINER一派愛好者にはマストとされるバンドの97年作。買って持っていたものの余りちゃんと聴いたことがなかったので、おもむろに。いやーこれはこれは、MINERALのギターをズゴーッドバーッとしたメタリック・ディストーションの豪流にすげ替えたかのような、バルブ全開の激重エモっすね。しかも美メロ。慣れてくると、キラキラした綺麗なアコギも、ホラー映画中のアベックシーンよろしく「ほら、ほらほら、ウヒャー食われた!!」という天地反転の前触れにしか聞こえなくて恐い(んで十中八九その通りの展開)。屈折する要素はさほど目立たず、とにかく並外れた音圧とそこに伏流の如く存在する美麗な色彩の混じり具合の妙で全編聴かせてくれます。こういうスケール感はやっぱり大陸に住んでる人種ならではなんでしょうか。それにしてもこの内容を、グランジも廃れかけの97年にBGMから出してしまってるというのが凄い。当時のメジャーレーベルはどうなっとんのよ。この手の音楽を志した90年代のバンドは、MOLLY McGUIREやQUICKSAND然り、皆すべからく短命で表舞台を去っているわけですが、日本のTHE UNDERCURRENTは彼らの遺志を正統に継ぐ純血なんだな〜と改めて実感した次第。「次は『SUPERUNKNOWN』」と意気込んでおられましたがその後どうっすか?

  10月14日
収穫はなし。交通封鎖してまでやる価値があるのか英傑行列。もちろん今年も見ません。

【本日のレビュー:THE UNION OF A MAN AND A WOMAN「THE SOUND OF THE UNION OF A MAN AND A WOMAN」】


2枚目のアルバムとか作ってないのかな〜、と先日ふと思って調べてみたものの発見できず、なんだ勿体ない。とガッカリしたこのバンド。98年にJAGJAGUWARからこのデビュー作だけをリリースして消息不明になっているアメリカの3人組です。確か制作当初は全員10代とかだったという気が。WGNSにてジェフ・ターナー(ex.GREY MATTER、etc.)に録ってもらってJAGJAGUWARリリースという鳴り物入りな新人だったわけですが、実際内容も良くて、若者がポストコア文脈からVOIVODを再発見した悦びと驚きを存分に謳歌したプログレッシヴ・ジャンクとなっております。終始気になるくらいVOIVOD色は濃いものの、フィードバックノイズを音楽として使いこなすギターをはじめ、いやに緊張する意地悪なストップ&ゴーの挟み込み方も、習作の域を遥かに超えたセンスの冴えを感じます。これっきりとは実に惜しい、と思ってメンバーの名前で調べてみたら、ベースヴォーカルの人はまさに今年PTERODACTYLというバンドで音源をリリースしたとこだったみたいです。相変わらずピーピーやってたので安心しました。

  10月12−13日
12日の収穫、ヤマギワソフト・ナディアパーク店中古コーナーにてVIXEN「REV IT UP」、TOTO「IV」。いつの間にかたまっている割引ポイントを小出しに使えるからヤマギワはいいですね、買う品物さえあれば(これがなかなかないのです最近)。2枚で280円で済みました。

▼我らがINCANTATIONの名古屋公演に行く気満々で、まあ行くんですけど、詳細見たら出演バンドが計9組もいてびっくり。メンバーだけで4.5(1バンド4人もしくは5人で間をとって)×9≒40人、に加えて普通の客も入っちゃって、ZIONって(行ったことないですけど)大丈夫なんでしょうか??17時開始、きっと終わりは23時半とかだろうな〜。立体マスク(受動喫煙対策)とカロリーメイト的なもの(モチベーション維持のため)持参でいこうと思います。

