SCSIDNIKUFESIN

21 Nov, 2014

最近の収穫、今池P-CANにてART GARFUNKEL「SCISSORS CUT」、JOHN SCOFIELD「BLUE MATTER」、ブックオフ東別院にてBONEY JAMES「SWEET THING」。P-CANはどんどん売り場が狭くなって、在庫がボコスコ回転していた15年くらい前の姿を知る者としては寂しい。HELMETとかおおかたP-CANで揃えたなあ~。かといって一方的に募金しようとなるわけでもなく、色々考えちゃいます。

DOIMOIの直近のライブ出演情報です。甚だ重要です!

11/23 (sun.) 名古屋 今池 ハックフィン
isolate「ヒビノコト」リリースツアー
open/start 17:30/18:00
isolate, the Donor, asthenia, birth、Hexis(Denmark), Doimoi
前売 1,800円 / 当日 2,300円

以降、11/29大阪でkmkms&peelingwards(chinema staff別働隊)レコ発、12/14東京でOSRUMレコ発、12/29名古屋でStiffSlack祭り、1/11東京でTwolow企画と決まってます。Retinaディスプレイに対応したバンドのホームページに詳しいことを載せていて予約もできますので、何卒おねがいします。

▼食べた店履歴を小出しにいくつか。

先日書いた六番町のカフェ シブルに昼食で再訪してみたら壮絶な良さでした。字面だけだと「ガッツリ食べたい男子」が死んでもなお頼まなそうな(この響きが先に死んでほしいものです)マフィン&スコーンランチは、ごってりと形容してもいいくらいの量感を誇る具材を表面カリカリ、中ホコホコのマフィンに詰めて焼いてあるというユニークな品と、具だくさんスープ、サラダ、飲み物つき。カレーランチのカレーはひと癖ある辛めのスパイスづかいでやっぱり具だくさんで、サラダ&飲み物つき。コーヒーのフレッシュはちゃんと動物性の味でした(脂肪分多めの牛乳だったかも知れない)。死角なしの1,000円。ケーキが全部おいしそうなので追加するつもりだったけど満腹で見送る始末。

裏千種~車道にずっとある何の変哲もなさそうなインドカレー屋、アリアナレストランにおもむろに初訪。昔違う店で頼んで恐ろしくうすらボケた味しかしなかった事案が発生して以来、インドカレー屋においては積極的に避けていたエビカレーが評判良さそうだったので注文してみたところ、ココナッツミルクと思しきコクの効いたベースに大きめのエビがたくさん(生々しい話、5本くらい)入ってて秀逸でした。ナンは肉厚もっちり寄り。

我が家のホーム居酒屋、とりとり亭千種店でこのたび初めてモツ鍋に挑戦したらやっぱり凄く良かったのでメモ。野菜が種類豊富で大量。単価はそれなりですが結果的に全然高くつきませんので、冬場はサラダ+数品をこれと置き換えてみてください。

高岳の裏通りにある喫茶店コフィア、モーニングで利用。アコギとエレキが一本ずつ飾ってある新しめの店内は、小奇麗かつ落ち着きやすい雰囲気。モーニングはそこが結構重要な気がしてます。ブレンドコーヒーは苦味党のためにチューンされたようなキレキレ系。街場の喫茶店のアベレージを遙かに超えるクオリティながら、ティータイムはポットで2杯分出てくるそうです。トースト&卵/サンドイッチ/ホットドッグから選べてプラス料金なしのセットも嬉しい。

たびたび昼食で利用していた大曽根のとうふや豆蔵、お茶利用でも最高でした。イソフラボン多め・砂糖控えめな類のやつにはついていけないという人だとちょっと前提が崩れるかも知れませんが。シフォンケーキとプリンのセット的なものや、豆乳ソフト+豆腐+ゴマ豆腐+チョコソースのパフェ(つなぎのシリアルはきらず揚げ!)的なものが確か500円前後で、かなりのボリューム。デニーズのミニパルフェ群のパンチがちょっと落ちてきた今となっては、コストパフォーマンス王かも知れません。そして、食後にさらに満腹になっても全く罪悪感のない低糖・低脂肪度。本当に必要最低限の甘さで成立してて、善行した気になります。

今回は以上でした。

▼ひさびさにメタル系の海外アーティストのライブを見ました。今池3STARSにてカナダのブルータル・アヴァン・哲学デス(?)の古株GORGUTS。カオティックハードコアの隆盛とちょうど同時期に突如放った金字塔3rd「OBSCURA」は後追いで聴いて、激烈ながらスポーティ成分も少なめの純芸術な作風ゆえ、日常聴きするほど入り込むこともなかったのですが、彼らが自宅から自転車で10分以内の距離に来ることもそうなかろうということで、見てきた次第。

結果は期待通りというか、期待したものを生で目のあたりにするとこんなにスゴイものかと、大いに腰抜かしてきました。性急な曲展開でも演奏にバタバタ感がないとかそういうレベルの話は遥かに超えて、ブラストを交えつつ速いのか遅いのか分からない妖しげなグル―ヴも、デスメタルのライブでは大抵聴き取ることを諦めるしかないギターリフの音階やハーモニーも全部ありありと、音源以上の圧倒的さをもって体現されておりました。

リーダーのLuc(G./Vo.)は見たこともない7弦ギターで足元はTC Electronicsのマルチのみ、アンプはPeavyとJC(!)の2台使い。もう一人のギタリストはSG。不協和音だらけの作風ですが曲間のチューニングは丹念。これが重要なのでしょう。ドンヨリした曲調の中でディストーションがいつの間にか不穏なクリーンに移り変わる描写など、圧巻の表現力。

ベーシストは後からBEHOLD...THE ARCTOPUSの人だったと知りましたが、左腕の力こぶ付近に見えた落書きみたいな死神のタトゥがかわいかった。若くて、当然激ウマです。ドラムもその界隈では知られるテクニカルデス系バンドを渡り歩いてきた人らしく、パワー&スピード一辺倒ではない柔軟性と表現力がありました。ロングトーンのリフにあわせて、キック→スネアを8ストロークする間に右手が金物を1打しかしないドゥーミーなブラストなど、Luc先生の無茶振りと思しき変態行為も美しくこなす。

この日はそもそもの動員がかなり渋めで、GORGUTSの出番のあいだは特にフロアに人が少なかった気がして(結局、若手メタルコアのBLOODSHOT DAWN目当ての人が多かった模様)、なんか悪いな~、名古屋でもちゃんと大喜びで聴いてた人間がいたことを伝えたいな~とモヤモヤしながら、トリのKRISIUNに途中で飽きてフロアを離脱しラウンジスペースに出てみたら、ドリンクカウンターで会場のスタッフと下ネタで盛り上がってたので、ああ楽しかったのなら良かったとそのまま帰ってきました。シャイ!

▼誰に気にしてないとは思いますが、前回予告した機材話の続きは順延としました。

GORGUTS - From Wisdom To Hate

只今のBGM:GORGUTS「FROM WISDOM TO HATE」

最新作を持ってないので、これをライブ以来ちょくちょく聴いてます。テクニカル押しというでもない独自のド変態路線に踏み切った「OBSCURA」と基本的には同一の作風でつくられた2001年4th。歪み自体はマイルドなものに抑えて、ギター本来のギョリッとしたトレブルを立たせた音色でのリフワークは、VOIVOD(同郷)~VIRUSの系譜の途中にあるような部分もありながら、どこかサイケなドゥーム感も多め。細かくブラストしては止まるドラムはいくらBPMが高くとも爽快な要素がほとんどなく、体感的にはその約数のもっと遅いノリを聴かせてくるような感じです。これだけやっておきながら表向きの暴力性はダミーで、本質は1~2枚めくった奥の、どんよりドス黒い神秘性にあるという、そんな印象。アートワークにもあしらわれている「謎の遺跡」感です。何をどうブレンドしてシーンに食い込んでいくかな?という打算は微塵も含まない、純然たる芸術作品かと。

2 May, 2014

▼長らくタメてしまいましたが最近の収穫、バナナ・ジャズシンでTOM SCOTT「SMOKIN' SECTION」(99年)、楽YA植田本店にてCRISIS「DEATHSHEAD EXTERMINATION」(女性Vo.低速極悪デスラッシュ)、GROVER WASHINGTON, JR.「WINELIGHT」、サウンドベイのバーゲンでDEREK BAILEY「MIRAKLE」(トリオバンドスタイルの2000年作)、JIMMY BARNES「TWO FIRES」、KANSAS「VINYL CONFESSIONS」、DARE「OUT OF THE SILENCE」(ex.THIN LIZZYのダーレン・ワートン、pre-TENのヴィニー・バーンズ在籍)、RANDY NEWMAN「LAND OF DREAMS」、CIRCLE「INCARNATION」(EKTRO!)、ブックオフ熱田にてLEGER DE MAIN「SECOND FIRST IMPRESSION」(USカルトプログレメタル2nd)、COREY HART「YOUNG MAN RUNNING」(88年)、AL DI MEOLA「TIRAMI SU」(87年)。買いすぎててまだ続きます。まずい。増税前のドサクサの中アマゾンマーケットプレイスにてFREAK KITCHEN「DEAD SOUL MEN」「FREAK KITCHEN」、JANIS IAN「NIGHT RAINS / RESTLESS EYES / UNCLE WONDERFUL」、EVIE SANDS「SUSPENDED ANIMATION」、ブックオフ川原通にてRED HOT CHILI PEPPERS「ONE HOT MINUTE」、バナナのレコードストアデイイベント最終日にRICKY PETERSON「NIGHT WATCH」、MICHAEL FRANKS「SLEEPING GYPSY」、今池WILD HONEYにてPAT KELLEY「I'LL STAND UP」。

▼ひさびさにライブに出掛けたりもしました。カーリーズ+トゥラリカ混成バンド・トキノミノルは活動開始以来ようやく見れて、まずは攻めまくる楽曲に翻弄されどおし。初めて(またはかなり久しぶりになど)見るバンドのライブで、「新しい曲」と呼ぶに相応しいズッシリ大きい曲を一度に大量に浴びてファ~ッとなって、終演後早々にいまの出来事を思い出したくなる感覚ってなかなか得られないですが、久々にありがとうという感じでした。今後の変遷も読めなくて超気になります。見るたびにどこか違っていそうで楽しみ。

同日にハシゴしてsositeのレコ発名古屋編も目撃。ドラムもギターも生音圏内で、あの「1+1=ものすごい1」な生物的アンサンブルを直に体感できてしまう贅沢タイムでした。そんな距離感の中で聴いて、「明瞭な主題にいつもどこかで接触しながらの、感性先行の自由さ」がクラシックの変奏曲的でもあるなと認識。その場で何かがコロッと生まれて立ち上がって走りだすのを見るような、その場の時間から削り出していくような、文字通りの意味の「『アーティスト』の『ライブ』」をやってくれる希少なお二人です。

▼外食も随時開拓してます。吹上の喫茶 日本橋は巨大パンモーニングが壮絶で(食パンなら1斤の3枚切りクラス)、大きめデザートと本格食材のパニーニがイケている裏千種の超穴場MAGGIOREではイタリア歌謡に紛れてPFMが流れて戦慄が走り、常連おばあちゃんの多さが信用度を物語る中日ビル地下の浪越軒はモーニングも甘味も良い。作れば作るほど赤字必至な中川区の最強ホットドッグ屋くれえぷリンにはすぐにでも再訪したい。以前高畑にあったHIGH FARM BURGERはご近所の千早に移転してきて健在。九州以外では北海道と名古屋に1店ずつしかない肉肉うどん 御器所店は3日間で2回行きました。日替わり一品最強。鶴舞駅に出現したデフレチェーン風ルックスのおらが蕎麦はけっこう盛りが凄くて満足度高め。今池ユニー跡地で大戸屋の向かいにあるキッチン・ブーレのハンバーグは立地と外観に似つかわしくない丁寧な手作り感とハイコストパフォーマンス。東山にあった「できたてのロールケーキ ROLL」はPAROLEとして生まれ変わり、最強だったモーニングはやってないがティータイムのセットがめちゃくちゃお得。ロールケーキ相変わらずおいしい。名前的にMOTORHEADファンにもお勧め。平針のプティアンジュは生クリーム系のを頼むとかなり凄い。栄生のシャンティーヒラノは店内でケーキを食べるとちょっとだけソフトクリームがついてきてお得。ありがとうございました。

FREAK KITCHEN - DEAD SOUL MEN

本日のレビュー:FREAK KITCHEN「DEAD SOUL MEN」

増税前のドサクサで入手した、かねてからCDが欲しかったバンドのこちらは3rd。変態バカテク路線ではバケットヘッドを凌がんとする狂人ギタリスト(&ヴォーカル)、マティアス・エクルンドが率いるスウェーデンのトリオです。

デビュー当初から、ダウンチューニングをおざなりに使わない屈折ヘヴィリフと、若干の尻軽感も漂う若々しげなファンクネスを柱に、さんざん変則的ながらも歌で曲を通す難儀でキャッチーな音楽性を標榜していた彼らですが、2000年のこのアルバムは歌心が割増になって本国を中心に成功を収めた、ひとつの達成点的作品であるようです。きょうびのジェントに通じなくもない(MESHUGGAHと同郷ですし)「大局観のもとの変則リズム」を器用に使いながら、そこに奇跡的にはりつく豊かなコード展開が歌と曲に生命感を与えて、いくらアグレッシヴな切り口であっても決して「実験してみました」が先に立つことはないという見事な仕事。

フラッシーなリードギターの卓越性も凄まじく、ノイズ感を味方につけるダイムバック・ダレルばりの攻撃姿勢、ポスト・スティーヴ・ヴァイなハミ出しすぎるヘンさと、不敵なオールジャンル適応能力を駆使して、終始休まずスキを見極めては散らかしまくる。テクニックとアイディア/センスとの総合力はヌーノ・ベッテンコートにも引けをとらない人ですが、飛び道具方向に精を出しすぎて孤高のまま突っ走っている感もあり。悪いことではない。

作品やバンド総体としては、先述のとおり決して「テクを持て余した達人の試行陳列会」で片付けられることのないものになってるので、もっと普通に聴かれるといいと思います。ATOMIC OPERA、MASQUERADEの「SURFACE OF PAIN」、HAREM SCAREMの「VOICE OF REASON」…といったグランジ感化型の冒険的境界線ハードロックの更に先を拓くバンドはないものか、と思っている人がいたら絶対におすすめ。

最近のたまった買い物の中でもおすすめなので3曲貼っちゃいました。

14 Dec, 2013

最近の収穫、ブックオフ平針・植田・熱田にてNIGHT RANGER「BIG LIFE」「FEEDING OF THE MOJO」、CENTAUR「POWER WORLD」、DOOBIE BROTHERS「MINUTE BY MINUTE」、CIRCUS MAXIMUS「ISOLATE」、楽YA 植田本店にてPETER FLAMPTON「PETER FLAMPTON」(ex.HUMBLE PIE、94年ソロ)、P-CAN FUDGE今池店にてROBBIE DUPREE「ROBBIE DUPREE」、BOZ SCAGGS「BOZ SCAGGS」、JOURNEY「DEPARTURE」。

▼外食記録たまってるので書きます。

▼まずはモーニング特集。川名近くのCoffeehouse JUMBOはモーニングで珍しく自家製ワッフルが選択できます。ガリガリッと粗めの砂糖を感じるやつでコーヒーが超進む。こだわりのドリップコーヒーはクリアで濃厚すぎず、キレ系好きには嬉しいタイプでした。軽食のサンドイッチがおいしそうだったのでなんとか時間を合わせて行ってみたい。

やや遠方まで足を運んで(千種付近から自転車で)植田のLaid Back、アメリカンな佇まいの店内に面白そうな本が大量に。どこの刊行だったか失念しましたが、「CD世代のためのロック・ディスクガイド」的な(正しい名前が分かったら知りたいです)88年発売の本がむちゃくちゃディープで面白かったな~。モーニングはこちらもワッフルが選択可。ヨーグルト、コールスロー的なサラダ、卵までつくのがデフォルトという豪勢さ。生地に甘みを加えていない感じのワッフルは、ランチだと惣菜的なメニューに化けるそうで、そちらも気になりました。

せっかく植田まで来たのだからということで、前々から名古屋のモーニングを検索するとよくヒットしていたエスニークスにもハシゴしてみました。11時少し前に入ると、早めのランチとして利用しているとおぼしき客がやはり大勢いて満席。ここはベーグルサンドやマフィンが選べて、ウインナーコーヒーやらチョコ何々やらの変わり種コーヒーも一律380円という大盤振る舞い。さすがに飲み物のカップがやや小さめでしたが、ゴマカシ無しなサンドイッチの食べ応え最高でした。

▼続いて昼・夜の食事。大曽根のちょっとさみしい商店街・オズモールの路地にある茶房 玄庵は、おもてなしブームの昨今でもここまでの店はそうないだろうという凄さでした。入店するとまず、緑茶がお茶受けの砂糖菓子つきで出てくる。むろん食事を妨げないちょっとした量ですがこれがやたらおいしい。この日のランチは肉うどん定食的なやつで、肉がまた高級すき焼き並みにうまく、よく染みた肉じゃが、ご飯、失念しましたがもう1品くらいついた気がします。更にドリンクまたはアイスクリームもセットで普通に880円。座った席の傍のショウケースには、「着物の帯所有数世界一」のギネス記録証明書が鎮座していてたまげる。外観・内装含めてかなり興味深いお店です。甘味の時間にも訪問したい。

池下から北の方に行った住宅街の真ん中にある、きしめん/そば/うどんの戸田屋。公称18時開店なのに17時半にはもう入れて、定時にはすでに満席という、地元民からの支持が厚そうなお店です。気立てのいいご夫婦がムスメにもいろいろ気を使ってくれて、人気に納得。きしめんは手打ち感ありで普通においしく、蕎麦が中太で食べ応えあり。名物の定食についてくるチキンカツ、唐揚げまではいかないが衣にしっかり味がついてガリッと揚がったやつでウマかったです。

かなり前にも書いたかもしれませんが、御器所のすすきの亭にひさびさの再訪。味噌が看板メニューな札幌ラーメンの店ですが、魚系の濃厚ダシが効いた塩ラーメンがまた最高であることを発見したのと、こんなにインパクトあったっけというくらいチャーシューが良かったのでまたご紹介してしまいました。ここもけっこう地元の人に人気で、閉店ギリギリまでよく流行ってます。

▼最後は間食系。今池と古出来町の間にあるLumpはバウムクーヘンとロールケーキが有名な洋菓子屋さん。1席のみですがイートインスペースもあり(温かいお茶がセルフで無料!)、ロールケーキとシュークリームをいただいてきました。むろん嫁さんと1個ずつ。ロールケーキは、ジトジトすぎずガサガサすぎない、弾力とシットリを両立させた生地がいい具合に主役を務めていて、クリームのまわりにスポンジついてます系とは一線を画す出来。シュークリームも固さに溺れ過ぎないが気持よい固さがあり、ガリガリというよりボクボクと崩しながら食べる感じがナイス。クリームはカスタード感強め。

植田でモーニングのハシゴをした日の夕方に立ち寄った小麦屋、こちらはイートイン可能なパン屋さん。とりたてて個性を主張するような感じでもなく普通にパン屋でしたが、デニッシュサンド(生クリーム+ミカン)と栗のタルト的なものを買ってみたら、いわゆる「甘いパン」の域を越えて普通にデザートとして楽しめました。ザクザクと軽いデニッシュに乳感強めかつサラッとした生クリームのサンドがかなりおいしかったです。タルトも最重要な「端のガリガリ」が超いい塩梅。

JESSE COLIN YOUNG - The Perfect Stranger

本日のレビュー:JESSE COLIN YOUNG「THE PERFECT STRANGER」

バズ・フェイトン参加作品を調べる中で出くわした1枚です。山下達郎の「シュガーベイブ」がそのグループ名を曲のタイトルから拝借したという、60~70年代に活動していたUSハイブリッドソフトロック?バンド・YOUNGBLOODS、のリードシンガーのソロ作。96年に全ディスコグラフィがEDSELからリイシューになったきり激レア廃盤と化している1枚ですが、MusicStackにて無事ボチボチの値段で発見。バジー先生は1曲にバッキングのみで参加というパターンながら、試聴した限り内容が最高だったので購入に至りました。