【本日のレビュー:VIXEN「REV IT UP」】


今日も誰にも求められていなそうなブツをご紹介します。またアクセス数が減る(かなり如実)!さてHM/HR界には、ガールズバンドの系譜が細々と存在しておりまして、このVIXENはその代表格でありますね。こちらはEMIから90年にリリースされている2nd。ハードロックを女性が歌うとどうしても、必要以上にやさぐれ女王様的なイメージになってしまう気がしてちょいと抵抗がある…と思い込んでいたのですが、軽くヘリウム吸ったエリック・マーティンとでも思っておけばさほど違和感のないものであると、まさに今知りましたよ。どうせ男でもキーキーいうハスキーなハイトーンで歌う奴が多いので、聴感上の差は本当にわずか。楽曲と演奏も、時代の要請により有無を言わさず画一的な洗練がなされているので、これだから女は…という物足りなさもなくハードにロックしてます。FIREHOUSEやBON JOVIやBAD ENGLISHみたいな良質のメロディアス・アリーナ・ロックですね。ソツない内容ながら気迫ひとつでスイスイぐいぐい聴けてしまう感じで、ワイルド胸キュン系がツボならスルーするのは勿体ないクオリティです。こりゃ後輩バンドのPHANTOM BLUEも探してみないと。

  10月11日
収穫はなし。工事現場の誘導員が、狭くなった歩道で、誘導を忘れてボサーッと立っていて自分自身がただの障害物と化していることがありますよね。駐輪場の整理員が、どう見ても「自転車の幅を詰めて新たに駐めるスペースを空ける」のではなく「スペースを活かして自転車を美しく等間隔に整えている」としか思えないこともありますよね。以上でございました。

【本日のレビュー:SILKWORM「IT'LL BE COOL」】


いいアルバムタイトルです。ARCHERS OF LOAFあたりと並んで「PAVEMENTと共鳴しているかに見えたが『普遍的な歌もの』の域までは至らないままキャリアを重ねていったローファイ〜インディロックバンド」を代表するSILKWORMの2004年作。作品ごとに絶妙なシブみを増し、語彙として表面化することはないがブルーズやオールドフォークのヴァイブレーションも溶け出して、見事に脱力しきった平日昼間系カジュアル・ロックになってます。ノイジー&スカスカなようでひたすら必要充分なアンサンブルは一朝一夕で組み上げられるもんじゃないですね。録音はいつものマブダチ・御大アルビニ。大仰なリアル・ルーム・リヴァーブは今回は控えめなものの、近接しつつゆったり広々とした雰囲気にまとめてます。ベースが真ん中に定位してなかったりと色々自由極まりない。ライブもさぞあれこれ適当なんだろな〜、見たいな〜、と思っていたんですが、数年前の来日公演を知らずに逃していたっきりドラマーが死亡してしまい、最後のEPを去年リリースして活動を停止してます。惜しいです。

  10月10日
収穫はなし。ライブやってきました。しばらく髪を切ってないので、ヘッドバンギングをすると重量で足元がフラつく。今日は随分よたよたしてしまいました。で久々にちゃんと使ったMI AUDIO「TUBE ZONE」がめっぽう良い音でした、あれは名器。そこにリード時ブーストでRATをグイッといくと、元ヤン(グ)ギ(ター)読者にはたまらん感じになります。ピッキングハーモニクスとヘッドバンギングをこれからも頑張ろう。

【本日のレビュー:ACCIDENTAL SUICIDE「DECEACED」】


92年、PEACEVILLE傘下(?)のDEAFなるレーベルから。どうしようもないジャケとバンド名から、ATROCITY(US)のような思い込み系ロービット・グラインドを想像したところ、3分の1くらいは当たりで、あとは意外とドゥーミーでした。MY DYING BRIDEとOBITUARY(いずれも極初期)をいっぺんに再現させようとしたような。ドゥームメタルと銘打って耽美なイメージを醸し出すでもなく、ナチュラルにどんよりしているので面白い。もっと上手くやれば「ブラストする激ヤバ・スラッジ」なんて言われてたかも知れないのに、とにかく演奏と録音がヘタヘタ。まあそれがまた良いんです…。こういう初期デスものを取り上げる際には再三書いていることですが、「デスメタルの何たるかが定まりきっていないがゆえの変なこけおどし」に元気があって、非常に楽しく聴けます。ましかしオリジナリティには欠けるな〜。あんまり無鉄砲にC級D級の大海原を漁りまくっても飽きますよという教訓になりました。中古400円はひたすら適正であった。