もともとのフォーキーなスタイルをここでは完全にポイッと拭き捨てて、超絶シケシケな哀愁AOR一辺倒。村下孝蔵ばりにジットリとして線の太い泣きが猛烈にアピールします。アレンジにごまかされないヴォーカルラインの確かさ。だがしかしアレンジもよい。旧来のファンからは大した評価を得てないようですがそんなのは関係なし。80年代オーヴァーグラウンドに存在したマイルド・メロハーの中では、間違いなく至高の部類です。

そして何より、この人がこれをやったということに価値があるといえるのは、ハスキーだが芯のしっかりした声質が、音楽性に対してむちゃくちゃ映えているという点。ジョーイ・テンペスト(EUROPE)を英米ナイズしたような良い声で、やたらソウルフルだったり野太いオヤジ声だったりすると無理~というメタル耳にも最高にフィットします。

当時はメジャーのELEKTRAからリリースされたとあって、客演にはそこそこ豪華なメンツが揃ってます。TOTOのベースのマイク・ポーカロ、ギターはバジー先生のほかにロベン・フォードやスティーヴ・ルカサー他、ドラムはカルロス・ヴェガ他、バッキングボーカルにティモシー・B・シュミットも。それ以外の人達もたぶんこの時代に忙しくしていたセッションミュージシャンの面々なのでしょう。

この作品以降、90年代前半くらいまではなんとなく近い感じの作風が続きますが、濃厚さではこれがダントツ。入手困難な品を激賞して申し訳ないですが、アナログが聴ける人だったらamazon.comやebayでまあまあ普通の値段で買えるのでぜひ。

イントロ勝ちな名曲。

ただでさえ劇的な4度の転調を2回も重ねてサビにたどり着くこのゴリ押し感。名曲。

曲名最高。むろん曲も最高です(やや"ボス"スプリングスティーン風)。尾崎なサックスソロも最高。

20 Nov, 2013

▼深い意味のないタイミングで、携帯電話をスマートなほうにしました(※前回のエントリ投稿時すでに)。主にブックオフにいるときに便利すぎて、本当に便利なのでその便利さと利用料を誰かとシェアしたい気持ちでいっぱいです。「こんなとき身体が二つあれば」のノリで携帯が(1回線で)二つになってくれたらいいんですが。ハブだハブ、無線ハブ。

▼ということで最近の収穫、黒川ブックオフでDESTRUCTION「DESTRUCTION」(シミューア不在期の激希少EP)、LUNACY「BELIEVE?」、INNER STRENGTH「SHALLOW REFLECTIONS」、BETTE MIDLER「BETTE OF ROSES」(バズ・フェイトン全面参加95年作!)、CURTIS STIGERS「CURTIS STIGERS」(こちらもバズ師参加のAOR)その他。

▼タメすぎて忘れかけてきてますが、最近の飲食記録を少し。新規開拓はほとんどモーニングばかりです。一番行ってるのは大久手の松屋コーヒー、最高。

▼納屋橋~国際センター近辺に3店あるかこコーヒー、3つとも行ってみました。最初に書いておくと、ここはコーヒーを淹れてから敢えて少し置いて出す流儀だそうで、それゆえかモーニングはブレンドコーヒーがおかわり自由という太っ腹。濃い目かつ少しカドのとれたキレで、酸味党にも苦味党にもバランス良しです。比較的目立つ通り沿いの三蔵店は待ちもすごいし店員さんも忙しそうで、あんまりじっくりどうこうという印象がないままでしたが、花車本店は手狭でリアルビンテージな店内に若めの女性店員2人で、雰囲気もサービスもまるで個人店(完全に良い意味の)。ここではトーストに自家製ジャムオプションをつけてみましたが、美味しゅうございました。一番広々した柳橋店は、席数が多くても手慣れた感じの店員さんチームによる安定したサービスがあって(モーニングにはけっこう重要)、セットのグレードを上げるとついてくるココットも満足度高し。

▼円頓寺のはずれの四軒道にあるカフェ ド リオン、超手狭で女性好きしそうな雰囲気ですが入ってみれば全然息苦しくないです。モーニングはサンドイッチやらちょとしたフルーツ盛りがのったヨーグルトやらがついてきて、価格に対する豪勢さが半端でなし。ランチもサラダ・パン・スープ・メイン・つけあわせ・ミニデザートどれも手を抜かない充実ぶりが凄くて900円。モリ食い向けではないですが大満足します。

▼中村公園の大鳥居からほど近くのラ・パランツァはどんどん出てくる焼きたてピザを無尽蔵に食べていい…もとい、お好きなピザを好きなだけ食べられるシステムのイタリアン。任意のパスタ一品を頼むとそれがついてくるというのがランチの内容になってるようです。ピザは全然間に合わせ感なしでウマい薄焼き。しかも物によってかなり雰囲気を変えてくるので、新顔登場のたびに席を立たねばならない。パスタは1000円からという感じで上はけっこう高めですが、1000~1100円のものでも全然満足いきます。種類が選べる生パスタで当然もちもちうまい。セットに含まれない格安デザートはそれなりの格安感ありでしたのでそのつもりで。看板メニューのブリュレなら良かったのかもしれない。トータルの印象は全然良好です。

▼「牛コロ」を商標登録にしているという志賀本通の手打ちうどん 宮内、看板メニューの牛コロを注文してみました。(※「ころうどん」は中部地方で冷やしうどんの意)甘めで濃厚感はあるが飲めるくらいにスッキリもしているタレに、ゴリゴリではないが手作り的なモチモチ感が充分おいしいうどんが浸り、味のいい薄切り牛肉が刻み海苔・ネギとともにドーンと乗っているといういでたち。パンチに走り過ぎるでもなく良い食べ応えで、ヨメさんも喜んでおりました。行列必至ぽいので腹具合の余裕をもって行くべし。いわゆる人気店対応とは真逆の親切な接客も嬉しい。

もうちょっと行った気がしますが、細かい感想が書けないくらいになってるので割愛といたします。そしてひたすら写真はなしで。自分の備忘録も兼ねて、いつか休日前の夜10時から朝の6時までくらいをドブに捨てて、食べ物専用のブログでも構築するかも知れません。

STAN BUSH - Stan Bush

本日のレビュー:STAN BUSH「STAN BUSH」

本国アメリカでは、映画版「トランスフォーマー」の主題歌を担当した人として有名ということになってるらしい、メロハー/産業ロック全盛時代の申し子的シンガーの1st。長らくレア盤であったものがROCK CANDYからリイシューされたものです。

初期BON JOVIやTERRAPLANE(イギリスのTHUNDERの前身)みたいなアイドルっぽい甘さと焦燥感と青々しさに、少しブライアン・アダムスのような開放的なメインストリーム感および青々しさを足しあわせたような、何にせよ青々しさ倍掛けな王道青春メロハー。一定のレベルの職人が作ればいとも簡単に質が安定してしまうこの手のジャンルですが、ジョン・ノーラム(EUROPE)をアメリカに移植したような、クリアな声質とちゃんとソウルフルな歌唱が両立するボーカルの存在によって、大きな頭ひとつが抜きん出ている印象。JOURNEYよりFOREIGNERやスプリングスティーン派な立ち位置も、後世の今となっては没個性を免れる結果に(JOURNEY似の群れは数多すぎ&標準化進みすぎで突出するのは至難の業)。

突飛な要素は特にどこにもないですが、大きな存在感です。マボロシの何々、誰々フォロワーの金字塔、みたいなマイナーメロハー/AORを追いかける前に出会っておきたい超逸材だと思う次第。

20 Aug, 2013

最近の収穫、栄スカイルのブックオフでSTEVE MORSE BAND「STRUCTUAL DAMAGE」、川原通ブックオフでCONTRABAND「CONTRABAND」、植田の楽-YAでBLACKTHORN「AFTERLIFE」、STRIP MIND「WHAT'S IN YOUR MOUTH」。

▼近頃あると思うこの世の法則は、「手狭な店内にサブウーハーを置いている飲食店の店主は、音楽好きまたはミュージシャンである(=音楽好きまたはミュージシャンの店主がいる飲食店は、手狭でも店内にサブウーハーを置く)」です。

▼はじめは名古屋随一のかき氷/甘味の店・相生で意識しました。ウーハーは厨房に一番近い席のテーブル下にあります。食べログで人気の行列店ですが、夏の繁忙期はモトリーのベスト盤がフル回転。ちなみに直近の訪問でムスメが暴れて湯呑をひとつ割ってしまったので、シーズンオフまで自主謹慎中。

▼その後、ex.ALL OF THE WORLDの丹羽さんがやっておられる覚王山LARDERでも例の黒い小箱を発見し、「終日店内にいる身にとって、これがあるとないとの違いは大きいらしい」と確信。あっLARDERでは今週末に小鳥美術館ご両名のサポートつきでioueeeのライブやりますから!

8/24 (Sat.) 覚王山 LARDER
open/start 18:00/19:00
ioueee+小鳥美術館オーケストラ
チャージは投げ銭制、先着40名様(お店まで要事前予約→Facebook / Email

よろしくお願いします。

▼で一番最近の物件は、東山公園駅にほど近いできたてのロールケーキ ROLL 東山公園店。一度目はモーニングで訪れ、オマケ的についてきた小さいロールケーキ片がうますぎて数日後に再訪。クリームが絶妙に軽く、でかくて美味い。温かい紅茶はポットで。午後の半端な時間に行ったらロールケーキの何種類かは売り切れで、代わりにスタンダードメニューである「ホワイト」の超できたてが食べられました。こりゃいいと感動すると同時に、ここにも店内BGM用のサブウーハーが。更に置いてある本のチョイスやら何やらもおもしろくて、店長さんはたぶん知り合いの知り合いの知り合いくらいの圏内なんじゃなかろうかと思いつつ、お店のブログを拝見。案の定、店内でマンスリーライブを企画しておられて、そこに普通にettが出演したりしてました。思ったより近かった。話が蛇行してますが、とにかくROLLおすすめです。

▼そのほか最近の外食開拓記録を。

▼覚王山を南に下ったあたりにあるPinoは、昼・夜はたぶん普通に大人な感じのピザ屋(気恥ずかしくて「ピッツェリア」とか書けない)。それが土日祝日の朝のみモーニングをやっていて、またがっておかわり可能なドリンク(コーヒー・紅茶・100%ジュース3種)+モーニングプレートで500円。プレートは食パンでなくフォカッチャとサラダ・卵。添えてあったハムがまたうまかったです。上品そうな雰囲気の割に子供にも優しくて助かる。いつかランチくらいチャレンジしてみようと思います。

▼再オープンした名古屋大学裏のCafe&Bar drawing、学生時代の後輩が店主なんですが祝いの品も持たずに普通に行ってしまいました。600~700円台のフード(パスタ、タコライス、トマトカレー)はいわゆる「カフェの軽食」の遥か上をいくうまさです。ケーキ・ドリンク・アルコールもあって長居歓迎のナイススペース。店内の一角をドーンと占めるstomachacheさん(malegoatのジャケやOGRE YOU ASSHOLEのグッズ・PVTなどを手がける)の巨大イラストも見るべし。

▼学生時代は「ハローキッド」という名前だった名大近くのハンバーグ屋、いつの間にかハロキと改名してました。妻子とまた行くとは感慨深し。「溢れる肉汁」を取り違えてやたらヌチャメチャなソフティ~ハンバーグは好かんですが、ここのは表面をかなりカリッとやった粗挽き感強めな仕上がりで、ソースも肉をおいしく食べるのに充分なチューニング。そして夜の定食はコーンポタージュおかわり自由というのが嬉しすぎます。小さい子供がいると帰り際にちょっとしたオモチャをもらえたりして和む。

▼元・アンナンブルー鶴舞店の店長さん夫婦が新しく金山のちょい外れにオープンしたビンヤンは、手作り感がリアルに現地っぽいベトナム料理店。カフェ的な料金設定で抜群に利用しやすく、ランチはフォーもおこわも春巻きも大変うまいです。頼む前は軽めか?と思っても全然満足。夕方からのみ出るデザート類もあるようで、日暮れ時以降の利用もよさそう。

▼あとはひたすら良かった店を再訪してます。たぶんそのうち備忘録用まとめブログ作ります。食べてばっかでもないんですが。

STEVE MORSE BAND - Structural Damage

本日のレビュー:STEVE MORSE BAND「STRUCTURAL DAMAGE」

ex.DIXIE DREGS、KANSAS~現?DEEP PURPLEのギタリスト、スティーヴ・モーズの95年作です。この時期はグランジブームのあおりで、ロック畑出身でフュージョンに行きかけてた人がいきなりソリッドな一発をかましてきたりすることがあるから注意が必要(JOHANSON JOHANSON HOLDSWORTHなど)。

このアルバムもジャケからして手書きの題字、雑然としたコラージュ、アルバムタイトルに「damage」の語と、そういうアンテナが発達したリスナーにはビビンとくる要素満載。で検索してみたらやっぱり廃盤プレミア化。500円で掴ませてくれたブックオフには多大に感謝します。内容的にも単なるノスタルジーで終わらない冴えっぷりで最高。フュージョン/ブルーグラス/プログレを股にかけた御大のスタイルが、DREAM THEATERの余波でプログレメタル全盛&グランジ/オルタナ的生々しさ礼賛な当時の世相にばっちりマッチ。KANSASミーツPAT METHENY GROUPをRUSH風の質感で仕上げたところに往年のDREGS的アクロバティック・フレイバーも足したような、理想の大らか系アメリカンテクニカルインストに仕上がってます。SPOCK'S BEARDやTILESみたいなやわらかプログレリバイバルバンドに心奪われていた向きも、がんばって探しだして聴いてもらいたい良作。

20 Jun, 2013

▼最近の収穫、アマゾンからFELIX CAVALIERE「DESTINY」(ex.THE RASCALS、バズ・フェイトン参加)、ヤフオクでBUZZ FEITEN & THE NEW FULL MOON「FULL MOON SECOND」、今池P-CAN FUDGEにてTERENCE BOYLAN「TERENCE BOYLAN」、ZZ TOP「DEGÜELLO」。今はWOUNDED BIRDを心底応援してます。オフィシャルサイトのローファイ具合からも良心のほどが窺える。儲からないよね。応援してます。
NEW FULL MOONは唯一入手可能なオリジナルがDREAMSVILLEからの日本盤のみなので、それを購入。国内盤CDに日本語の事務的クレジットが入っているのが嫌な理由は「オリジナルデザインの風情を台無しにするから」がひとつであり、もともと日本盤しか存在しなければ、そういう表記があっても渋々OKというように自分内法整備をしてます。がしかしやはり好ましいものではないので、国内のレーベルさんはレンタル禁止いついつまでとか、柔らかい布云々とかのあれを、全部オビとブックレット内面に追いやってくださいお願いします。
ちなみにcinema staffも最新作のパッケージで曲名・レーベル名以外のクレジット完全排斥に成功してて、ポニーキャニオンでそれをやってのけたパワーに音楽愛(音盤愛)を感じてならなかった次第。このスタイル主流になるといいのになー。
▼おすすめしたい外食先たまってます。以下まとめて。
▼名古屋に展開する喫茶チェーンの最大手といったらコメダですが、ごく小規模でぽつぽつと点在しているマイナーチェーンもあります。それぞれに特色があるので県外から来る人にはそちらをお勧めしたい。まずはべら珈琲。行ったのは栄店です。店内はぼちぼち手狭で非・分煙ながら落ち着ける感じ。名物のウインナーコーヒーが凄すぎる。多分誇張ですが印象的にはコンビニおにぎり1個分くらいあるのではという生クリームで、硬さ・甘さも愛好者が最も良しとする具合(※自宅調べ)。コーヒー本体もおいしいです(まだコーヒーを語る言葉に欠けるので大雑把)。たまたま万札しかなかったこともあり、初訪問でコーヒーチケット購入してしまった次第。
▼それぞれに雰囲気のいい数店舗のみで展開する支留比亜珈琲大須店桜山店(「桜山荘」という)に行きました。大須店ではアイスクリームがベースになっている的なことが書いてあったシェイクを注文。生クリームもしこたまついてきて、450円で1.5倍くらいの満足度。密度高めな座席配置につき嫌煙家にはつらい場合も多い。桜山荘こと桜山店は、異常に天井の高いロッジ風の建物で、眺めのいい庭園と広々した駐車場つき。サンドイッチは8枚切りくらいの食パン丸3枚に大量の具。ピクルス的な何かなのか、ちょっとのことで凄くおいしくなる何かが効いていて、頼んだ2種類とも超絶満足。コーヒーもクリア&苦めでおいしい。
▼地下街やら大須商店街やらに点在するコンパル、エビフライサンドが定番のおみやげとして知られてます。1階が駐車場で2階に店がある御器所店は、目の前がかなり幅広&植え込みつきの道路であることもあり、やたら広い店内とも相俟って居心地抜群。コーヒーは、ホットとアイスのオーダーを取られ間違えたのを指摘するとすぐに代わりが出てきたことから、ある程度ずつ作りおきしているっぽいことは分かりましたが、クリスタル・クリア~とはいかずとも筋の通った出来だったと思います。濃いコーヒーと氷入りグラスという様式で出てくるアイスコーヒーがおもしろ美味しいのでお試しを。
▼豆の小売その他、喫茶として以外にもいろいろやっているっぽい松屋コーヒー、大久手らくだ書店の正面にある千種店に行きました。縦長の店内は外から見た印象よりも広々。コーヒーはさすが専門店という透明感とともに酸味もやや立っていて、ぬるくならないうちに飲みきりたい感じ。モーニングのトーストは半カットだったので、ムスメに横取りされながらだと瞬殺で完食でしたが、朝からそんなに要らねえという向きにはちょうどよいかと。
▼最後だけ喫茶ではなく、夜は居酒屋と化すっぽい栄の割烹 みどりにランチで訪問。活きのいい刺身や爽やかな天ぷらのモリモリ定食がどれもこれも800円以内。男性・女性でご飯の量を考慮してくれるタイプなので、うかつに大盛りを頼むとかなり凄いことになります。注意。リアルレトロな内装(古いけどキレイ)のみならず、ゲンさんかサブちゃんか忘れたけどそんな愛称で呼ばれる給仕のおじさんやら、面倒見よくお茶をついでくれるおかみさんに元気そうな若いバイト女子と、劇中に紛れ込んだかのような雰囲気が何だか良かった。