  10月8−9日
▼更新サボり過ぎですか。やっぱりCDをドバドバ買ってないと、今まさに勧めたいものってのがなくて、モチベーション落ちますですね。(でももうドバドバ買わないので休み休みいきます。)昨日は何やっとったかな〜、あ宅録とギターの練習でした。で明けて本日の収穫は、3000円するCD買うなんてRIVERDOGSの幻の2nd以来ですが、スピッツ「さざなみCD」をHMV栄店にて。エスカレーターを上がるとすぐ、棚の横向きの端を全面使って大フィーチャーされてたので、すぐ買えました。こんなに探さずにCD買ったのも初めてだ。で(1)夜の22時から練習があって、(2)しかもギターは持ってきていないということを、両方とも、21時40分くらいに外出先で気付き(家にいたら普通にフロにでも入ってたことでしょう)、一旦帰宅する時間もなく何も持たずにスタジオに赴いて、意外にスンナリとレンタル(500円)で済ます。ギターはARIA PRO II、シールドはPROVIDENCE。どういうこだわりなんだろうあのスタジオ。まとまらないままレビューへなだれこむ。

【本日のレビュー:スピッツ「さざなみCD」】


発売日前日に「フラゲ」してきましたよ。やっと使えた「フラゲ」。アングラ音楽リスナーには縁遠い単語です。で結成20周年にして未だ現役最前線、スピッツの新作がこちら。前の「スーベニア」は今思えば、よし、若向けJ-POPとして開き直るぞー!という部分に推進力があった気がしますが、今回はそれも慣性力と化し、既に野心をまっとうした芸術家が余生のさなかにお送りするユルい1枚、てな感じになりました。気負ってきびきびフレッシュにいこうとせず、逆に初期(2・3作目あたり)にあったようなイモっぽいイディオムを意図的に復活させているのがちょっと面白いところ。それにあわせて久々に乱暴に引き倒す三輪テツヤのリードギターが全然昔から進歩してなかった、というのが個人的なハイライトでした。くどくどと総論を練り込むより各曲インプレでいきましょう。少なくともそれぞれにインプレをつけたくなる曲のツブ立ちをしている、というのは総論として書くべき事項のひとつですね。

1."僕のギター"
前作の"正夢"以来、食傷気味なこのテンポ・この曲調。冒頭曲としてはいつになく攻め度が低い。単調上昇→単調下降なサビが投げやりなほどにシンプル。
2."桃"
昔ながらの王道系。サビのJ-POP然とした極甘っぷりは「空の飛び方」のようだ。崎ちゃんはいつもいつもカロヤカなドラミングだな〜。このノリをやらすのに御大以上の適任なし。
3."群青"
カレッジロック風なアレンジが"アパート"みたいで好感。とはいえメロディのツカミは弱いが、先行シングルであったので「あーこれこれ、好き好き」と思ってしまう。
4."Na・de・Na・de・ボーイ"
高校生ファンが喜びそうなタイトル。ダサいカッティングが初期風("白い炎"似)でよろしい。Bメロはうっすら"甘い手"みたいだが20年目なので気にしない。
5."ルキンフォー"
三輪テツヤお得意の「イントロで中高域アルペジオ」もそろそろ順列組み合わせの域では!?失敗した"Sweet Child O' Mine"みたい。早くも冒頭曲と雰囲気が被り、リスナーの短期記憶をナメているのではと疑う。シングル曲なのにサビもパッとしないなあ。
6."不思議"
「三日月ロック」にありそうな亀田節アレンジ。しかしサビがよりによって3曲後に入っている"魔法のコトバ"と被っていることは考慮の対象にならなかったのか?リスナーの短期記憶を…。イントロのリフがラブリー。間奏のキメパターンが"甘ったれクリーチャー"。
7."点と点"
ラルク・アン・シェルあたりを彷彿とさせる珍しい曲調。こういうのは実は得意そうな三輪氏が活き活きと弾く。若向けバージョンのスピッツに違和感がある向きには厳しいけど、彼らは中高生を相手にすべき現役バンドなのでたまにはしょうがない。
8."P"
「ハチミツ」収録"Y"以来のアルファベット一文字。前作の"優しくなりたいな"に準ずる類型的な小ぢんまりアレンジ系バラードでしょう。
9."魔法のコトバ"
シングルで出たこれを聴いて「まだ名曲作るんじゃん!」と大喜びしたのにな。アルバムの中では浮くほどに冴えている。まさに正宗マジックの縮図的1曲。
10."トビウオ"
おっとこれはハード・ドライヴィンな。しかし「隼」の頃の若返り実験みたいなのと違って、商用の極甘なサビがのっかっている。最近の正宗の歌詞は、意外なタイミングで口語的音便をズバッと強調したりするところに新たな驚きがありますですね。
11."ネズミの進化"
そのへんに転がっている「何かロックっぽいイディオム」をスピッツ流ポップソングの一部分に昇華するアイディアは「三日月ロック」的で大変よいが、煮えるかと思わせて煮えきってくれないサビにストレスが。ニアピン賞。「予選で負けても立ち上がる」に座布団。
12."漣(さざなみ)"
静止したような穏やかさと青臭いテンポ感の同居するイントロ〜ヴァースのアレンジが2000年代を感じさせる。しかしサビはもうちょっと気持ちよく煮える余地があった気が?もはや個人的な嗜好の問題?珍しくトレモロアームを駆使したアレックス・ライフソン風ギターソロが聴けるけど誰の趣味だろう。
13."砂漠の花"
アレンジ全般は"フェイクファー"(酷似の域)、節回しは一番いいところで"スピカ"が被ってくるためイマイチ新曲としてノリきれないところはある。が、20年目なので気にしない。

 ということで、同じ作風で新しい曲を作り続けるにあたって不可避な「過去のパターンとの重複」が顕著に出ているのと、YUIあたりが歌ってちょうど良さそうな若向けJ-POPに完全対応してしまっている点とで、過去の作品をよく知り愛しているファンにはしんどいが、新規開拓される若いリスナーにとってはクオリティ的に恐らく何ら問題のないアルバム、という感じです。これだけの字数を割いてごくごく普通の結論しか出ませんでした。「若い子相手だからって、これを『20枚目の新作』と称して歴史に付け足すことにして、良心は無事なの?」という心配はもうしてはいけないんでしょうかね。

  10月5−7日
▼5日は鶴舞KDハポンにてソロライブを行って参りました。私の卒業した大学のバンドサークルの先輩であるソフテロ=石川さん(現・東京在住)が、友人の結婚式のためにこの連休に名古屋に戻るついでにライブもしていこうということで急遽決まった企画で、私と石川さんと、サークルの同期でありSTEREO FABRICATION OF YOUTHで鋭意活動中の実業家(?)・江口くんの三名が出演。当然のことながら部員/元部員が結集して同窓会状態の中、一番手に演奏してきた私のセットリストは以下のとおり。
―弾き語り―
1. Iron Man(BLACK SABBATH)
2. 坂(オリジナル)
3. 焚きしめたい(オリジナル)〜Roundabout(YES)〜秋桜(さだまさし)〜Sweet Leaf(BLACK SABBATH)
―フルバンド―
4. 島(オリジナル)
5. 贅沢(オリジナル)
6. Sad But True(METALLICA)
あー楽しかった。そして次のライブの告知をすっかり忘れた!
10月10日 (Wed.)
名古屋 新栄クラブロックンロール
「ココロノオト〜薄(すすき)時雨編〜」
18:30開場 / 19:00開演
w/ok(東京)、WEENIE RADIO SHOP、DIEZEL
前売り 2,000円 / 当日 2,300円(1D込)
よろしくお願いします。続いて出演の江口くんはキーボード弾き語り、主役の石川さんはストラト弾き語りで、いずれも現役プロフェッショナルの底力をガン見させていただきました。お二方の丸裸状態を至近距離で体験できた今回の企画はほんとありがたい機会だったんでないでしょうか。自分も出演したことなど殆ど忘れて楽しく過ごしてきました。ソフテロの"ハリケーン"名曲ですね、在東京アーティストとして華々しく生まれ変わった前向きなスッパリ感と自信がいつでも再生されるかのようで、名古屋時代から何度となく見てきた身には何だかことさら感動的なのです。

▼その後となりの居酒屋で軽めに打ち上げてから、EGOISTIC 4 LEAVES の深夜練習に合流。今月20日に決まっていたライブにギタリスト氏が仕事で不参加になってしまったらしく、その代打です。己の想像以上の非力ぶりに、ハポンライブの後味から180度翻って激凹みしつつ未明の帰宅。もうカタンカタンと朝刊配ってました。