15 Apr, 2013

▼最近の収穫、サウンドベイ上前津でRESTLESS HEART「WHEELS」、THUNDERHEAD 「BEHIND THE EIGHT-BALL」(外盤買い替え)、同金山でBUCKETHEAD「バケットヘッドランド」、SIX FEET UNDER「HAUNTED」、RIVERDOGS「WORLD GONE MAD」(2011年復活作)、ANGRA「ANGELS CRY」(外盤買い替え)。最後のANGRAの1stは発売年が94年になっているやつなんですが、"Carry On" "Angels Cry" "Evil Warning"の3曲が、一部コーラスとシンセを追加録音した「EVIL WARNING EP」(94年)バージョンのものらしく、何かレアそうだと思って楽しみに聴いてみたら追加部分は全然良くなくて(しっくりこないだけかもですが)ガッカリ。これについて、オリジナルバージョンを収録した外盤が存在するかどうか、情報のある方がいたらぜひ教えてください!
▼土曜はDOIMOIで初・愛媛でした。がそれについては次回においておくとして、やるやる詐欺状態が続いている最近の外食まとめをいい加減書きます。
【食事編】
▼南山アメ研の皆さんに教えてもらった、いりなかのBuBu。凄くわかりにくいところにあって、マスターのおじさん一人でやっているため混み合うと非常に時間がかかるという、学生街(の奥のほう)ならではの秘境的な洋食店。店内は古いアメ車のパーツやその他小物が所狭しと飾られていて、屋号は車のブーブーからきていると推察した次第。カレー、ハヤシ、オムライスを基本にトッピングがいろいろある方式で、勧められたとおり「唐揚げカレー」を頼んだら写真のとおりでした。
bubu
実食したことがなくて今この写真を見た人は絶対誤解してます。めちゃくちゃうまいのです。オーダーが通ってから新鮮な一枚肉をカットして揚げるフリッター風の唐揚げは、脂身は少なめだがホワホワと柔らかく、未体験の仕上がり。カレー本体は変わったハーブ?の細かいのみたいなやつが多数見えていて、インド風・タイ風・いわゆる洋食風のいずれとも違う個性派。場所的に気軽に行きづらいけど再訪を誓っています。
▼大須でよく行列しているフジヤマ55、の2階にあるお好み焼き本舗は、ひねりがなさすぎる屋号に敬遠しがちですが実は広島人も激賞する本場クオリティの広島焼きの店。店主の熟練の業により麺はパリパリ、キャベツは甘くしっとりとして、「お好み焼きに麺が入ってるのが広島焼き」という安直な考えを叩き直される品です。店内飲食同様の時間がかかるけど持ち帰りも可能。でも出来たてパリパリのを食べるのがいいと思います。
▼道すがら適当に入ってみて当たりだった鶴舞(かなり東別院寄り)の「みそカツ専門店」、えごま。食べログのレビュー件数はまだ少ないですが、昼時は中年男性を中心とした常連客でほぼ満員。専門店らしい透明感(というんでしょうか、油が良くて肉もいい味がある感じ)のあるカツもさることながら、定食の副菜が充実していたり、カツ以外の定食も刺身やら煮魚やらが抜群にウマかったりして最高です。
▼桜山の新しそうで小奇麗な定食屋・キッチン和。土曜定休で日曜は夜のみ営業という、完全平日狙いの業態が心底惜しい(というか土日にランチを食べさせてほしい)。オーソドックスなものからちょっとひねったものまで、家庭的で丁寧な洋食が色々選べます。野菜・肉とも素材に積極的にこだわりがあるようで、揚げ物系にも野菜が積極的に絡んできて嬉しい。ミンチもおいしいミンチでした。
▼大久手でちょっと有名っぽいボンドールはややドッスリと食べ応えのある洋食店。とはいっても学生さん御用達という感じではなく丁寧です。夜はちょっと高くなりそうな雰囲気ですが昼はおおむね1000円以内、しかもデザートつき。半端じゃなく感じの悪いオバサン店員がいるということを前もって覚悟して行くと、無用なガッカリを低減させられるでしょう。
▼今池の韓味屋、家庭的なのが売りだが辛さ推しではなく利用しやすい韓国料理屋。名物のチヂミはタコがたくさん入った厚めものもで食べ応えありです。ひと皿があまり高すぎず、2人や3人で行っても3種類くらい食べられる価格設定も嬉しい。また行って違うものも試したい。
▼在名古屋・淡麗系ラーメンの筆頭とされる「如水」の流れを汲む東新町のなるとや、確かに脂感やや強めの如水そのもの。シンプルだが丁寧さが密度となって表れているスープと、飲んだ後などにもちょうどよさそうな細麺。軽さの分だけ価格も抑えめなところがまた嬉しいです。
▼今池のたかいちもパンチ系ではない「和風豚骨」のラーメン。魚介ダシが効いた濃厚すぎないスープで、常識的な食事として好ましいバランス。チャーシューがかなりしっかりと味のするもので、厚さや食感もよく、食べごたえ感に大きく貢献する好アクセントになっていました。
▼中川区のとだがわこどもランドに花見に連れていってもらう道中で寄った、いちおう高畑が最寄りの高級バーガー店High Farm。ここ最高なのでわざわざ行ったほうがいいです。写真はパイナップルチーズバーガー。
high farm
ムスメ(1歳半)も喜んでかじりついてました。ほどよくゴツゴツしたパテは味がよく、自家製バンズの絶妙な塩梅がまた特筆に値する良さ。セットのポテトは大盛りにできるのでぜひ大盛りで。余談ですが、足漕ぎモノレールから桜を見下ろせるとだがわこどもランドは、名古屋随一の平和な花見スポットとして強くおすすめです。
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▼どう読んだらいいのかわからないサレオツな名前に反して意外と利用しやすい、千種の奥のVivan! cafe+bar=relax。昼はランチ営業をしています。今のところパスタしか頼んだことがないですが、「何々と何々のパスタ」とか言いながらよくあるソースにちょーっとだけ字面どおりの具が乗ってるだけじゃん、というやつと違い、皿全体で料理としてバッチリ仕上がっていて満足。量的にも、この雰囲気につられてやって来る女子にはちと多いのではという食べ応えです。
【軽食・喫茶・甘味編】
▼東別院と金山の間のちょっと奥にある珈蔵、食事やデザートもあるけどモーニングで利用。コーヒーはいろいろ種類がある中から選べて、初心者(私です)にも親切な味の傾向コメントつき。当然ながら専門店クオリティ。モーニングはドリンクの値段そのままのものと、プラスいくらというのと2段階ありますが、そのままコースでついてくるトーストがとにかく極厚で、半カットだけど結局1枚分くらいあります。
▼しゃれこんでロフトあたりに買い物に来た人達が立ち寄るであろう矢場町のアルアビス、種類豊富なランチのパニーニ各種が、作りおきながら良好な出来で、軽めでいいときにはかなり良いです。デザートは単独で見るとやや高いけど、その分ちゃんとよく出来ていて満足しました。
▼既にtwitter上で激しくおすすめしている今池のケーキ屋ル シャポン ファン。189円のシュークリームは、パッと見そこまでの大きさではないながら、食べてみると内側にこれでもかと充満したクリームが凄くて恐ろしい満足感。生地もバキバキすぎずカスカスでもジトジトでもなくおいしい固め生地。もうひとつ看板メニューのカヌレは、カスタードプリンをザラメで囲んでカステラよろしく焼き固めました、とでもいうような説明しづらい逸品でこちらもおすすめ。
▼瑞穂区民から絶大な指示を得ている模様である新瑞橋付近の洋菓子のオランダはやや小振りなシュークリームが100円で買えてしまいます。乳を感じがちな生クリーム寄りのクリームで、満足感充分。最近買ってみた和三盆のロールケーキは、流行りの「しっとりふわふわ生地」とは一線を画する、弾力のある柔らかさとほどよい軽さで、クリームもあっさりしたものが多すぎずに巻き込まれており、シフォンケーキの生クリーム添えをひとまとめに丸めたような出来。非常に良かったので遠いけど通いたいです。
▼上記2店ですっかりシュークリームづいてしまい、おすすめを聞いて行ってみた池下のドゥリエール。生地はドライ&ハード寄りでクリームは乳感高め。同じクリームを極薄のパイ生地に入れた「ミルフィーユ」(いわゆるそれとは全然違う)が、妙なる食感をより楽しめて良かったです。
▼矢場町から鶴舞方面に行く途中のやや中途半端な位置に見えていて、なんか洒落っ気のない店構えだなーとずっとスルーしていたシャンボール、裏を返せば信頼と実績系の老舗であると早く気づくべきでした。ベイクドチーズケーキ風?の外見のフワフワした生地にバタークリームが挟まった看板メニュー「コンチネンタル」、シンプルだがオリジンらしい粒の大きさを感じる出来で、機会あらばリピートしようとタイミングを窺っている次第です。
▼くどいようですが、これだけ食べ歩いているのも、平日を創意工夫に満ちたローバジェットな食事で楽しく乗り切っているがゆえの土日の娯楽です。今日は遂に、会社での昼食を1袋数十円のゆであげうどん+おかずで乗りきれるようにお椀を買いました。器とナイフとスーパーがあればできるオフィスでの簡易自炊について、おすすめ情報がまとまったらまたご報告します。

2 Nov, 2012

▼久し振りの更新のたびに「ご無沙汰しています」「生きています」で始めるのがクセみたいになりかけてますがご無沙汰しています、生きてます。最近はギターの練習に精を出してました。機材のセッティングの参考にしようと、Youtubeで海外のウェブショップが上げてる試奏動画を見たりすると、たまにどころか7~8割くらいは異常に巧くてけっこう死にそうになります。
で、ピックを持ちながら指弾きも併用する「チキン・ピッキング」を現代的飛び道具として使ってる人の映像がなかなか衝撃的で、チキン・ピッキングに関する動画をガシガシ漁って改めて気付いたことには、いわゆるカントリーギターのフィーリングやテクニックって、ヌーノ・ベッテンコートの高速ノンピッキング左手奏法なり、マイケル・シェンカーの切り返しの細かいチョーキングなり、別にどっぷりアメリカンなイメージのないギタリストでも色んな人が形を変えて活用してて、ロック畑におけるリードギターの基本として相当でかいものなんだなということです。ああまた普通のことに気付いた。
▼最近の外食から。気候が良いのであちこち出掛けて開拓してます。
しつこく大曽根方面で、Balboa Cafeにモーニングで訪問。おしゃれカフェと呼ばれることをはばからない感じの内装でちょっと甘く見かけてしまいましたが、1枚分の食パンを使ったツナサンドがモリッと出てきてかなり満足。相当賑わっていて、ファミリー客もちらほら。信用できます。壁に巨大なカート・コバーンの写真が掛かっていたことだけが違和感ありでしたが、もう20年も前の話だと思えばもはやそれも「オールドアメリカン」なのかもしれない。2階が革小物その他のセレクトショップみたいになっていて、満席のあいだはそっちでいい具合に時間を潰せます。
けっこう色んなところで見かけるとうふや豆蔵、大曽根店に行ってみました。かの銘菓「きらず揚げ」の製造元が展開しているのだとか。うすら物足りない類の健康志向系かと思いきや、ボリュームの物足りなさはまったくなし。わらわらと沢山の小皿がついてくるお膳方式で、トータルでの食べ応えが確保されるように味の濃淡がチューニングされておる感じです。うっすらした煮物とか、実家でもないとなかなか食べないような料理や食材も少しずつ食べられて大変良し。
もう1軒モーニングで、桜山のなつめコーヒー。ここはオーダーごとに1杯分の豆を挽いて淹れてくれる丁寧なコーヒーがいただけます。ノーマルのブレンド以外にも種類豊富。しかもトーストのパンが自家製で、カッシリ系でこちらもうまい。コーヒーについてくる生クリームもやたらにおいしく、たくさん入って出てきたので、スプーンのくぼみで卓上の砂糖少量と混ぜて食べ(飲み)きるというスーパー甘党行為を果たしてきてしまいました。昔からの住宅地にあるためか、行ったときは常連風のご老人でごった返してました。内装自体は落ち着きのある今風な感じで、午後の喫茶利用にも良さそうです。
藤が丘の、ひさびさにランチで行ったら壮絶な良さに腰抜けました。10月限定で1450円→1050円になっていたステーキ定食みたいなのを頼んで大当たり。ヨメさんのカニ入りトマトパスタも良し。そのうえご飯がお代わり自由、セットでついてくるドリンクまでお代わり自由で、同じくセットに含まれるデザートは普通にケーキ屋で300円くらいしそうな抹茶プリンでした。さらに良いことに、以前(2年以上前)は行くたびにビートルズばっかり流れていた気がしたのが、今回はRAINBOW・UFOその他の70年代ハードロックミックスでした。デザート後のコーヒーをすすりながら"Rock Bottom"を聴けるとは。また何かしら藤が丘方面に昼間の用事を作って訪れたいところ。
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本日のレビュー:POLTERGEIST「BEHIND MY MASK」

シュミーア離脱後のDESTRUCTIONの第一弾アルバム「CRACKED BRAIN」で歌っていたシンガーが元いたバンドとして知られるスイスのスラッシャー4人組。91年リリースの、こちらは2ndになるようです。クリーン声でしっかり歌い上げるスタイルはHEATHENや初期ANNIHILATOR風で、キレが鋭くもどこかヌラヌラした引っ掛かりのあるリフはFORBIDDENを早回しにしたような感じもあり。DEPRESSIVE AGEほどではないがやたら悲哀に満ちたメロディ感もフィーチャー。それだけだといかにも末期のインテリスラッシュを想像しますが、土台の突進力はEXHORDERやHOLY TERRORばりに無鉄砲であったりします。
HADESやREALMほどの突き抜け方には至らないまでも、半パワーメタル型のねちこい屈折スラッシュをお求めの方は是非。ちなみに解散後、ヴォーカル以外にもギターがGURD、ドラムはMEKONG DELTAやらBABYLON SAD(!!)やらに移っているようです。以上、今回は固有名詞多めでお送りしました。

22 Aug, 2012

▼短いなりのお盆休みが私にもあって、そして去っていきました。
ここ半年ばかりは音源制作でプライベートの時間を徹底的に潰してきたこともあり、休み中はほぼフルでファミリー行動。10ヶ月児つきでは外泊も難しいので「旅先にいる設定にして、外食に対してひたすらアクティブにいく」というイベントを決行したところ、想像以上にちゃんとテンションがあがってしかも満足しました。夜は住み慣れた我が家みたいな宿に泊まれるし、知ったような交通網をいきなり使いこなせるしで良い事ずくめ。
以下、再訪も含めてよかった所をリポートいたします。
の前にお知らせ!
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年内での活動をもって解散が決定しているZが最終作「絶塔」リリース後のタイミングで名古屋に来ます。音源、ワールドクラスの危ない内容なので、生で見るのがほんとに楽しみ。1月の企画で来てもらったskillkillsも、仕込み中のニューアルバムのセットでやってくれるのではと期待してます。
▼では話題を戻して。今回最大の発見は東区徳川のぱんとまいむ。以前から名古屋のモーニングを調べるとかならず名前を見かけていて、今回ようやく出掛けてみたところ、得三やシネマテークのマンスリーやその他フライヤー、地元作家(たぶん)による雑貨などが所狭しと並ぶ文化的発信拠点…などと仰々しい名前を被せるのもはばかられるような手作りおもしろスポットではないですか。モーニングはどのドリンクでもいけて、小鉢+2種類の食パンとミニ惣菜2種のプレートが日替わりで。しかもコーヒー300円からと安い。これは通う。
▼同じく徳川のモーニングで(むろん別の日に行きました)花ごよみも初訪。こちらはメインがトースト・おにぎり・お茶漬けから選べて茶碗蒸しもつくという変り種。混雑していなければ、モーニングなのに食事の後にドリンクを出してもらうなんてことも可能です。
▼フレンチトーストのモーニングが最強な星乃珈琲店、普通の食事もなかなかインパクト有。大量のメレンゲが熱気球的な比率でライスに覆いかぶさるスフレドリア、カレーをちょっともらいながら食べるとちょうどよし。カレーはカレーでけっこう濃厚なのでスフレで薄めつつ食べるとちょうどよいようです。
▼上記3店からほど近い大曽根イオン、9~10時台に利用するクリスピークリームドーナツは凄く空いていて快適。
▼昼のMVPは新栄魚甚。殻ごとのエビがドサドサ大量に入ったかきあげ丼(日替わりかもしれない)。サラダ・小鉢つき・大盛り無料で700円は安い。店は床板が沈む感じのリアル古民家で、ピーク過ぎの時間に行ったおかげで座敷席を貸し切り状態で使えて、子どもを自由にウロウロさせながら落ち着いて食べられたのも大変助かった。これも通います。
▼夜は久々に行った大須上総屋が秀逸すぎました。つなぎ不使用・車エビ100%のエビカツが凄い。やたらおいしいダシに浸かった手作り豆腐など、定食のセット内容もハイレベルです。食事中に不服モードに入ってしまったムスメを、手の空いた店員さん(と、家族経営らしく中学生くらいの女の子)が親切にあやしてくれたのも大感謝してます。ありがとうございました。
▼最近の収穫、STIFF SLACKにてZ「絶塔」、サウンドベイ上前津でPESTILENCE「DOCTRINE」(再結成第2弾・2011年作)。あとMI AUDIOのディストーションペダルも買ったけどそれについてはまた次回。
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本日のレビュー:PESTILENCE「DOCTORINE」

少し前に旧作を取り上げたオランダのPESTILENCEです。2000年代に入って復活していて、これは再結成第2弾になる2011年のアルバム。この手のバンドが再結成すると、ハミ出しまくるところが醍醐味だったのに何を整然と最適化されちゃってんだよとガッカリすることも多く、彼らも聴く前からスルーしてましたが、かなり後悔。解散前ラストの快作「SPHERES」で見られたのんびりグルーヴ+逸脱スケールの珍妙な関係がけっこうな割合で生き残っていて、新要素としてMESHUGGAH~NEVERMORE以降の手の込んだヘヴィネス表現がプラス。今様なブラストもまんまと自らの音楽性の中に取り込んでいます。意外性・屈折性・高圧縮感・クロスオーヴァー感でとにかく押すしに押すことが多い若手に比べて、曲の曲たる部分を耳で追う余裕があるのがいいなあと思ってしまうのはオールドスクール耳ゆえでしょうか。

27 Jul, 2012

▼うかうかしていると次のが出るのがまた3年後とかになってしまうので、DOIMOIの新曲作りをノロノロ開始してます。が、81~83年くらいのリチャード・シンクレアみたいなソロ新作をつくりたいプランをいい加減実行したく、ムスメをいかにニコニコ早寝する優秀な赤ん坊に仕上げるかが急務。そうはおろすか!と問屋が言ってきそうな気配しかしませんが。(※ソロ過去作…前々作 / 前作
更にはログメンの音源が実は3分の2程度録音済みで、こちらは相方・星くんが動いて残りトラックを仕込むのみとなっております(プレッシャー的発言)。創作欲高まるこの感じ、あと4年早く訪れてほしかった。
▼最近の収穫、サウンドベイ上前津にてLEE RITENOUR「RIO / ON THE LINE」。
▼近頃の外食の新規開拓はあまり振るわないのが多かった中、星乃珈琲店のモーニングのフレンチトーストには結構エキサイトしました。あれなら昼の食事もパンケーキも絶対うまいはず。名古屋市中心部からの最寄となると大曽根しかなく、近頃増えすぎたサイゼリヤの半分くらいと置き換わってもらいたい私感です。
▼繰り返しお知らせ。
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もうあと一週間です!何卒!
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本日のレビュー:ANTHONY PHILLIPS「WISE AFTER THE EVENT」

GENESISの初期メンバーだったギタリストのアンソニー・フィリップスの78年作。ピーガブおよびフィル・コリンズ以外のGENESISメンバー関連作品は、各々バラバラに作ってるはずなのに全員同じような時期に似た感じの作風のを作ってくるのが面白い。このアルバムも「WIND & WUTHERING」あたりでの本家の作風に酷似。80年代幕開け前夜のポップスとしてのツルッとコンパクトな感じを身につけながらにして、英国シンフォ派特有のふんわりしたシンセによる牧歌的描写、連想ゲームのごとく自由な転調の洪水など、プログレのおいしいパーツをしっかり生かした内容になっています。ポストロック文脈からBEACH BOYSあたりの線を攻めて「ドリーミーポップ」と呼ばれたりする最近のアーティスト群が好きな人にも、もしかしていけるんじゃないかと思います。

25 Jul, 2011

▼ひとしきり自己嫌悪の中身をオチなく詳細に人にただ話して、あとから振り返ってその内容に更なる自己嫌悪を催すことで仕切り直しの原動力とするパターン。最近気をつけているのは「丹田」です。
▼大須で食べられる期間限定台湾かき氷屋台、今年はちゃんと建物を借りてやってくれてます。こちら。本場のはもっとでっかくて安いらしいですが、これでも充分にありがたいです。「台湾かき氷」にまだピンと来てない人は体験しておくことをおすすめします。あー今食べたい。
▼市大病院近くのトップフルーツ八百文、休みの朝にモーニングに行ってきました。過熟手前の超食べ頃フルーツ盛り200g+トースト+ゆで卵がお好みのドリンクについてくる、壮絶に健康的な店です。池下のフルーツゴトウと同じく基本的には果物屋の店舗内で、あそこより更に圧縮陳列が激しく、昔のディスクヘブン(石仏町時代)を思い出す感じ。ドリンクはコーヒーもあるけどありとあらゆるフルーツの生クラッシュが選べて、ミルクも水も加えない正真正銘の果肉入りストレート(氷は入ってるものもある)。単体なら朝以外でも注文できます。訪れるついでがある可能性の低い立地ですが、一度どうぞ。
BAD COMPANY「COMPANY OF STRANGERS」