▼で6日は大阪でDOIMOIライブでした。往路の高速でまさかの捕り物!!スピード違反にてドライバー御用。がしかし、飛ばした甲斐あって早めに会場付近に到着、たまたまあった定食屋の「御飯おかわり無料」ののぼりを見て昼食ポイント即決。更にリハ後繰り出したアメリカ村ではタイムボムにて6日の収穫FLESHOLD「PATHETIC」、ACCIDENTAL SUICIDE「DECEACED」、SILKWORM「IT'LL BE COOL」。やっぱり大阪は捨て値安レコの裾野が広いっす。キングコングにも寄りたかったけど時間と体力がなく断念。いやー大阪はみたいな所こそ都会ですね、名古屋はクソ田舎です。矢場町パルコのエレベーター内で「この辺で服とか買って遊べるとこないですか?」と福岡から来た女子高生二人組に尋ねられたのを未だに覚えているんですが、確かに名古屋にはそんな所はないです。すまない彼女ら。

 で演奏し、いつになく他の出演バンドの皆さんやスタッフの方々と交流をとり、安全地帯のベスト盤の続きを聴きながら帰名。高速の途中のパーキングで食べたすき屋の「トマトバジル牛丼」がなかなかイケていました、目の前でレトルト2袋ぴーっと開けるところを見てしまったにせよ。さて3日後名古屋も頑張るぞー。

【本日のレビュー:FLESHOLD「PATHETIC」】


確かDEMENTED TEDのサンクスリストか何かで見かけて調べて記憶に留めてあったシカゴのバンドです。95年の多分唯一のリリース。ストーナー/グランジかぶれのデスメタルとも何とも、わかりやすく形容しづらいシブどころ。OBITUARYとEYEHATEGODの中間てな感じでしょうか。あざと過ぎない屈折展開もナイスアクセント。それって結構いいんじゃないの?と食いついた玄人諸氏には、イイですよ!といってお勧めします。ドラムがかなり上手いのでそれだけで垢抜け度大幅アップ。アングラ的ではあるけどもB級くささはないですね。STRESSBALLに並ぶ隠れ逸材といっても言い過ぎではないでしょう。気になるくらいに冴えてるこのドラマー、調べてみたら、なんとSOULFLYに大抜擢されてたそうで。栄転!しかもその後バンドは、レーベルからのオフィシャルリリースではない自主制作デモらしきものを作り続けていたそうです。泣ける。ということで急遽SOULFLYファンにも激しくオススメしておきます。米アマゾンのマーケットプレイスあたりに落ちてるはず。

  10月4日
収穫はなし。膨大な時間をかけて明日のソロライブ(→詳細)で使う予定の機材を準備・整理し、カバンに詰め、これを明日一度スタジオで(練習するのです)全部出して片付けて、また会場で全部出して片付けて、家に帰ってもとの場所に片付けるんだな。と想像したところで、全てを終えたあとの疲労感を想像で垣間見てしまい激しく後悔しています。もっと単純なセットで済むように考えりゃ良かった…。そんなに使って何すんの?と思われた方は、どうか19時半に会場に間に合って下さい。次回更新は日曜日。

【本日のレビュー:HENRY GRIMES「THE CALL」】


昨日観てきたヘンリー・グライムスの、65年録音のリーダー作。ESPはまず黒いのがこわいっす。ベース・クラリネット・ドラムのトリオ編成で、ブンベベブベォブベォントテトン、チンスントタタパタトサササ、プイッ?プココココポーッ!ピョッ、ピョッ…という、まあフリージャズをやっております。11分を超す2曲目を除けば各トラック3〜4分台中心でコンパクトめに収められており、「ほのぼの」「リリカル」「絶叫」「重苦しい」「エスニズム強調型」のどの方向にも偏らない、程よい割合でコンポジション部分も絡んでくる(けっこうどれも「曲」になっている)なかなか聴きやすい出来。文法を超越したうわごとの域の音でもって「ジャズらしさ」の形骸をあぶり出していくタイプでしょうか。あまり誰かの声だけを突出させることはせずに、グループ表現に重きを置いた奥ゆかしめのアンサンブルです。これで65年にして何か新しい表情を発見できているのかといえば、どうだろか〜という気もしますが、曲の判別とかいった行為が大した意味をなさないこっちの世界においては、とにかく「アクトすること」が重要であり価値のあることなんではないかと、そういや昨日も思ったんでした。白黒が主流のアートワークといいストイックな追究姿勢といい(ついでに音数の多さといい)、ファストコアとは共通項が多い。