本日のレビュー:BAD COMPANY「COMPANY OF STRANGERS」

ポール・ロジャースがいないBAD COMPANYの、95年のスタジオ録音作。この1行で充分レビューになってしまうくらい、想像を何も裏切らない内容でした。アーシー&アンプラグド流行りの90年代前半の感じを当然のごとく汲み入れて、ま昔からやってましたけどねとばかりに持ち味全開。シンガーのロバート・ハートは、ロッド・スチュアートとダニエル・ボウズを足したようなハスキーで超上手い人で、たまにポール・ロジャース風のファットな中低域の響きを聴かせてくれます(その瞬間は本当に激似)。
曲のほうは日本人に嬉しい湿り気の類はかなり控えめで、よくもまあこんな単純な曲を新曲にできたねというくらいに冒険度ゼロですが、「ウルトラクリーンになり過ぎないがスッキリして重心が低く、ややコンプ感が顕著」なこの時期特有のサウンドプロダクションも相俟って、いい風情を発してます。アコギ曲にストリングスが絡んでくるさまなど、青暗くて全員が着席しているあの光景(→参考)が今にも目に浮かぶようです。
ポール・ロジャースという踏み切り板あっての「負けてないじゃん!」という素晴らしさなのかもしれないし、BAD COMPANYのタラタラした感じに免疫がない人にはひたすら退屈に聴こえる懸念も大いにあります。惹かれた人のみ買って正解、以上。てのもなかなか健全かと。

14 May, 2011

▼プログラム素人のえせウェブ制作者を卒業するため、とりあえずJavaScriptの勉強などを開始しています。その後ActionScriptなどにつなげていく予定。どこで活用するかは未定。
▼旅行のBGM用に開始した所持CDのリッピングが、その後も習慣化して「PCを暇にさせておくのがもったいない病」を絶賛発症中。総計60GBを超え、プレイリストで無駄にジャンル分け・地域分けも徹底。それでPCの動きが若干とろくなることもあって日記がおろそかになっていた次第です。「やり始めれば一定の作業量で片付くこと」と「今一番やる気が向く、完成に至るまでの作業量が不確定なこと」の優先順位付けをいつも頭悪い方向(後者のち前者)にしてしまう性格を改めたいと思い続けて10年くらい経ってます。
で、そのリッピング作業のさなか、これは敢えてデータ化する必要があるか?ないか?このバンドもともとそんなに好きか?というCD裁判と同様の自問自答が繰り返され、確認のために聴いてみたら、いっそオリジナルアルバムを売り払ってベスト盤に買い換えてやるかと思っていたバンドが実は凄く良かったりなど、発見もいくつかあったのでまずまず有意義であったとします。こういう明日の食いぶちの足しになど一切ならないような自分内の意識移動(=結局ただの消費活動)に生産的な何かを見出すような錯覚をきたしてしまったりするから私のような人間は社会的にとても危ないですね。せめて気ままなアウトプットを上手くできるようになりたいものです。
▼今朝は覚王山で評判の洋食屋・ひらきにてモーニング。ゴハン・みそ汁・目玉焼き(裏面ベーコン結着型&キャベツ添え)・漬物・納豆or生卵(後者を選択して、席に出されてから目玉焼きとのダブル卵だったことに気付く)・小鉢の朝定食で400円。手作り小鉢がクオリティ高く、目玉焼きもいい塩梅。350円のドリンクにトーストとゆで卵がつくセットや、430円でドリンク+トースト+もう1品というセットもあり、そちらもかなり良さそうでした。
BON JOVI「7800 FARHRENHEIT」

本日のレビュー:BON JOVI「7800° FAHRENHEIT」

日記本文からの続きで、今までまったく侮っていたシリーズです。ご存知BON JOVIが85年にリリースした2nd。1stはいわずと知れた"Runaway(夜明けのランナウェイ)"やその他いかにもアーリー80'sな赤面度120%のイモイモメロハーチューンぞろいで、3rdはBON JOVIの代名詞"Livin' On A Prayer"や椿鬼奴でお馴染み"You Give Love A Bad Name"があり、間に挟まれたこのアルバムはというと、いち早く自分達に目をつけて支持してくれた日本のファンに贈る"Tokyo Road"(しかし「大した曲ではない」ともっぱらの世間の声)が有名なくらいで、94年に発売されたベスト盤にもこのアルバムからは冒頭曲"In And Out Of Love"のみ(日本盤は件の"Tokyo Road"も)しか収録されていないという、完全な「過渡期の1枚」的扱いの作品です。
だがしかし...2曲目"Price Of Love"・3曲目"Only Lonely"と畳み掛ける激泣き2曲の振れ幅たるや、イギリスのこの手のシケシケマイナーバンドの如し(だからヒットしなかったのかも)。1stよりは多少大人で、3rdほど化調的な隙のなさもないという塩梅が何ともいい心地です。初期の面影を残すもさもさしたシンセが泣かせるバラード"Silent Night"、またもSHYさながらのドロドロチューンが続く後半~終盤の流れなど、何もこの手の無名バンドを掘り返して散財することもないという問答無用の名曲群がここにありました。いわゆるBON JOVIのパブリックイメージ(が何かもはっきりしませんが)とは若干ズレがある気がしますが、良質な赤面メロハーバンドとしてBON JOVIを満喫するには頂点に来るであろう1枚。ジョンのボーカルにしても、年々顕在化するいやらしい低音域のひねりも目立たないし、今まで「特定の曲の刷り込みを受けていて手放せないだけで別に特別好きじゃない」と思い続けたりしてごめんジョン、嗚呼。

22 Jan, 2011

▼本日のラディッシュのモーニングはトーストしたパンのサンドイッチでした。最高だった...。若い者が行くと、遠方から来た水曜どうでしょうファンだと思ってか時々藤村Dのお母さんが出てきて話してくれるんですが、今日もいい話が聞けました。ラディッシュはいまのところ最強の外食先でして、来週もきっと行くことでしょう。
▼DOIMOIの練習の定石は土曜午前。今月からオープンした名東区のスタジオを使ってまして、午前感と郊外感のコンボが非常にいいです。
▼昼は食べログで発見した高岳ダッカへ。実家時代にいつも自転車で通っていた道ぞいにあった店がまさか全国区の有名激盛り店だったとは。メニューは基本的にパスタ・カレー・ピラフ・ハンバーグ・焼きそばの組み合わせで、味は「心配に反して普通においしい」というところ。やたらめったらに炭水化物を食べたいときにはいいでしょう。
▼その足で寄った今池P-CAN FUDGEにて本日の収穫QUEENSRYCHE「OPERATION:MINDCRIME II」、WHITESNAKE「1987/SLIP OF THE TONGUE」(AXEKILLERからのボーナストラック入りリイシュー!)、CHAVEZ「BETTER DAYS WILL HAUNT YOU」。
▼夜は新栄アポロシアターにて催されたイベント「山折りdeナイト」にて、HADAさんのバックでキーボード弾いてきました。まだ聴いたことがない新曲がセットリストに含まれていて、リハで渡された歌詞カード(コード進行は1種類のリピート)には「終奏 キーボードソロ」と...なんか それらしいものは弾いておきましたが 最後までよくわかりませんでした。出番以外はオーディエンスとしてゆっくりイベントを楽しみまして、終始ほんとに凄くいい内容でした。中でもTHE ACT WE ACTの化けようにはブッたまげて、近々リリースになる新作のコメント寄稿用にサンプルCDをもらってきたのですがそれも異常な出来。リスペクト!!見るのが4~5年振りくらいになってしまった気がするジョンのサンは、改めて恐るべき存在であることを確認しました。
▼終演後、土曜だしまだ千種Rが開いている...と思って突撃してみるも「麺切れで、すいません!」と。仕方がないので、心ある人としては最悪な「Rがだめなら日の出」というコースに甘んじることを決意し、ひさびさに日の出ラーメンのクオリティを確かめる方向に変更。ログメン星君が勧めていたカレーつけ麺をオーダーしてみたところ、つけ汁がほとんどカレーうどんのつゆ状態で、感動はなくとも安心して食べられました。麺も激盛り系を自称して中途半端にカマボコみたいなブツ切れ麺を出してるところに比べれば全然しっかりしてました。あとはあのバイト感さえ排除してもらえれば。
QUEENSRYCHE「OPERATION:MINDCRIME II」

本日のレビュー:QUEENSRYCHE「OPERATION:MINDCRIME II」

プログレッシヴ派HMの先駆け・QUEENSRYCHEの2006年作。コンセプトアルバムとしてはメタル界を代表するほどの出来として名高い88年の「OPERATION:MINDCRIME」の続編として作られた作品です。ダークではあったが充分いい出来だった94年の「PROMISED LAND」より後は、トレンドから遅れること何年だという感じのダルなシアトルグランジかぶれなアルバムを何枚か作っていて、盛りを過ぎたバンドの腐れアルバムを基本的には肯定する私もついていけない内容で長らくノーフォローでいました。このアルバムは久々に良いと話には聞いたものの、どうせDEF LEPPARDの「EUPHORIA」みたいに白けるんだろうな...とスルーし続けていたのですが、気になることが1点。故ロニー・ジェイムス・ディオががっつりゲストヴォーカルで参加している曲があるということで、結局それ目当てで購入に踏み切りました。以上長い前置き。
内容は確かに、ほどよい悲哀と緊迫感の漂う往年の作風とテンションが戻っている。モダンな要素もそこにプラスで乗っかっていて、キャリアの長いバンドの新作においては悪くない事象です。近頃のメタルは(ベテランであっても)スクリーモ風のちゃらちゃらした泣きに毒されていることが多くて個人的にはウンザリなのですが、そんなこともなく80~90年代気質の延長として聴けます。全盛期にひけをとらないグッドリフ・グッドフックも満載。
結局、音楽的充実度については「88年の前編を参照」というのがすべて。問題は、近い時期に続けて出ていたならよかったけど、違う音楽性に転じていた期間を挟んでまた昔どおりのスタイルに戻ったからといって、過去の名曲と同じ並びに登録して同じように愛せるかということです。もう先入観とか気持ちの問題なんでしょうけど。「その時、やりたいようにやった」ものが「そうなるようにやった」ものより圧倒的にリアルに感じられるのは仕方がなくて、あとは「どんなでもいいから戻ってきてほしかった」とかそういう思い入れがあるかどうかなんでしょうね。こういう作品は。QUEENSRYCHEを初めて聴く人、「何があってもそこから聴こえてくる音だけで判断することこそがフェアだ」という信条の人には関係のない問題でした(後者は自分には絶対無理だし逆に不健全だと信じている)。
とかグダグダ書いてしまっている時点で「88年の前編の範囲内に収まる秀作」だったってことなんでしょうか。秀作には違いない。高校時代に前編を聴き込んだ経験がフラットな判断を妨げているだけかも知れない。とりあえず、ロニーのパフォーマンスは最高でした。ジェフ・テイトはさすがに初期のエキセントリックなまでの超強力ハイトーンと比べると、少しおぅえっという気張り感が滲むようになっちゃってます。あとこのヴォーカルの占有領域が異常にでかいナローレンジなハイコンプレッションサウンドが全くいただけない。今風のロウ&ラウドを狙ったんだろうけど、立派なオーディオシステムで音量をグイッと上げたときにアリーナが見えなきゃ一流のメタルアルバムじゃないっす。ドラムのタイコ類がどうもトリガーっぽく聴こえるのもモヤモヤする(フィルイン時のタムが相当あやしい)。試聴して買ったはずなのに何でこんな文句ばっかり。
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12 Dec, 2010