  10月3日
▼今日はルイス・モホロ(ds)とヘンリー・グライムス(b)が名古屋に来るというので、一時期にわかに上がったフリーインプロ/フリージャズ熱の総決算のつもりで、千種文化小劇場まで見に行ってきました。他のメンツは原田依幸(pf)、トリスタン・ホンジンガー(cello)、トビアス・ディーリアス(as)。全然詳しく知らないですが、いずれも名だたるそのスジの大物のようです。

 会場は中央のステージ部分のまわりを客席が囲み、映画館式に後ろの座席ほど高くなっていくようなつくりで、あまり大掛かりなPA設備などもなく、縦長のロッカー一人分程度のメインスピーカーが左右に2発だけ。ただ高そうなコンデンサマイクや"クジラ"などが丁寧にセットされていたところを見ると、正式にレコーディングされていたのかも知れません。ちなみに40人程度の観客の中で若者といえそうなのは私を含めて5人くらい、そして全体の9割はメガネ着用。さすがです。

 演奏のほうは、期待したほどの「思いがけなさ・新しさ」や「導かれるような神々しさ」はなく、ジャズ畑出身の不良ベテランがやる極めて正統的な、カッコ付きの『フリージャズ』、という感じでした。高圧縮な音のレイヤーが時々休んだり軽くなったりというあれです。単調な砂嵐の果てにこそ在り得るえも言われぬ美しい瞬間、みたいなものも時々あったのですが、総じて、結局こういう風か…。というテンションで見守ってしまいました。ただ、ちゃんとした人達がこういう演奏をするのを見るのが初めてだったので、『フリージャズ』を実現化することの奇跡性(があるとして、それ)を想像する糧を私が欠いているせいも大いにあったと思います。今後別のグループによるこの手の演奏を見たときに「そういやあの時はもっとこう…」とか思うかも知れない。

 30分×2のセットをあっさり見終えて、帰路でいろいろ考えました。こういう音楽はもう、ロックやポストパンクやDJ文化をたしなんだ若手にやらせた方が、意外性や革新性は高まるに違いないでしょう。しかし今日の演奏は、振り返ってみれば、そういうところに必ず混じってくるであろう濁り・歪み・冒涜感といったものを全く含まないものであったような気がしました。圧倒力の競争としての音象ではない、声の芸術。こういう60年代から生きながらえているお爺様方のやるフリーインプロ/フリージャズというのは、アンダーグラウンドの中の清流だったりするんだろうか…などとアホくさい思案を躍らせているうちに家に着きました。意義があった。

  10月2日
収穫はなし。突然ですが、レイザーラモンHGが結構好きでした。と過去形で語らねばならないほど、浮上してこなくなってるのが残念です。もっとテレビ局が大事にキャラを熟成させてやれば、実力不足で廃れるような器じゃないと思ってたんですが、潰しのきかないいち一発屋と簡単に見なされてパパッと次の若手に部品交換されてしまった感がどうにもやるせないです。しかも「完全に消える前に何とか活路を繋がねば」と考えたのかどうか、ともかく駆け込んだハッスルに運悪く和泉元彌やカイヤとかまで紛れ込まれて、完全に「どうしようもなくなった元・話題の人が吹きだまるドサ周り興行団体員」みたいなイメージから逃れられなくなっているような。後半は運と勘の問題として、気になるのは前半。喋りの面白さやスポンテニエティを掘り下げることに責任を持つことなく、短期記憶にアピールする「型」(まあHGの「フォー」もそうでしたが…)を披露できる芸人ばっかりを雑に引っ張り出しては蹴落していく、高速消費型のここ数年の展開はあまりに刹那的だな〜とちょっと思います。あっ、あいつ出てきた、あれやるよあれやるよ、ホラやった!という快感は「いないいない バァ」の類いとそう変わらん。それともエンターテインメントって昔からそんなもんか?少なくとも、テレビ界に人が多過ぎですよね。