▼早起きして一人モーニングだの、バンドの練習後に軽く出掛けて昼食だの、5年ぶりに携帯の機種変更を予約だの、穏やかにすごした休日でした。近頃はあんまり世間に対してグチグチと思うこともなくて(というか情報を入れてないだけで、ヤバイと思っているんですが)、CDも大して買い漁ってないし、ほんとの日記になってしまっております。だが有益な情報は共有しようということで日記として続きを書きます。
▼モーニングに行ったコメダコーヒー荒畑店は、レシートの裏に印刷されている店舗一覧の中でもかなり最初のほうに書かれている古株で、中の雰囲気も相当。今池みたいに独自メニューはないものの、年季の入ったテーブルにマッチ箱(おそらく喫煙用に自由に使っていいやつ)が置いてあったりするような所でした。ウインナーコーヒーを頼むと温泉卵2個分くらいの生クリームが絞ってこられて朝から大歓喜(ただし単独行動だったので無表情で)。あれはリピートするわ。
▼昼は以前通りがかった記憶をもとに、徳川園近くのマックスバリューに併設されている「恵比寿カフェ」を初訪問。ロコモコのハンバーグも飛騨牛入りだというハッシュドビーフもかなり信用できる出来で、紅茶はポットで出てきます。車で行っても停められるし、千種~今池あたりで路頭に迷ったときにはオススメです。たぶん定休なしで8:00~22:00。
ついでに立ち寄ったニトリで、大学時代のバンドサークルの後輩(店員として)と、もう二人くらい見たけど若干離れていたのでそっとしておいた。
▼いま名古屋でIS03(黒)を予約すると受け取りは年明け以降です。
▼夜はこの前のアメトークを見て行く気まんまんになってしまった天下一品 栄店へ。あ、外食三昧ですが平日の食事のエコノミカルぶりは半端じゃないですので誤解のないように...。さておき栄店、風評を見ると、今まで名古屋近郊に出店していた天一とは違ってちゃんと京都の味が楽しめるとのこと。私は京都四条で「屋台」(=こっさり)を2回食べただけのライトユーザーなので忠実度のほどはわかりませんでしたが、これぞという満足が得られる出来でした。よそい放題の漬物・薬味の類がなかなかグレイトで、残り汁を私はワカメで、ヨメさんはコーンで完飲。明日はさすがに行けないが、またリピートしますよ。
▼最後にこれは役立ち情報でも何でもないですが、今仕上げ中のDOIMOIの新曲が非常にいい感じで、これのおかげで次の作品もいいのになりそうです。前作と同じやり方をするならあと2曲くらい足して来年中頃にも世に出せるんだろうけど、実際の動きはまったく未確定。というかそろそろチンタラやっていないで立ち上がらんとな。
TOMORROW'S CHILD「TOMORROW'S CHILD」

本日のレビュー:TOMORROW'S CHILD「TOMORROW'S CHILD」

まったく素性不明、とりあえずアメリカの4人組。89~92年に録られた音源を集めたアンソロジー的な唯一のリリースのようです。倒産済みかつ掘り出し物の多いドイツのDREAM CIRCLEのブツということで友人が買ったものを更に買い取った品。「2112」~「PERMANENT WAVES」の頃のRUSHテイストを絶妙に溶かし込みつつ、アンプラグドブームに乗っかってか、やけにやんわりして線の細いアンサンブルでまとめた、超絶マニアックなたとえをするなら「MARA化したNUCLEAR VALDEZ」てな感じ。うーむ、病的な90年代無名メタルフェチ以外はもう読まないでください。
NUCLEAR VALDEZ的な爽やかさを持ちつつハードロックと認識できるバンドがそもそも希少なうえ、少年のように澄んでハキハキしたハイトーンもこの手のB級サウンドには実に似つかわしく、しかもRUSHのチマチマしたプログレッシブ風なところではなく無骨なキメの感じとか、とろくて湿った曲ではBAD COMPANYすら思わせるとあって、「こんなバンドはそうそうない」度はとても高いです。TILESよりもずっとありがたい。ただそれが作品(楽曲)として素晴らしいかどうかというのとは微妙に別問題で、感動の幅も意外と狭いというのがくせもの。一生「売るか?売らないか?」と悩み続けることになりそうながらも、「俺が守ってやらないでどうする...」という気持ちも沸かせる、噛んでも噛んでも味がよくわからないスルメ盤的な1枚。
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18 Sep, 2010

▼昨晩自室でギターを手に曲作りをしようと試みるも最低の結果に至り、「手で考える曲はいかん。」ということで今朝早く、目的を定めず自転車で外出。自転車はやはり集中できてよいです。で千種くんだりからノロノロ30分ほどで堀田付近にたどりつき、以前昼に行ったインドカレー屋のモーニングがあることを思い出して一人颯爽と「プーリタルカリセット」を注文(写真)。ポコッと膨らんだ揚げパンとサラッとしたカレーのセットで、パンチのあるルックスの割に朝食にはちょうどよいボリューム。チャイも選べて350円は良い。カインズでお買い物をする機会があったら、早めに出掛けて堀田MAYA、おすすめです。完全にグルメブログ口調ですが。
▼昼は昼で、自転車で10分以内の距離なのに今まで行っていなかった、「水曜どうでしょう」の藤村Dの実家であるカフェレスト ラディッシュを訪問。食べ物は日替わりランチと小倉トーストだけで、ランチが「豚の生姜焼き」というのでオーダーの段階では若干肩透かしを食らうものの(以前自分がバイトしていた店では「原価率を上げず工夫も必要ない日替わりランチの代名詞」的な扱いだったため)、超肉厚な豚が3切れ+野菜モサモサのすごいのが出てきて味も秀逸。セットのドリンクはアイスクリームも選べたりします。どうでしょう関連の品々が陳列されている一角はコアな単身男性客と常連らしき女子大生風の4人組が長居していてじっくり見られませんでしたが、普通に定食屋としてリピートしたいクオリティでした。喫茶の時間帯に訪れて小倉トーストってのもありでしょうから、KDハポンあたりでライブがある遠方のバンドマンなどにはぜひ立ち寄っていただきたい。
▼その足で、以前から悩み抜いている自室の椅子探しに大須へ。可能性のあるものには片っ端から座りまくって、想像で決めていた条件と実情がけっこう違うことを知り、何も買えなかったが大きな前進。で帰宅すると郵便受けに本日の収穫、全作品廃盤でレア(海外で相場2,000円前後)なのにアマゾンマーケットプレイスで奇跡的な安値で放出されているのを偶然捕獲できたPSYCHOTIC WALTZの1st「A SOCIAL GRACE」、ずっと外盤に買い換えたいと思っていてヤフオクに出ていたのをこれまた安く落としたDREAM THEATER「AWAKE」。同日にオーダーしたUK便(マーケットプレイス)と九州便(ヤフオク)が同時に届くとは、このZOverstocksJPNなるUK業者優秀です。欲しいものが出てたら安心して買うといいです。
DREAM THEATER「AWAKE」

只今のBGM:DREAM THEATER「AWAKE」

新規購入したPSYCHOTIC WALTZのほうを書こうと思いましたが、懐かしさのあまりこっちを。いやー素晴らしい。リアルタイムで聴いてた人は「えーこんなん?」とショックを受けたものでしたが、それでも売り飛ばしたりせずにリピートさせるだけのパワーがありました。このアルバムについてはなんか昔もここで長ったらしく書いてますが、再度。
プログレ(の一部)とフュージョンとAORとメタルが渾然一体となった2nd「IMAGES AND WORDS」で一躍90年代HM/HR界のニューヒーロー筆頭に躍り出た彼らの待望の新作が、グランジ真っ盛りの潮流(94年当時)に乗っかってへヴィ&オーガニック化したものになるなどとは当時のファンの誰も期待せず、しかしそれをやってしまったとして当然の如く賛否両論。が、ハイブリッドにハイブリッドを重ねて、手仕事の丹念さとインパクトが両方とも極限までスゴイ、他の誰も成し得なかった音楽をポンと登場させたのはやっぱり偉業です。中途半端な習作でなく、「ガッツリ完成しているがどこまでも新鮮」という塩梅になっていることが素晴らしい。いつの時代も、新しく世に出る音楽作品とは常におおよそこうあるべきと思います。
レンジを広げる一方で、もともとの性質であるメロディのみずみずしさやドラマの緩急は捨てずに保持。決してファンを置き去りにしなかったのも良いところ。ハイライトは数あれど、DREAM THEATER流へヴィの極北に挑戦した"The Mirror / Lie"がやはり衝撃的でした。へヴィ、ダーク、アグレッシヴ、複雑すぎて不安、というのをわかりやすい音響的要素だけでなく作曲でもって丁寧に表現している曲だと思います。ラストにケヴィン・ムーアが失恋の痛手をブチまけたという超ダウナー&アブストラクトな"Space-Dye Vest"が入っていて、これだけは当時も「何だこれ」という声が特に強かったですが、彼が脱退後に一人で始めたCHROMA KEYを聴くと解決します。つくづく本当に最近のULVERみたいな曲。
ちなみにこのアルバムの制作に際しては、時間の都合で収録できなかったがちゃんとレコーディングされている音源というのがいくつか作られていて、"The Silent Man"のシングルには"Eve"というさらっとしたインスト(日本盤初回プレス分はボーナスとして8cmシングルで封入)、"Lie"のシングルには"To Live Forever"という歌もの曲が入っています。敢えて2枚組にして漏らさず入れる必要があったというほどの力作じゃあないですが、この時期の彼らが好きという人なら押さえておきたいところ。もう新品は無理なので中古で頑張って探してください。
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