【本日のレビュー:SODOM「AGENT ORANGE」】


昔買った盤はトラッキング位置がおかしい不良盤であったので、最近ようやく買い替えました。「ジャーマンスラッシュ三羽烏」の一員にしてブラックメタルにも多大な影響を与えているSODOMの89年作。初期のドロドロモヤモヤとした凶々しさが薄まってきた反面、統率のきいたアグレッションに一気に磨きがかかり、しかしさほどメジャーを意識したりすることもなく、ヴァイオレント・スラッシュの教科書的な内容に仕上がっております。ちょうど同郷KREATORの「EXTREME AGGRESSION」あたりと同じ空気。プロダクション、リフ作り、ヴォーカリゼイションともに小ざっぱりしたところがあって、メタル然としたねちっこさはあまり目立たないので、ハードコア畑の皆さんにも(今は「スラッシュコア」なんて便利な単語があるようで…)ガンガンお勧めできます。擬似MOTORHEADな"Ausgebombt"クール。

  10月1日
収穫はなし。ブログ、ブログと言われますが当ページは昔ながらのhtml手打ちで(ほとんど新しく打つことはなくコピペで済みますが)更新作業をしています。レビューのジャケ画像にも070901.jpg(左から西暦下2ケタ・月・日)といったようなファイル名をつけているわけですが、毎年この時期になると「あ、月の十の位が(0から)1になった」と思うわけです。11、12、とグングン重くなってパタッと01に戻ると、あ年明けたな〜という実感が。ということで2007年も重たくなってきましたねえ。

 そんなさなか、ライブがいっぱい決まっています。めんどくさいので全角・半角・大文字・小文字入り混じってフォーマット未統一のまま羅列させていただきます。

その1(ソロ)

10/5 (金) 名古屋・鶴舞K・D japon
[GBST]
ソフテロ
江口亮(Stereo Fabrication of Youth)
杉山明弘(DOIMOI)
開場19:00 / 開演19:30
前売・当日¥1500(ドリンク代別途)

■その2(DOIMOI大阪)

10月6日@大阪montage
『路傍の石』
open17:30 START18:00
<出演>
DOIMOI
ゴールデンローファーズ
イヌガヨ
モーモールルギャバン
ハヌマーン
裸体

■その3(DOIMOI名古屋)

2007/10/10(Wed)
「ココロノオト〜薄(すすき)時雨編〜」
@名古屋CLUB ROCK'N'ROLL
OPEN/START 18:30/19:00
adv./door. 2000/2300yen(D込)
act)...
・ok(from 東京)
・WEENIE RADIO SHOP
・DIEZEL
・DOIMOI

■その4(E4Lギター代打)

10/20土 鶴舞KDハポン
ryorchestra[西本さゆり(vo),白木佐也加(vo),KEI,臼井康浩(g),石垣篤友(b),粟野昌良(dr),小野良子(sax.pf)+豪華ゲストありかも]
mimicry(映像+トイピアノ)
egoistic 4 Leaves
18:30/19:00
予約¥1,500 当日¥1,800

 いずれもチケット取り置き歓迎中(5日ソロのみ前売り料金と当日料金が変わらないので予約は不要です)、お気軽に

【本日のレビュー:LAUGHING HYENAS「HARD TIMES」】


久々にTOUCH & GOものを。MULEに移行して消滅したと思っていたLAUGHING HYENAS、その後も存続していたんですね。という95年作です。古いのを過去に紹介済みですが、ここではドラムはジム・キンボールじゃなくなってます。意味不明の垢抜け方をしている冒頭曲に「超ジャンクなAMERICAN MUSIC CLUBなのか??ただ単にダイナソーか?」と複雑すぎる深読みをさせられつつ、そこから先は安心の職人芸。フォークブルーズのホコリくささをポスト80年代ジャンクサウンドに昇華した、独特の初期T&G流アメリカーナ荒くれ節全開です。メジャー時代のMELVINSがOSWEGO(!)化したかのようなシブさ加減が何とも言えんですね。ギリギリでアウトと言わざるを得ないジャケも相俟って、何もかもが死ぬほど微妙。微妙の一線を1mm越えて実は最高、みたいなところです。きっとライブで見れば全員一発で意味わかるんだろうな〜。

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